【林檎梨柿】ローゼンメイデンが普通の女の子だったら【実りの季節】at NEWS4VIP
【林檎梨柿】ローゼンメイデンが普通の女の子だったら【実りの季節】 - 暇つぶし2ch53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(樺太)
08/09/13 01:22:28.87 IeHgWinnO
ほしゅ

54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(大阪府)
08/09/13 01:48:37.97 euzUQGP90
>>31さん……ごめんなさい…
俺はいつか、金髪でおデコがかわいくってドSでロリで無口なツンデレ僕っ子と結婚するんだ



それはさておき、投下します。

とある学園に籍を置く少女達が駆け抜けた青春の一ページ。
たとえ何が起こっても、明日はきっと今日より元気。


☆ これまでのあらすじ ☆
>特に無し。


コノマチ ( ゚∀゚ ) ダイスキ!



55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(大阪府)
08/09/13 01:49:18.69 euzUQGP90
「フフフ……カナ…明日の夜は…帰れないかもしれないわ…… 」
「それは是非とも帰ってこないで欲しい所かしら!! 」

朝のひとコマ。
この会話は別に、みっちゃんと彼女の姪っ子・金糸雀が喧嘩をしたという訳ではない。

みっちゃんが通算101回目のお見合いをする事を金糸雀に告げ……
それを聞いた彼女なりの、気を利かせた会話…という訳だった。

そして金糸雀は、考える。

何とかして、みっちゃんに人生の春というものを楽しんでもらいたい。
その為に自分が出来る事は……

そして金糸雀は、同じ小学校に通う親友、雛苺へと連絡を取る。
全ては……全ては、みっちゃんの為。



……翌日の朝

「という訳で……みっちゃんに精のつくお弁当を作ってあげる作戦かしら! 」
「うぃ!頑張るのよー!! 」
踏み台に乗り、キッチンに向かう二人のチビっ子の掛け声が、高らかに響き渡った。



◆ ◇ ◆ ◇ ◆  この町大好き! ☆ 増刊号24 ☆  ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 

56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(大阪府)
08/09/13 01:49:46.20 euzUQGP90
「やっぱり、精のつく食べ物といえば……卵かしらっ!! 」
「うぃ!りょーかいなのー! 」

足りない身長を踏み台で補いながら、金糸雀と雛苺は卵を割り、ボールに入れる。
ちょっとカラも入った気もするけど……全然気にしない。

ガンガンと、本能のままに卵を二人で割り続ける。と……

「そういえばこの前ね!トモエがこう、コーンって片手で卵割ってたのよー! 」
雛苺はそう言うと、自分も片手で卵を割ろうと挑戦してみて……グシャ、ってなった。

「ふふん。やっぱり雛苺には、片手で割るのはまだ無理かしら~! 」
金糸雀は何故か得意そうな顔でそう言いながら、卵を片手でコーンと……


数分後……

そこには、半泣きでボールの中からカラの破片を取り出す二人の姿があった…。

◇ ◇ ◇

ボールの中に一杯に入った卵。
軽く2パック分はありそうで…見ているだけで胸焼けがしてくる。

でも、金糸雀と雛苺のテンションは、相変わらず高いまま。
「次は、味付けかしら!やっぱり卵焼きは甘いのに限るかしら! 」
「うぃ!とーっても甘いのよー! 」

そう叫びながら、二人は思い思いの調味料や…それ以外のものを入れだす。

57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(大阪府)
08/09/13 01:50:15.07 euzUQGP90

砂糖。チョコレート。苺カルピス。いかにも精が付きそうなマムシドリンクに、プロテインの錠剤。

それは既に、料理と言うより錬金術と言った方が適切かもしれない光景だった。
不気味な魔女の大釜にしか見えないボールは、着々とその量を増やしていき………


◆ ◇ ◆ ◇ ◆


「おはようございまーす 」
家庭科の教師・桜田のりは、いつものように元気に挨拶しながら職員室の扉をガラリと開けた。

「あー!!ねぇねぇ聞いてよ!! 」
いつもより気合の入ったメイクのみっちゃん先生が、そう声をかけてきた。
「カナがね!私がお見合いするよーって言ったら、精が付くように、ってお弁当つくってくれたの!!
 ああぁぁぁ!!もう!!可愛いでしょ!!!?!?? 」

