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200倍の効率でiPS細胞作製…米国研究所
全身の様々な細胞に変化できる人のiPS細胞(新型万能細胞)の作製過程で化学物質を
加えることにより、培養期間を従来の2分の1に短縮し、効率も約200倍高めることに、米国
スクリプス研究所のチームが成功した。
安全なiPS細胞を効率よく作り出せるようになる可能性があり、専門誌で18日に発表した。
iPS細胞は、通常の細胞にウイルスなどを使って3~4種類の遺伝子を導入し作製するが
動物の体内に移植するとがん化しやすい。安全性の高い作製法の開発が進んでいるが、
効率が落ちるのが課題だった。
研究チームのシェン・ディン准教授らは、細胞表面にあるたんぱく質の中に、iPS細胞を
できにくくしているものがあることに着目。大人の皮膚細胞に4種類の遺伝子を導入した後、
これらのたんぱく質を阻害する化合物3種類を加えると、従来の方法ではシャーレ1枚
あたり数個しかできなかったiPS細胞が数百個出現し、培養期間も4週間から2週間に
短縮できた。
ディン准教授らは今年2月、ウイルスや遺伝子の代わりにたんぱく質をマウスの細胞に
導入し、iPS細胞の作製に成功している。
(2009年10月19日10時54分 読売新聞)
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