10/05/06 16:40:43 jyOxg3sG0
URLリンク(mugigicat.cocolog-nifty.com)
「八日目の蝉」はもうダメです。我慢して見続けていましたが生理的に受け付けなくなってしまいました。
このドラマは、「善は悪に対して何をしてもかまわない。希和子と薫は善であり、丈博と恵津子は悪である」
という枠組みで成り立っています。この枠組みに違和感を感じてしまうと、もうついていけなくなります。
主人公に同情も共感もできないドラマを見ているのは辛いです。
人を愛するということはその人のために自分を犠牲にするということです。ところが、このドラマの主人公・
野々宮希和子(檀れい)は、薫(小林星蘭)を連れ去ることによって、薫の人生をメチャクチャにしてしまいました。
それただけでなく、もし希和子に親兄弟がいれば、誘拐犯の親だ誘拐犯の兄弟だと、その親兄弟は世間から白い眼
で見られることになります。「八日目の蝉」の逃走劇は、周囲の人間に不幸を撒き散らして、希和子のエゴだけが
満足されるといううんざりするようなドラマです。
希和子は妻のいる秋山丈博(津田寛治)の子どもを妊娠しますが、中絶してしまいます。どうして中絶したのかというと、
丈博に「必ず結婚するから今は中絶してくれ」と頼まれてその甘言に跳びついたのです。ようするに自分の利益のために
胎児の命を犠牲にしたのです。そうしておいて今度は本妻・恵津子(板谷由夏)の子どもを連れ去って疑似親子を演じ
始めます。本妻・恵津子の立場からすれば、自分の夫を寝取られた上に、子どもまで連れ去られたのですからたまった
ものではありません。希和子が丈博に捨てられても、妊娠した子どもはきちんと産んで、貧しくとも母娘ふたりで懸命に
生きていくというドラマなら共感もできるし応援もしたくなります。そうであれば警察に追われる必要もありません。
でも、この「八日目の蝉」はそういうドラマではありません。「かわいかったから連れ去りました。分かってください」
というドラマです。あまりにも身勝手でわけがわかりません。ふざけるなといいたくなります。