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IGRいわて銀河鉄道と県交通、県北自動車の3社が盛岡市内で共同販売している「乗り継ぎ通勤
定期券」の売れ行きが低調だ。IGRとバスを盛岡駅で乗り継いで官庁街に行ける定期券で、鉄道と
バスが連携した画期的な取り組みとして3年間試行したが、マイカー通勤者の取り込みは思うように
進んでいない。公共交通機関は厳しい経営環境が続くだけに、利用促進に向けた新たな展開が求め
られそうだ。
乗り継ぎ定期券は、マイカー通勤から公共交通機関への転換を促そうと2007年度から試行的に
始めた。対象区間はIGR青山―盛岡間と盛岡駅から盛岡バスセンターまでのバス路線。1カ月定期
は県交通が1万円、県北バスが9千円で鉄道とバスの定期券を購入するより26~27%安い。
青山地区から官庁街に通勤する県職員や盛岡市職員、会社員らの需要を見込んだが、利用は低調。
一日平均の利用者は07年度9~17人、08年度7~10人、09年度5~7人にとどまる。
利用が伸び悩む理由について、県交通の鈴木一成運行課長は「周知不足もあるかもしれない。
不況の影響で歩いたり自転車で通勤する人もいるようだ」と推測。県北自動車の荒屋敷正剛次長は
「対象区間を広げるなど対応策を協議したい」と話す。
乗り継ぎ定期券のほか、IGR巣子駅―盛岡駅―盛岡バスセンターを結ぶ「すごeーきっぷ」(一日乗り
放題800円)の販売も減少傾向で、3社は今月にも会合を開き、対応を協議する。
公共交通機関の経営環境は厳しさを増している。IGRは、寝台特急列車の減便などにより09年度から
赤字に転落する見通し。バス業界も県北自動車が昨年5月に民事再生法の適用を申請している。
IGR運輸部の藤田啓主任は「3社で話し合って今後の方向性を決めるが、(利用者増に向けた)新たな
展開を考えたい」と模索を続ける。
記事
岩手日報
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