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普天間、政府案に黄信号＝鹿児島入りに社・国冷ややか
時事通信社
米軍普天間飛行場（沖縄県宜野湾市）移設問題は、移設先となる地元自治体
だけでなく、社民、国民新両党の同意が得られず、政府案の月内決定すら
厳しい状況になってきた。鳩山由紀夫首相は１２日、鹿児島県・徳之島への
訓練移転を求めるため、平野博文官房長官を地元に派遣。協議継続には
望みをつないだものの、体裁を取り繕うかのような首相官邸の動きに、両党は
冷ややかだ。
「基本政策閣僚委員会はやらなくていい」。１２日夕、鹿児島に向かう平野
長官が手にした携帯電話の中で、国民新党の亀井静香代表の意向を伝える
下地幹郎国対委員長の声が無情に響いた。
首相は既に、米側、移設先の地元、与党の３者の同意を前提とする「５月末
決着」は断念。
しかし、少なくとも米側と合意した上で政府案を正式決定し、地元との協議を
継続するという形は整えたい意向だった。政府関係者によると、
首相は２５日までに政府案を決めて発表し、２６日に党首討論を開いて
「政治的決着は付いた」と主張しようと考えていたという。
徳之島の３町長が首相の直接の要請を拒否したにもかかわらず、平野長官が
自衛隊機まで使って現地入りに固執したのは、地元と対話の窓口が完全に
閉ざされれば、首相が２３日で調整している沖縄再訪問で、米軍訓練移転という
「負担軽減策の目玉」も説明しようがなくなるためだ。
しかし、基本政策閣僚委が開かれなければ、政府案は決められず、閣僚委を
無視すれば連立は崩壊する。沖縄県内移設を柱とする政府案決定を阻止したい
社民党幹部は、平野長官の鹿児島入りにも「こんなばかなやり方はない」と
切り捨てた。（2010/05/13-00:14）JIJI
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