( ^ω^)が男なのに女子高に入学しちゃったようです at NEWS4VIP
( ^ω^)が男なのに女子高に入学しちゃったようです - 暇つぶし2ch61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:09:01.27 VXLpuJzSO
いつもお世話になります

チ○ポ乾くヒマなくなるかも知れないから気をつけてね

URLリンク(an.to)

62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:09:48.05 q/Gxnjb+0
まとめなかったっけ?

63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:09:52.02 p1SC0/Us0
(; ^ω^)「いや、あの、それは、」

/ ,' 3 「内藤君。君は何校の高校を受験した?」

( ^ω^)「貴様は今まで食ったパンの数を、」

/ ,' 3 「シャラップ黙れ。何校だね?」

( ^ω^)「…………おっおっおー」

言いたくないからはぐらかしに掛かるつもりでいたら、


/ ,' 3 「全国合わせて510校じゃろ?」


バッチリ言い当てられていた。
数もぴったりあってて、きっとそれは僕が食べてきたパンの数よりも多く、
いや、いや。いや、それよりも問題は、


( ゚ω゚)「なんでその事知ってるんですかお!?」


この一点だ。
またなんとも許容しがたい嫌な予測が頭の中を駆け巡る。

―受験校の中には明らかに僕の頭のレベルでも大丈夫、って所もあった。
それなのに全部落ちたって理由。まさか。いや、まさか。

64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:10:16.42 z4CPy9X0O
チョポ

65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:12:25.75 EXAuxLjmO
聖なんとか学院卒とか人生終わるな

66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:12:31.95 xuaPGdyBO
支援

67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:14:10.81 p1SC0/Us0
ソレは世の中のエンターテイメントを嘗め尽くした観客の笑い声で笑っている。
それは全部を高みから見物した傍観者の笑顔だ。ソレの声は愉快極まっている。
ソレは言った。



/ ,' 3 「大変じゃったぞ、根回しは」


ねーーーーーーーーーーーーーーーーーーよwwwwww


(; ^ω^)「じゃ、じゃあ僕が受けた509校は、」

/ ,' 3 「もちろん受かっていたものもあるぞい?」


ねーーーーーーーーーーーーーーーーよwwwww


一歩ジジイに近づく。襟首つかみかかった方がいいのかも知れない。僕の人生的に考えて。
固めた拳が充血する。握り締める。今ばかりは敬老精神を封印しよう。絶対殴る。

/ ,' 3 「まあま、その拳を下ろしてはどうだね。なぁに、ワシにも考えというものがある」

( ^ω^)「…………」

僕は歩みを止めた。
まあ辞世の句くらいは読ましてやってもいいかお。

68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:14:15.77 ug2vfVbH0
ししええんん

69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:16:10.07 p1SC0/Us0
/ ,' 3 「もし無事に、孫娘の男嫌いを直してくれれば―」

( ^ω^)「くれれば?」

復唱するジジイの言葉。
視線が合う。彼は至極楽しそうな目で僕を見ていた。


ああこの人、生粋のダメ人間だなのだなと直感する。


/ ,' 3 「君にはVIP高校の編入を認めよう」


かつて全国の少年が悩み苦しんだだろう竜王の駆け引きのように、ジジイはそう言う。
ゴクリ。僕は生唾を飲み込む。 そうして理解した。
これは、ただのボケジジイとの会話でなく、一匹の悪魔との取引であると。


VIP高校―


(; ^ω^)「あのVIP高校ですかお?」


聖マリアンヌ高校の対局をなし、この界隈では秀才の代名詞とも言われる
エリート育成高校、あのVIP高校?

70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:16:13.64 Q3pAQXkI0
女装しないなら俺はこのスレを去る

71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:16:40.44 ug2vfVbH0
>>70
さよなら

72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:17:45.49 p1SC0/Us0
/ ,' 3 「ワシそこの理事長も兼ねてんの」


今この瞬間に地に落ちたなVIP高。


/ ,' 3 「む。これこれ、そう露骨に嫌そうな顔をするなよぃ」


察せられて指摘された。ケラケラと笑いながらジジイ。
大変魅力的な商談だ。しかし当然それにはリスクが付きまとう。
僕は少し震える声で聞く。もしも最悪の展開になった場合のことだ。


