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外務省調査チームや有識者委員会が明らかにした米軍用地の原状回復
補償費(400万ドル)を米国の求めに応じて日本が肩代わりした事実は、
西山太吉・元毎日新聞記者(78)がまさに71年、記事で指摘していたこと
だった。報告書は記事内容を追認した形だ。「真実に迫って、なぜ罪に問わ
れるのか」と訴え続けてきた西山氏に話を聞いた。【臺宏士】
--外務省はようやく肩代わりの事実を認めました。
西山氏 自民党政権が一貫して「一切密約はない」としてきた説明を否定
したわけで、画期的な結論だ。00年、密約の存在を認める米公文書が開示
されたことに始まり、昨年の日米における新政権誕生、仇敵(きゅうてき)の
はずの吉野文六・元外務省アメリカ局長(91)が肩代わりを認める証言を
始めるなど、認めざるを得ない状況に追い込まれたにしても、まさに奇跡に
近い要素が凝縮した結果だ。政府のウソが不問に付され、西山だけが罪に
問われるのは不公正だと、「天」が真相究明の機会を与えてくれたのだと
思う。
--吉野氏と米公使がイニシャルを署名した密約を示す文書(吉野文書)
は見つからなかったようです。
西山氏 情報公開法の施行(01年)に合わせて大量の公文書が外務省で
廃棄されたと言われている。なぜ、廃棄されたのかの実態解明も併せて行わ
なければ、真相に迫ったことにはならない。文書廃棄は、密約を外交史から
葬ろうとする重大な情報犯罪だ。
--一方、秘密書簡に関する「条約課長メモ」が発見されました。
西山氏 当時400万ドルを賄うことを了解する秘密書簡は作成されなかっ
たと、今回見つかった「条約課長メモ」を根拠に述べられている。書簡作成は
米側の要請だったが、のちに国内向けの説明と食い違うことを外務省は嫌った。
表ざたになっても問題ないような表現にしようという当時の政府の方針は明
らかになっているが、そのための文書が吉野文書で、まさにこれが秘密書簡
だった。課長メモを今回あえて出したのは、密約の悪質性を薄めたいという
外務省の思惑があると思う。毎日jp
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