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マツダ、運搬船内の車4700台廃棄へ 航行不能で
URLリンク(www.asahi.com)
2006年12月16日03時10分
車を捨て、ブランドを守る―。マツダは15日、アラスカ沖で1カ月間航行不能となった自動車運搬船内に
あった米・カナダ向け乗用車4700台をすべて廃棄すると発表した。同社は「見た目、新品同様の車もあるが、
品質が保証できない。中古でも売らない。たとえ寄付でも失礼にあたる」(広報)ときっぱり。
事故は7月下旬に起きた。運搬船がアリューシャン列島の南を航行中、バラスト水の交換中にバランスを失い、
60度以上傾いたまま航行不能になった。船内に左右10センチ、前後30センチの間隔でぎっしり並んでいた車も傾き、
ぶつかって大破した車もあった。
積載された輸出車の内訳は、山口と広島で積んだアクセラ(2800台)、ロードスター(290台)、RX―8(200台)のほか、
北米で先行発売したCX―7(1300台)など。損害保険をかけていたが、被害額は推定で100億円を下らない。
船は米オレゴン州まで引航された後、車の損害状況を調査。損傷が少ない車や新車同然のものもあったが
、長期の傾斜がサスペンションなどに及ぼした影響を考慮。商品には不適切と判断した。
マツダは90年代からブランドを再構築、復活を果たした。ジム・オサリバン常務は「今回の全車廃棄の決断がブランドの
維持向上につながると確信している」と語っている。