(; ^ω^)「もしこの学校に男がいるとバレたら?」

/ ,' 3 「君の人生\(^o^)/ オワタ」


随分と軽く言うジジイ。 それから幾分かキツイ視線で僕を見る。


/ ,' 3 「無論、我が校との関連は完璧に否定した上でだ。報道機関はねじ伏せる」

(; ^ω^)「えげつねぇ……」

73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:18:51.96 ug2vfVbH0
>>70
戻ってきてください

74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:19:20.28 p1SC0/Us0
僕の声を聞き、それでも悪魔は耳元で囁くのだ。

/ ,' 3 「やるかね―?」

にんまりと。そう、まるでお気に入りの玩具を見つけた子供のように純真に笑いながら。
僕はそのオーラに気圧される。―もう返答は決まっていた。

エリート高校に入学するチャンスと人生終わらせるリスク。
天秤にかければ一目瞭然だ。


( ^ω^)「帰りますお!」


強く言い捨て踵を返した。
そうだ人生はやり直せる。人間やる気を出せばなんとかなる。高校浪人が、なんだってんだ。


/ ,' 3 「ドキ、女だらけの林間学校」


引き戸に手をかけた瞬間、背中にかけられるジジイの言葉。

ビクッ

体が反応する。



75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:19:45.69 ug2vfVbH0
ししええんん

76:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:19:49.65 p1SC0/Us0
 

/ ,' 3 「ウフ、女だらけの文化祭」


背中にかけられるジジイの言葉。

ビビクッ、

理性が抵抗する。


/ ,' 3 「アハ、女だらけの水泳大会。ハーレムハーレム」


背中にかけられるジジイの言葉。

ビビビクッ、

本能が―



(*^ω^)「身を粉にする勢いで尽力致しますお!」



勝った。

77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:20:03.94 ug2vfVbH0
ししええんん

78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:20:26.28 H2wNpp9XO
ま た 犯 罪 者 か

スレリンク(rail板)

ここの>>245が自分が犯した犯罪行為(窃盗)を何のためらいもなく発言しているお(#^ω^)
みんなで>>245をお仕置きしにこのスレに行くお( ^ω^)

79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:22:54.09 p1SC0/Us0
ガッチリとする男の握手。けれど左手同士。
その片手間でジジイが何かの書類に判を押した。どうやら僕の入学手続き書らしい。
ジジイはペラ、と開いている右手でそれを掲げながら、


/ ,' 3 「孫娘についてのヒントはやらん。自力でさがせ」


言った。

( ^ω^)「は? はい―?」

/ ,' 3 「誰かに質問するのも無し。あくまで、自力じゃよ?」

バレたら終わりなのにですかお……?
視線で問えば、ジジイが頷く。

―ああ。くそ、しまった。予感していたはずなのに、わが身で知って後悔するとは。
僕は覚悟したはずじゃないか。これはジジイとの会話でなく、悪魔との取引であるって。


/ ,' 3 「言ったろう―?」


ジジイが、いや。悪魔が笑う。
老人とは信じられない握力で掴まれる左手。

80:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:23:16.92 ug2vfVbH0
ししええんん

81:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:23:51.61 p1SC0/Us0
 

/ ,' 3 「ワシは楽しい事が大好きなんじゃ」


これが、始まり。
呆然とする僕をよそに、ああ、と付言するジジイ。


/ ,' 3 「もう判押しちったし、やっぱなしって言うのはもう無理ね」


幻想に足を突っ込んだ僕は、そのまま引き釣り込まれる事になる。
こんな時こそ僕は思う。


『 幻は、遠目で見てるのが一番いいんだって。 』


そうして来る四月。




僕こと内藤ホライゾンは、男なのに女子高に入学しちゃったようです。





82:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:24:05.72 p1SC0/Us0
第二話  終



ξ゚⊿゚)ξ 結局は、馬鹿ばっかりじゃん、って話じゃないの!



第二話  終


83:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:24:23.14 ug2vfVbH0
ししええんん

84:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:24:36.03 p1SC0/Us0
第三話



ξ゚⊿゚)ξ ありえない再開のしかたのはなしよ



第三話  


出会いと別れの4月、春。


僕はめでたく聖マリアンヌ学院に入学した。
入学式を終えた今でも、体の緊張は解けない。
全国的にも有名な名門校によもや僕が入学するとは思わなかった。


……否。



85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:24:35.80 Bp669TllO
支援ー

86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:24:57.04 ug2vfVbH0
ししええんん

87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:25:15.63 Q3pAQXkI0
・声が非常に高い
・見た目が華奢
・ちんこちいさい

を満たしてないと難しいよな実際

88:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:25:50.32 p1SC0/Us0
僕には考えもつかなかった。

だって、そうだお?


