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民主党が「政府に国会議員約100人を配置する」と先の衆院選で
公約した時、私も「少しむちゃでは」と感じたものだ。各省の担当者が
手取り足取り「ご説明」しなくてはならない人数が増えるだけではないか
とも思った。
でも鳩山政権が動き出し、補正予算の見直しなどで閣僚や副大臣ら
が曲がりなりにも前面に出て仕事をしているのを目にして考えを
変えた。もっと増やした方がいい。
現在は鳩山由紀夫首相と閣僚で18人、副大臣22人、政務官25人、
他に首相補佐官や非公式メンバーが少々。なぜ、その人数かと言えば
内閣法などで決まっているからだ。だが、そもそも年金、医療、雇用から
インフルエンザまでカバーする厚生労働省を長妻昭厚労相1人で担当
する方がむちゃというものだ。副大臣らも圧倒的に足りない。
臨時国会は極力、法案を少なくして早めに(無難に)終わりたいと首相
官邸側は考えているという。私には不思議でならない。なぜ、閣僚や
副大臣らを増やす法改正をすぐにしないのか。なぜ、政治主導の
象徴だった「国家戦略局」の設置法案を先送りするのか。政治の仕組み
を変えるには体制をきちんと整えるのが先決だと私は思う。
ところで閣僚の数が減ったのは99年1月発足した自民党と旧自由党
との連立政権協議で当時、自由党を率いていた小沢一郎氏が強く主張
したことによる。確かにあのころ、閣僚ポストは「政治家の箔(はく)
付け」程度と考えられていて、数を減らすのは当然というのが世の風潮
だった。
時代は変わりつつあるなあとつくづく思う。政治家がきちんと仕事を
してくれたら国民はそんなに文句は言わないのだ。遠慮せずに、ぜひ。
毎日新聞=与良正男(論説室)
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