10/04/14 13:47:48 UQZDF4v+0
10代の子供を持つ親の悩みに応えようと約20年前に設立された
「中卒・中退の子どもをもつ親のネットワーク」(事務局・大阪府枚方市)の会合に近年、
20代から40代のひきこもりの子供を持つ老齢の親の参加が増えている。
親の年金に頼る高齢ひきこもりは、生活保護予備軍とも言われるが、学校などを
通じて状況が把握しやすい若年層と異なり、実態はあまり明らかになっていない。
「どうしたらよいのか」。家族たちは途方に暮れている。
大阪市北区の公共施設。4月初旬、ひきこもりの子供を抱える親ら6人が集まった。
「家ではゲームばかり。反抗期のままずっといる感じやね」。60代女性がそう打ち明けると、
別の女性も「うちもそう。12歳で時間が止まってしまった」とうなずいた。
会合は月に2回。当初は中卒や高校中退の人らの職を考える場として始まったが
最近は、20歳以上のひきこもりを持つ親が目立つ。
60代女性の30代長男は高校卒業後、通信会社の作業員として働くが
「自分一人で昼ご飯を食べるのが嫌」と、周囲とのコミュニケーションが取れなくなった
ことをきっかけに、次第にゲームに夢中になり部屋にこもるようになった。
ひきこもり状態は8年。無気力で親が部屋に入っても怒ることはない。
「将来どうするの」と尋ねても「いつでも働きに行ける」と言うだけだ。
長年にわたって会員の悩みの聞き役を務めてきたネットワークの世話人代表(67)の
家庭でも、予期せぬことに、40代の長男が昨年から突然ひきこもりになったという。
機械設備の検査員として約20年間働いたが景気悪化の影響もあって昨年3月に解雇。
部屋に入ったきり、ほとんど外に出なくなった。食事は自分で用意しているが、
米と塩昆布だけの日も。「口に入れるものがあれば何でもいい」というその日暮らしの生活だ。
長男を家から追い出して自立を促すことも考えているが「一人暮らしをしても、
どこかで餓死してしまうかも」と途方に暮れる。
代表は「中学生や高校生ならやり直せるが、20歳を超えると人格が固まってしまい、
なかなか抜け出すことはできない。先が見えなくて真っ暗闇だ」と話していた。
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