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福岡県内の発砲昨年４件、全国ワースト返上
２００８年まで５年連続で全国最多だった福岡県の拳銃発砲事件の件数が、昨年は４年ぶりに
１けたとなる４件にとどまり、「全国ワースト」を返上した。県警は「取り締まり強化の結果と
も考えられるが、いつ再発してもおかしくない」として警戒を続けている。
昨年、県内では１月に柳川市で指定暴力団道仁会系組幹部が銃撃されて重傷を負ったほか、
１０月には太宰府市のマンションで元暴力団組員の男が同居中の女性を射殺するなど、４件の
発砲事件が起きた。
警察庁によると、福岡県の発砲事件数は、０４年２０件（全国は１０４件）▽０５年８件
（同７６件）▽０６年１２件（同５３件）▽０７年１５件（同６６件）▽０８年１３件（同
４２件）―でいずれも全国最多。昨年は、１１月末時点で東京都で７件が発生しており、
全国最多を抜け出した。
県警によると、県内では、道仁会と指定暴力団九州誠道会の抗争が多発。北九州地区では、
指定暴力団工藤会が、意向に従わない建設業者などへの発砲を繰り返してきたとみられるという。
これに対して県警は昨年４月に「北九州地区暴力団特別捜査室」を新設するなど暴力団へ
の取り締まりを強化。道仁会の本部事務所撤去に向けた住民運動などで暴力団追放の機運が
高まっていることも、発砲件数が減った要因とみられるという。
県警組織犯罪対策課は「暴力団対策部の発足や、４月に県暴力団排除条例が施行されることで、
対策がより一層強化される。効果が期待される半面、活動資金を得にくくなった暴力団による
犯罪が増える可能性もあり、警戒を強めたい」と話している。
＝2010/01/05 西日本新聞＝
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