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大田原市内で先月、七十代男性が車にはねられ重体となった交通事故で、
被害者と一緒に散歩していた愛犬がいち早く自宅に帰り、家族を事故現場まで
案内していたことが分かり、大田原署で話題となっている。主人の危機を家族
に知らせ、身元の確認にも一役買ったのはシバイヌの「ジョイ」。署員らは「
まさに忠犬」とたたえている。
事故は五月二十八日午後七時ごろ、同市山の手二丁目の国道461号交差点
で発生。散歩していた同所、富川幸男さん(77)が軽乗用車にはねられた
。富川さんは病院に運ばれたが意識不明の重体に陥った。
一緒にいたジョイは富川さんの前を歩いていたため難を逃れ、
自宅に戻った。家族は「おじいちゃんは途中で誰かと話でもしていて、
先にジョイだけ帰って来たのかと思った」という。
しかし、一時間以上たっても富川さんは戻らない。「何かあったのかも」と
異変を感じ始めたが、探そうにも富川さんがふだん通る散歩道は十コース以上ある。家族も見当がつかなかった。
長男の勝さん(48)はジョイに先導させて、富川さんの捜索を開始。ジョイは
迷うことなく、この日歩いたコースをたどり、勝さんを自宅から約一キロ離れた事故現場へと連れてきた。
事故現場には同署員がいた。被害者の身元を示す物がなかったため
、事故処理終了後も機転を利かせ、パトカーで待機。「危険な状態だったので、早く家族に知らせたい」と署員が残っていた。
勝さんは父親が大事故に遭って病院に運ばれたことを知り、身元確認にもつながった。
お手柄のジョイは十二歳のオス。十年以上毎日散歩を欠かさない富川さんの
傍らをいつも歩いてきた。富川さんはまだ入院中。だが命の危機を脱し、意識
を回復して真っ先にジョイのことを気遣ったという。
ジョイは毎日庭先で主人の帰りを待つ。勝さんは「大の仲良しだけに深いきずなが出来上がっているのでしょう。早く再会させてあげたい」と父親の退院を
心待ちにしている。