他の先生達は、みっちゃんのあまりのハイテンションさに着いていけず、逃げだしてしまっていた。

だが、天然なのりは、そんな空気には一切気が付かない。
「へぇ~そうなんですか~ 」
ニコニコとみっちゃんの自慢かのろけか、みたいな話を聞いていた。

◇ ◇ ◇

「でねでね!?これがカナが作ってくれたお弁当なの! 」
そう言いみっちゃんは、のりに二つのタッパーを見せる。
 

58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(大阪府)
08/09/13 01:50:43.45 euzUQGP90
それは、二つとも、中にギッシリと卵焼きだけが入った……いびつなお弁当。
それでも…そのいびつさが逆に、子供が一生懸命作ったという感じを出していた。


「へぇ~…うふふ…随分と多いのねぇ… 」
のりは微笑ましい光景にちょっと目を細める。

みっちゃんも、そこにきてやっと量が一人で食べるには多すぎる事に気が付いたのか……
「そう…ね……。
 そうだ!話聞いてくれたお礼に、半分あげちゃう!! 」
そう言い、のりへとタッパーを一つ渡す。

この時は……まだ、これだけだった……


◆ ◇ ◆ ◇ ◆


昼休み。

蒼星石はクラスの提出物を集め、職員室へと持っていく途中だった。

廊下を歩き、職員室の扉をノックして中に入る。
と…そこには、今まさにお弁当箱を開けて昼食にかかろうとしているのり先生とみっちゃん先生が…。

「先生。クラスのプリント、集めてきました 」
そう言い蒼星石は、担任であるのり先生にプリントを渡す。
「あら、ありがとう。やっぱり蒼星石ちゃんは頼りになるわねぇ 」
のりは…タッパーを開ける手を止め、蒼星石へと振り返った。
 

59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(大阪府)
08/09/13 01:51:18.14 euzUQGP90
「いえ…これも日直の仕事ですから 」
蒼星石はこともなげにそう答える。
「むぅ…ダメよ、蒼星石ちゃん。褒められた時は、素直に『ありがとう』って言うものよ? 」
のりはちょっと小難しい顔をしながらお説教を始め……


その頃、隣の席では……
声をかけてくる人物、止めてくれる人物が誰も居なかったみっちゃん先生は……

「ありがとうカナァァァァ!!いただきまぁぁぁぁす!!!! 」
雄たけびを上げながら、タッパーにギッシリ詰まった卵焼きを口に運び……

「ごふぅ!!! 」

倒れた。

◇ ◇ ◇

のり先生と話をしていた蒼星石は……突然の事態に、ただ驚くだけだった。

「ごふぅ!!」と叫び倒れたみっちゃん。
机に突っ伏し、ビク!ビクン!!と痙攣をしている……

「た…大変だ!! 」
蒼星石は咄嗟に叫ぶと、みっちゃん先生を担ぎ上げ……でも、激しく痙攣しているせいで、しっかり担げない。

「先生も手伝って!! 」
隣で青い顔をして震えているのりに声をかける。

暴れまわるみっちゃんを何とか二人で担ぎながら、蒼星石達は保健室へと辿り着いた……。

60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(大阪府)
08/09/13 01:51:42.99 euzUQGP90

◇ ◇ ◇

 ピコーン……ピコーン……

何でこの学校には、心電図があるんだろう?
蒼星石はぼんやりと考えながら、ベッドに横たわるみっちゃんを眺める…。

そんな蒼星石に気が付いたのか、のりはそっと彼女の肩に手を置いた。
「…大丈夫よ。だって……草笛先生、『カナのウエディングドレス見るまで死なない!』って言ってたもの…… 」
そこまで言い……
だが、そこで、のりの涙腺も決壊した…。

