09/12/06 01:30:28 0qPoFTt60
『読む野球』 落合博満
「新たな組織」 7年目 コーチに託す
今年の秋季練習は休みの予定から練習メニューまで一切、口出ししていない。
全てコーチに任せた。おそらく今度の春のキャンプもこういう形になる。
監督になってから7シーズン目を迎える。これまでいなかったヘッドコーチ、総合コーチを新しく置くことにした。
今季までの組織図は1軍監督の下に2軍監督がいた。その間にヘッドコーチと総合コーチを入れた。
そこに意味がある。組織も変わらなきゃいけない。
1年目はそうじゃなかった。ああでもない、こうでもないと言いながらやってきたが、だんだん違ってきた。
早く選手を上手にしたい、おれが言った方が早いか、になってしまった。
そうなると、どうせ監督が決めるのだから、になる。監督の発言が強すぎた。
もちろん、責任を取るのは監督。だけど、コーチにも自発的に最善の方法を考えてもらわないと。イエスマンになられたら困る。
打つこと、守ること、走ること、その基礎がたたき込まれているコーチもいるが、そうではないコーチもいる。
いろんな事を含めて考える事を経験してもらわなければならない。
就任1年目から、そんな組織はつくれない。ポッと集まって、どういう成果を挙げてくれるかどうかなんて分かる?
右も左も分からないのに最初から組織はつくれない。組織を作るのに6年かかったってことだよ。
監督が一から百までやるようじゃ駄目なんだ。周りが動かなくなる。
周りを動かすためには見て見ぬふりをすることもあるだろうし、こっちから指示を出すこともある。
ヘッドコーチ、総合コーチになった2人が予定を組み、トップダウンしていけばいい。
出てくる事柄によっては、練り直せということだってある。この2人はおれが言う前に手が打てる。
それだけの実績を残してきている。だからナンバー2、ナンバー3に据えた。
ここにたどりつくまでに、これだけの年月がかかったってこと。だからといって、このチームが改革されたとは思っていない。
◇中日の来季に向けた戦いは始まった。歴代では最長の連続7シーズン目に入る落合博満監督に、同時進行で野球への思いを
語ってもらう。最初は2回連続で、その後は随時、紹介する。