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2010年度予算の新規国債発行額について、数値目標を予算編成方針に明記
するかどうかをめぐり、鳩山由紀夫首相の発言が11日揺れた。
首相は国会答弁で、10年度予算編成で国債発行額を44兆円以下に抑制する
考えを表明していた。これについて首相は同日朝、記者団に対し、「あきらめる話
ではない」としつつ、「国民の命を守るのが政治家の務めだ。1円でも超えては
いけないとか、何らかの目標(を定める)とかの議論のたぐいではない」と語った。
このため、数値目標の明示に、首相は否定的と受け取られた。
ところが、首相はこの後、平野博文官房長官や菅直人副総理兼国家戦略担当相
に対し「数字を入れた上で、予算編成の基本方針を作るように」と指示。平野氏は
午前の記者会見で、「数字を入れないと、(国債発行が)青天井になる。首相としては、
財政規律の考え方も一面に置かなくてはならないと(考えたのだろう)」と説明した。
この問題をめぐっては、平野氏自身、10日の会見で予算編成方針に明記しない
考えを示したばかり。10年度も税収の大幅減が確実の中、財政規律と景気下支え
のはざまで苦慮する鳩山政権の姿が浮き彫りになった形だ。
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