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「極秘で補償費負担」連絡あった…当時の審査担当者
日米間の「密約」をめぐり、沖縄返還時に米国が支払うべき土地の原状回復補償費を日本
が肩代わりしたとされる問題で、旧大蔵省で補償費の算定などにかかわった森田一・
元運輸相(75)が8日、読売新聞の取材に答え、外務省から「極秘で日本が補償費を負担
する」との連絡を受けていたことを明らかにした。
森田氏は沖縄が返還された1972年当時、予算支出の適法性を審査する大蔵省法規課
の課長補佐。森田氏によると、沖縄返還前に原状回復補償費についての協議を外務省と
行い、実際に沖縄を訪問した結果、補償費は3百数十万ドルと見積もった。
大蔵省は「補償費は米側が負担すべきだ」との立場で、森田氏は外務省と7、8回協議を
行ったが、外務省は最終的に「米側が議会を説得できないと言っているので、秘密裏に日本
が負担する。上も了承している」と伝えてきた。
森田氏は外相も了解済みだと考え、日本の負担を認めたという。
当時、外務省の対米交渉責任者だった吉野文六・元アメリカ局長は1日、元毎日新聞記者
らがこの密約に関して文書の開示を求めた訴訟で、補償費400万ドルを日本側が肩代わり
したことを認めた。
外務省は、岡田外相の指示で、この密約を含めた四つの密約に関する内部調査を行う
一方、有識者委員会を設置し、調査結果の分析を進めている。
(2009年12月8日21時07分 読売新聞)
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