聞き知った名門聖マリアンヌ学院は―


「高校から編入って、何人くらいいるのかなぁ?」

「あ、トッチーと一緒の組じゃん!」

「私はC組かぁ……」

「私D組!」

「じゃあ私はA組!」

「「じゃあって何よじゃあってwwww」」


―女子高なんだから。


誤解ついでに言うと僕は男だ。生まれてこの方、間違いなく男だ。

89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:26:11.32 Xl60xT3BO
支援

90:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:26:17.69 ug2vfVbH0
ししええんん

91:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:27:22.49 p1SC0/Us0
ここに来るまで色々紆余曲折あった。
あらましを語ろうとするとまず僕の心が折れるので語りたくはない。
正直、思い出したくもない忌まわしいお話だ。


で、そんな僕は今現在、ピロティに張り出されたクラス表に群がる生徒の一団から少し離れている始末である。
チェックのスカートが翻り、まだ真新しいブレザーが目にまぶしい光景である。しかも全員女の子。
流石にあの中へ入っていく勇気はない。欲求はある。


僕の高校デビュー(笑)も儚い夢だった。


( ^ω^) 「スカートすかすかーとする。……座布団何枚貰えるかお」


もちろんマイナスでの話だけどな。
喉から出た言葉と、喉につっかえた固形物のようなため息。


僕の周りに人影はない。


しめたものだ。そのまま吐き出す。



92:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:28:09.39 ug2vfVbH0
まじで女装だw


93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:28:14.49 Go4OjHOh0
面白いな期待

94:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:28:30.71 owFbMxKeO
支援

95:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:29:00.92 p1SC0/Us0
女の子の制服なんて初めて着た。
着る機会ないと思ったんだけど。
着る機会なんてなくてよかったんだけど。

学園内そこら中に植えられ、咲き誇っているサクラの香りが充満している。
それがまたこのピンクピンクした空気をさらに助長させているような気もする。
まったくもって息が詰まる。が、なんと言うか、ねぇ……?

「担任だれかなぁ……?」

「はやく教室行こっ?」

「んー、やっぱり知らない名前もたくさん入ってるなぁー!」


翻るスカート。

覗く生足。

未だ発展途上の胸のつぼみ……


(*^ω^) 「………………ハッ!?」


いかんいかん。トリップしてたお。
伸びきった鼻の下をビンタで正す。
ジジイとのゲーム内容を忘れるな。バレた所でゲームオーバーなんだ。
つーか今の僕のビジュアル的アレも少し考慮しろ。これは随分アレだ。

96:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:30:33.77 t0QHQXysO
無駄が多くてテンポ悪いな

97:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:31:24.52 ug2vfVbH0
ししええんん

98:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:32:09.79 fqigm04A0
だがまったりシェン

99:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:32:25.12 p1SC0/Us0
……さて、そうこうしてるとクラス表の前の人だかりも幾分かマシになって来た。
そろそろ良いだろう、と僕はそちらに向かった。

( ^ω^) 「えっと……僕は―」

「私と同じB組よ」

声のした方向を見る。

( ^ω^) 「あ、ああ、そりゃどう―おっ?」

その瞬間、内藤ホライゾンと言うOSはフリーズした。
デバックする間際からどんどんと新しい壊滅的で致命的なミスが出てくる。

デバック。エラー。デバック、デバック。
エラーデバックエラーエラーエラーエラーデバックエラーエラー。

絡み合う視線の先、そこに居たのは。

(; ^ω^) 「……いや、あの、まさ、か?」

ξ^ー^)ξ 「久しぶりね、ブーン。よく似合ってるわ、ウチの制服」

そして叩き込まれるエルボーアタック。 ゴガァ……! と生々しい音を出す僕。
沈み込む体。最後の意識で見た光景は、満面の笑みの元、その拳を握り締める津田麗子、もとい、幼馴染のツンだった。


