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トルコ改憲案 国会通過 軍権限など縮小2010年5月8日 朝刊
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【カイロ=内田康】トルコ国会は七日、司法当局や軍の権限を縮小する政府提案の憲法改正案を、賛成多数で可決した。
ギュル大統領が改正案に署名すれば、六十日以内に国民投票が行われる。憲法改正案は、イスラム教色が強い与党、
公正発展党(AKP)が、政教分離の守護者を自任する世俗派による司法、軍の政治介入を防ごうと、成立を図っていた。
AFP通信などによると、エルドアン首相率いるAKPは、七月にも国民投票を実施する構え。野党は憲法裁判所に
提訴して国民投票阻止を図る方針だ。憲法裁が訴えを認めれば政局の混迷は必至で、来年七月までに予定される
総選挙の前倒しも現実味を帯びる。
憲法改正案は、憲法裁の判事を増員して国会に一部の任命権を与えることや、軍事法廷の権限を縮小し、
軍人を一般法廷で裁くことを可能にする内容が盛り込まれている。AKPは、欧州連合(EU)加盟に必要な民主改革と
訴えているが、野党は政教分離を危うくすると反発している。
トルコは、オスマン帝国の政教一致のカリフ制を廃し、一九二三年に共和制に移行して以来、政教分離が国是。
AKPは二〇〇八年に大学でのスカーフ着用解禁を図るなど宗教色が強い。同年には検察当局が、政教分離違反を
理由にAKPの解党を求めたが、憲法裁は退けた。軍とAKPとの関係も緊張が続き、今年二月には、政府転覆を図った
容疑で軍高官ら五十人以上が逮捕された。