09/09/22 08:07:00 0
[無料低額宿泊所]保護費使途不明…「きちんと説明を」
2009年09月22日02時44分 / 提供:毎日新聞
入所者の自立を支援するはずの福祉施設で、多額の生活保護費が
「業務委託料」名目で使途不明になっている。首都圏を中心に約1900人
の生活困窮者を受け入れている無料低額宿泊所運営の大手「FIS」を
巡る不明朗支出。元入所者らは「保護費がピンハネされていたのか」と
不信感を強め、NPO関係者からは「何のための支出か理解できない」
と疑問の声が上がっている。
埼玉県内に住む元ホームレスの60代男性は、06年に県内の宿泊所に
入所した。毎月受け取る生活保護費は約12万円。利用料として9万円
を支払えば、手元には3万円しか残らない。入所者同士で「なぜ、こんな
に高いのか」とささやき合ったという。
50代の男性も埼玉県内のFISの宿泊所に入っていた。居室は6畳間を
ベニヤのような板で仕切った相部屋。入所間もないころ、再就職の一歩
手前まで行ったが、職員から「まだ仕事をするのは早い」と言われてあき
らめ、就職活動をやめたという。「ここにいたら自立できない」と考えて施設
を出たが、払った金がどう使われていたか今も分からない。
専門家の間にも疑問の声がある。野宿者らの自立支援アパートを運営
するNPO法人「ほっとポット」(さいたま市)の藤田孝典代表理事は、
「家賃以外に食材費として月1万5000円、人件費として2万円程度しか
かからず、入居者の手元に5万~7万円は残せる。ほかに必要な経費
はほとんどないはず」と首をひねった。
路上生活者らを受け入れる地域生活支援ホームを運営しているNPO
「スープの会」(東京都新宿区)では、生活保護費のうち家賃分として支給
される「住宅扶助」(約7万円)だけを徴収している。世話人の後藤浩二さん
は「利用料を徴収する以上、きちんと性質や目的を説明する必要がある」
と指摘した。
元入所者の相談に応じたこともある自立生活サポートセンター「もやい」の
湯浅誠事務局長は、FISについて「自立を支援せず、施設内のトラブルも
解決せず、入所者を放置している」と話す。(続く)
URLリンク(news.livedoor.com)