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首相の献金問題/期待が失望に変わる前に
透明であること、明快であること。旧来の政治手法がそういう方向に
改まるかもしれないという予感を集めて、鳩山由紀夫政権は誕生した。
内閣の支持率はかなり高い。
説明すること自体を避けたり、あいまいにしたりするような態度とは
無縁の、真正面から向き合った上でのメッセージが期待されている。
首相とその周辺も、そこは十分自覚しているように見える。
しかし、事が自分の疑惑となると、やはりそうはいかないようだ。
献金虚偽記載問題での対応が、「政治とカネ」をめぐって何度となく
繰り返されてきた光景に似てきた。
目標に掲げる政策転換の可否ももちろん大きな関心事だが、批判
や疑惑の指摘に対してどんな語り方をするかに、有権者は注目して
いる。
その視線には、すっかり見あきてしまった政治の光景を透明、明快
な言動で一新してほしいという期待が込められている。失望に変わっ
てしまう前に、首相はこの問題の語り方を練り直すべきではないか。
政治資金規正法違反(虚偽記載)の疑いを指摘されているのは、
首相の資金管理団体「友愛政経懇話会」の政治資金収支報告書。
5万円を超す個人献金の中に、既に死亡した人や献金をしていない
人の分が多数含まれていたとされる。
「故人献金」問題として6月に表面化し、「鳩山由紀夫を告発する会」
という団体が東京地検に告発状を提出。地検特捜部は今月に入り、
収支報告書に名前を記載された人たちから参考人聴取を始めたという。
河北新報コルネット
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