10/01/17 22:20:18 iWsjwAgm0
「よろしい、では解説してやろうハンス。私が言った未来に現われる『永遠の未成年者集団』というのは、
もちろん、死ぬまで大人になりきれない人間たち、ということだ。
そんなことは、厳しい正常な社会ではありえない。だからそうなる背景には、
甘やかされた異常な社会が当然ある。その中で、同じように大人になりきれない親に、
愛玩動物のように育てられるため、子どもも成人しても真の大人になれないのだ。」
「しかしハンス、じつはそれだけじゃない。私が本当に言いたかったのは、そのことではない。
未来社会には、そういう『永遠の未成年者集団』が現われる一方で、『幼いときから大人の思考と感情を持った人間たち』も
現われるのだ。信じられないだろうが、彼らは胎児のときからさえ、そのように教育される。
5つか6つで一人前の理屈と判断力を備え、13、4歳にもなれば、並の大人を指揮するほどの力を持つようになる。
つまり両極端ということだ。肉体が大人で感情が幼児のようなグループと、
肉体はまだ青春期にまでいかないのに、思考と感情が大人を超えるグループ……」
247:代打名無し@実況は野球ch板で
10/01/17 22:21:16 iWsjwAgm0
「しかもハンス、それは人間の発育状況だけじゃないのだ。
人類と社会のあらゆることが、未来には、そのように両極端に分かれてしまうのだ。
たとえばカネだ。一方には腐るほど大量のカネを持ち、
広く高価な土地を持ち、労せずして限りなく肥っていく階級が現われる。
貴族とか新しい中産階級とか言ったのはその意味だ。
だが少数の彼らが現われる一方、他方の極には、何をどうやっても絶対に浮かび上がれない連中も現われるのだ。
それはカネだけの問題でもない。より正確にいえば、精神の問題だ。
限りなく心が豊かになっていく精神の貴族、精神の新しい中産階級が現われる半面、
支配者が笑えと言えば笑い、戦えといえば戦う『無知の大衆』『新しい奴隷』も増えていくのだ。」
「人間だけではない。国もそうだ。恐ろしく豊かな、労せずして肥っていく国が現われる。
他方、何百年かかっても絶対に払いきれないほどの借金をかかえ、水一杯すら容易に飲めない国も現われる。
気候もそうだ。とほうもない旱魃や熱波におそわれる国と、寒波や洪水におそわれる国が出る。
災害におそわれつづける地域と、楽園のような地域、人っ子一人いなくなる荒地と、
無数の人間が鼻をくっつけ合って生きる都会とが分かれる。
愛もそうだ。特定の男女にだけ、愛と肉体の快楽が集中する。
一方、一生に一度の真の愛も快楽も得られない男女も増える。
要するに、土地や金や支配力を得る者は、ますますそれを得、支配される者はますます支配されるだけになる。
そうだハンス、それが未来なのだ。私の見た未来だ。未来はそうなるのだ……」
「それは1989年だ。そのころ実験は完成する。人間は完全に2つに分かれる。
そこから引き返せなくなる。そうだハンス、その完成と更に新しいアプライゼ(スタート)の時期が1989年4月に来るのだ。
248:代打名無し@実況は野球ch板で
10/01/17 22:21:26 K+tV8AX00
小林さんもびっくりするような新しい顔ぶれがローテや継投を埋めることになってほしい。