今度は蒼星石が、のりの背中を優しく撫でる。

……やがて……落ち着いたのか、のりは涙を拭きながら、蒼星石に作り笑いを向けてみせた。

「ねえ、蒼星石ちゃん……ここは私が見ておくから……あなたはもう、帰っても大丈夫よ…? 」
「でも…… 」
思わず反論しそうになった蒼星石に、のりは教師の表情を作り、優しく諭す。
「大丈夫。…天然とか言われたりするけど…ここは先生の事、信じて…ね? 」

蒼星石はこくんと頷くと、保健室を後にする……。

その背中に、思い出したようにのりは声をかけた。

「あ、そう言えばお弁当……
 このまま置いててももったいないし、良かったら蒼星石ちゃんが食べてくれないかな?
 せもてもの…お礼に…… 」
 

61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(大阪府)
08/09/13 01:52:11.22 euzUQGP90

蒼星石は振り返り、弱々しく動く心電図と、のりの顔を交互に見る。
そして……静かに、頷いた。


◆ ◇ ◆ ◇ ◆


「ヒーッヒッヒ!!今の翠星石は通常の3倍は早いですぅ!! 」
「待ちなさい!!翠星石!!! 」

真紅が髪に付けていた赤いリボンを頭に巻き、翠星石が彗星のように廊下を駆け抜ける!
髪を全部おろした状態の真紅が、それを必死に追撃する!

「取り戻したかったら……付いてきやがれですぅ!! 」
翠星石はそう言うと「とぅ! 」と叫び、窓から外へと飛び出した。

「翠星石!あなた!待ちなさい!! 」

反応が一瞬遅れ、徐々に遠くなっていく真紅の叫びを聞きながら……
翠星石は高笑いをして、どこまでも走り続ける……。

◇ ◇ ◇

「ふぅ~…やっぱり、3倍も早いと簡単に逃げれるからつまらんですぅ 」
そう言いながらも…悪戯心が満たされ、どこかご満悦の表情の翠星石。
 

62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(大阪府)
08/09/13 01:52:41.39 euzUQGP90
と……

 グゥゥゥ……

追いかけっこで昼食を食べてない事を、自分のお腹の虫の声で思い出した。

「……お腹もすいたですし、教室に戻るとしますかね 」
そう言い、頭に巻いた真紅のリボンを外してテクテク。

すると……ちょうど職員室から蒼星石が出てくる所を発見した。

都合の良い事に、その手には美味しそうな料理の入ったタッパーを持って……


「さすがは蒼星石!最高のタイミングですぅ!! 」
そう叫びながら、猛然と走る翠星石。

そして……
「ちょうどお腹がすいた所ですぅ!一口もらうですよ! 」

蒼星石の手の上のタッパーにフタを開け、中にギッシリと詰まっていた卵焼きを一口パクっと……

「ごふぅ!!! 」

倒れた。


◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 

63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(大阪府)
08/09/13 01:53:20.19 euzUQGP90
 ピコーン……ピコーン……

弱々しく動く二つの心電図。
それを眺めながら…蒼星石は今にも泣き出しそうな顔をしていた。
蒼星石だけではない。翠星石の危機を聞いた水銀燈も駆けつけてきてくれたし、真紅だってもうすぐ来る。


そして蒼星石は……
(僕が、こんな卵焼きを持っていたせいで…… )
そう、自分を責めていた。

蒼星石はギュッと握った拳を開き…傍らに置いていたタッパーを手に取る。
(こんな物、捨ててしまおう )

