08/07/23 17:46:01.07 pXYIIzlm0
第一話:ラブリーウィッチえるたんof幼女についての研究文書の紙片A-1
―遠い過去の話をしよう。
それは人類という種が生まれるよりも遥か太古の話。
灼熱の大地と窒素の嵐が吹き荒れる最中、その幼女は嗤っていた。
数億年か、はたまた数秒後か。
そこに現れるであろう小さき命の前途を見透かしたかのように。
かつてそこには彼女の全てがあった。
懐かしき調べの歌声があり、安らぎのせせらぎがあった。
全てを分かち合う友があり、仄かな愛情すらあった。
だが、そこには最早何もない。
残されたのは破壊の爪痕。ただ胸を締め付けるかのような闇。
それでも幼女は嗤っていた。
結論から述べるならば―彼女は初めから全てを理解していたのだろう。
彼女がそれを手にすると決めた瞬間から、全てを焼き尽くすこの刹那まで。
彼女は幼いながらも凛とした瞳で最後を見届けるのだろう。
何故ならばそれこそが―
彼女の生きた証なのだから。
暇人乙wwwww