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日本代表の岡田武史監督（５３）は１０日、都内のホテルで会見し、Ｗ杯
南アフリカ大会の登録メンバー２３人を発表した。「ハエがたかるように
チャレンジしていく」と独特の表現で４強入りの決意を表明。開幕まで１カ月、
ハエのようなしつこい守備を成熟させ世界の強豪に挑む決意だ。
午後２時過ぎ。テレビカメラ４０台、報道陣５００人が集まった都内ホテルの
一室。岡田監督は緊張の面持ちでメモを取り出すと２３人の名前を一人一人
読み上げた。
エース格だったＦＷ三浦知良を外した９８年フランス大会同様、岡田監督は
サプライズを用意していた。ＧＫ川口、ＦＷ矢野の名前が呼ばれた時には
会場からどよめきも起こった。しかし指揮官は「勝つためにどういうメンバー
がいいかということで決めた。力のある選手を上から２３人選んだわけでは
ありません」と自信を持って言い切った。
１人で決断した。「最終的にはきょうの朝起きて、自分に問いかけて“よし、
これでいこう”と決めました」。この日朝起床するとリストを確認した。午前中
の代表スタッフ会議でスタッフに伝えたが、議論にもならず５分ほどで終了した
という。決断が揺らぐことはなかった。
根底にはコンセプトがある。会見では「今のチームのいいところは、言葉は
悪いですが、ハエがたかるように何度もチャレンジしていく。あとは攻守の
切り替えの速さ、組織のまとまりなどです」と説明した。
１次リーグで対戦するカメルーン、オランダ、デンマークには技術、スピード、
フィジカル、どれをとっても勝っている要素はない。だからこそ、いくら追い
払っても、まとわりつくハエのように、全員がしつこく追い回し、豊富な運動量で
勝負するしかないのだ。コンセプトが選手選考にも反映された。ＦＷでありな
がら今季無得点の矢野は高さとともに、前線から相手を追い回す運動量を
評価して選出した。スポニチアネックス
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