保健室の隅に置かれたゴミ箱に、無言で歩み寄り、タッパーごと捨てようとした瞬間……

「あらぁ?食べないんなら、貰っちゃうわよぉ? 」
そう言い、水銀燈が横からヒョイっと卵焼きを……――

「ごふぅ!!! 」

バッタリ倒れて痙攣している水銀燈を、蒼星石は呆然と眺める。
すると、ガラガラと保健室の扉が開いて、真紅が……――

「…ごめんなさい、遅くなったわね。……あら?蒼星石その卵焼きは…?
 ちょうど良いわ。バタバタしてて昼食をとってなかったのだわ 」

そう言い真紅は、呆然としている蒼星石へと近づき……――

     

64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(大阪府)
08/09/13 01:53:57.09 euzUQGP90
『食の安全』編、終了です。

65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(大阪府)
08/09/13 02:01:21.06 euzUQGP90
保守

66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(千葉県)
08/09/13 02:06:32.74 5/ASbIss0
お゛つぅ!!!

67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(大阪府)
08/09/13 02:53:01.32 euzUQGP90
ho

68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(ネブラスカ州)
08/09/13 04:05:24.74 pd98pgpoO


69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長屋)
08/09/13 06:29:48.12 0Dp3av3k0
ho

70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長屋)
08/09/13 07:07:38.25 0Dp3av3k0
あらすじ:巴里(ともえざと)に来たジュンたちは、原人のような儀式をする巴たちを見てしまった。(cf:381)

雛「なぁるほど、トモエが増殖する理由の一端がわかったのよー」
ジ「他にもまだ増え方あるのか!?」
雛「あれだけじゃこれだけ増えるはずないから、きっと他にもあるのよ」
ジ「な…それはどういう…いや、いい。どうでもいい。知りたくない」
の「やっぱり動物の基本は有性生殖じゃないかしr」ジ「だからいいってば!」
雛「あーあ、ジュンが大声出したから見つかっちゃったなの」
ジ「え!?嘘!?」
雛「ほらあそこ、夜行性のトモエがおよそ3匹血走った目でジュンを求めてるの」
ジ「柏葉が3人!?このままじゃ捕まるぞ、なんとか逃げないと…」
の「もう観念して捕まっちゃったらいいんじゃないかなぁ?
  お姉ちゃんはいいわよぅ、でもこの年で伯母さんなんて、ちょっとやぁねぇ」
ジ「お茶漬けのりは黙ってろよなもう!ああやばい、捕ま…」ズガァン!
巴s「キャアァッ!」ジ「!?」
雛「あー!本物のトモエがきたのー!」
の「すごいわぁ、一撃で三人もの巴ちゃんを倒すなんて、さすがオリジナル…」
ジ「か、柏葉…」
巴「……なんのことでしょう……私は正義の味方、巴メイデンです…柏葉巴なんて知りません…」
ジ「いやどうみても柏葉だけど!?っていうか正体隠すなら名前ひねろよ!」
巴「私トゥモーエは、桜田くんの貞操を守るため、しばし同行させていただきます…」
ジ「ひねってそれ!?ってかなんでそんなバレバレの嘘つくの!?」
雛「自分と同じ顔した人たちが、本能剥き出しで好きな人に襲い掛かってる光景なんてみたら、
  とてもじゃないけど名乗り上げることなんてできないのよー」
の「そうよぅジュンくん、乙女心をちゃんとわかってあげなきゃ」
ジ「ええー…そんないまさら感がすごいんだけど…というかお前らも正体バラしてんじゃん…」

71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(樺太)
08/09/13 07:23:29.83 Lnr+dYZbO
>>64
食べれるのは白い悪魔だけとみた…

>>70
オリジナルつえぇ!!

72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(樺太)
08/09/13 07:38:39.10 lktAe7NVO
>>63
食べるなぁ

>>70
どんな乙女心だ

73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(樺太)
08/09/13 07:55:12.00 dX0kQ4zaO
>>50
死ねゴミが


最新レス表示
レスジャンプ
類似スレ一覧
スレッドの検索
話題のニュース
おまかせリスト
オプション
しおりを挟む
スレッドに書込
スレッドの一覧
暇つぶし2ch