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本日の九スポ 大下剛史のキャンプ点検より
野村監督の新指揮官としての采配で、注目している点が一つある。
それはベテラン・前田智の起用法だ。衰えが目立つとはいえ、
まだまだ存在感抜群の生え抜きの大物。
昨年はブラウン前監督との野球観の違いで一軍出場がゼロに終わっただけに、
今年も得点力不足に悩む広島の貴重な“新戦力”といえる。
理想は昨年の中日の代打の切り札・立浪のような存在になることだ。
ウグイス嬢のコールとともにナゴヤドームがどっと沸き、声援に後押しされて
結果を出す。スタンドはさらに熱狂し、盛り上がったムードに乗ってチーム
全体が勢いづく。立浪はそんな効果をもたらしてチームに大貢献した。
熱狂的という点では、広島のファンは12球団屈指といえる。
長くチームを支えてきた前田智は今もファンの間で絶大な人気を誇るだけに、
むしろ立浪以上の演出が可能。スタンドが赤一色に染まり、
大声援がマツダスタジアムを包み込めば相手チームへの強烈な
プレッシャーとなる。前田智のバットでもぎとった白星は単なる1勝に
とどまらず、ファンにもチームにも2倍、3倍のパワーをもたらす。
そうした前田効果が生まれれば、広島は確実に躍進する。
幸いにして調整は極めて順調だ。15日も重いマスコットバットを握り、
渾身の力で30分以上のティー打撃をこなしてからフリー打撃に臨んだ。
その気迫と鋭いスイング、エネルギッシュな動きは昨年の前田智とは
全く別人。首脳陣の誰に聞いても
「今年の前田は元気。何より明るい」と言う。
この時期、先発レギュラーを目指さない選手はいない。
しかし、いずれ野村監督から代打の切り札としての役回りを
通告されても、前田智は嫌な顔ひとつしないだろう。