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全精社協、厚労省職員を飲食接待 ５年で延べ３０人超か
2009年10月26日3時2分
厚生労働省の補助金不正受給事件で摘発された社会福祉法人
「全国精神障害者社会復帰施設協会」（全精社協、東京）が、
厚労省職員を飲食接待していたことが大阪地検特捜部の調べで
わかった。複数の厚労省職員も任意の聴取に認めているという。
協会の資料などでは、０８年度までの５年間で延べ３０人以上に
及ぶ可能性があるとされる。厚労省は、利害関係者からの接待を
禁じた国家公務員倫理法に違反した例がないか調査を始めた。
全精社協幹部の一人は朝日新聞の取材に対し、精神障害者支援
施設「ハートピアきつれ川」（栃木県）の譲り受けや補助金受給など
をスムーズに進めるため、接待をしたと証言している。特捜部は、
補助金適正化法違反容疑で逮捕した会長らから金額や趣旨を
詳しく調べている。
特捜部が接待を受けたとみているのは、全精社協を監督する障害
保健福祉部の職員ら。特捜部が把握する協会の資料や幹部らの
供述によると、職員数人ずつが年数回の総会や全国各地での会員
向け研修会に講師などで招かれ、会合の終了後に幹部らと酒食を
ともにしていたという。０４年度以降、東京、静岡、三重、京都、
和歌山、長崎、沖縄などで計１０回以上あり、供述ではその多くが
協会側の支払いだったとされる。
厚労省の仲介で「全国精神障害者家族会連合会」（解散）から
ハートピアの事業譲渡を受け、障害者自立支援の調査研究名目
の補助金３１３０万円を不正に受給したとされる０７年度には、
少なくとも５回の接待があったと特捜部はみている。
同じ補助金１９８０万円を不正受給したとされる０８年度は、補助金
交付を決めた審査で協会を推薦した障害福祉課の職員が出席した
酒食の席もあったとされる。
さらに、特捜部の調べでは、会合に参加した職員の宿泊代や旅費が
協会の資金から支出されたとの資料や幹部の供述などもあるという。
１人あたり数万円が現金で渡されていたとされる。（続く）
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