     【 ≪ ξ^ー^)ξ ………………。 ≫ 】


100:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:32:54.13 ug2vfVbH0
死に

101:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:34:25.16 3B7GIsRv0
期待

102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:34:45.42 p1SC0/Us0
 

ξ^ー^)ξ「どう言う事か説明してもらおうかしら?」


現在地体育館一階にある女子トイレの個室。
目の前には良すぎる笑顔の不動明王、いや訂正。幼馴染の津田麗子さん。


( ^ω^) 「い、いや、ツン、久しぶりだおー」

ξ゚⊿゚)ξ 「ええ、私が小学校のとき、ここを受験して以来ね」

( ゚ω゚) 「しばらく見ない間にとても綺麗にな、オゴォ!?」


拳を鳩尾に叩き込まれた。唾と一緒に何か大切なものも出たような気がする。
具体的に言うとほら、魂とか。


ξ^ー^)ξ 「私はそう言う事訊いてるんじゃないわよね?」


そして笑顔のツンデレさん。
それは重々承知しています。けど。


103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:35:18.64 ug2vfVbH0
ししええんん

104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:36:26.86 p1SC0/Us0
(; ^ω^) 「な、なんでそうボカボカ殴るんだお!!?」

ξ゚⊿゚)ξ 「罪には罰でしょ?」

(; ^ω^) 「べ、別に僕は犯罪の道に走った訳ではないお!?」

ξ゚⊿゚)ξ 「…………だから説明してって言ってるの」


必死の弁明に、少し沈んだ声でツンが訊いてきた。個室トイレでの上目遣い。


ξ゚⊿゚)ξ 「解ってるわよ。アンタはどうしようもないくらい馬鹿でノロマで変態で
 浮かれトンチキで社会の底辺を這って生きるしかない
 ゴミムシみたいな奴だけどいい奴だもん……だから私は説明して欲しいの!」


何か今凄い失礼な事言われたような気がする。
とりあえず背後を取られないように壁に背を付ける僕。

( ^ω^) 「今の今まで人ボコボコにした人間の言う台詞じゃないお……」

ξ゚⊿゚)ξ 「空耳かしら?」

( ^ω^) 「空耳ですお」

最近即答スキルが格段に上がって来たような気もする。
さて。……ツンに話していいものか?

105:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:36:59.59 ug2vfVbH0
ししええんん

106:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:37:55.14 p1SC0/Us0
迷う。しかしここで話さなくても死亡フラグに間違いはなく。
意を決して、僕は語り始めた。そう、それは―

( ^ω^) 「えー、あー、実は、かくかくしかじかの」

ξ゚⊿゚)ξ 「うん……」


( ^ω^) 「まるばつさんかくしかくで、」

ξ゚⊿゚)ξ 「ええ!?」


( ゚ω゚) 「なになにもごもゴグゥァア!!!?」

ξ♯゚⊿゚)ξ 「真面目に訊いてるのよ私はっ!」


相変わらずバイオレンスな奴である。


( ^ω^) 「……わかったお」


こんどこそ本当に観念する。
これで納得して貰わなければ終わりって事だろう。

107:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:39:03.35 ug2vfVbH0
ししええんん

108:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:39:54.90 p1SC0/Us0
だから僕は語り出す。

それは始まりの始まりの事と、始まりの事。
先生が間違ってこの学校へ受験申請をした事、
この学校に呼び出され、学園長にある頼み事をされた事。
もちろん、その『頼み事』の内容は、詳しく話さずに、はぐらかしながらだけど。

全部を聞き終ったツンは、長い長い沈黙の後、細く深いため息を吐いて


ξ゚⊿゚)ξ 「…………っんの馬鹿校長」


とだけ言った。 うんざり、と言う描写がこの上なく似合う顔だ。
僕は数秒間惚けてから、なんとかとりつくように言う。


( ^ω^) 「……やっぱり有名なのかお」

ξ゚⊿゚)ξ 「まあね」


疲れきった表情だった。
うっ、とこれ以上後退しようのないけど後退する僕。
苦労症の彼女はここでも苦労しているようだ。

109:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:40:22.71 ug2vfVbH0
ししええんん

110:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:41:30.16 p1SC0/Us0
 ξ゚⊿゚)ξ 「……なるほどね。そう言う事か」

どこか納得したようにツンが言う。
また一つため息を吐いてから真っ直ぐと僕を見た。


( ^ω^) 「はいだお」


とりあえず元気に返答。気分的には審判を聞く被告人。


ξ゚⊿゚)ξ 「大体の事情は掴めた。アンタがどういう状況に置かれてるのかも解った」


裁判長が文を読み上げる。


ξ゚⊿゚)ξ 「……協力してやらない事もないわ」


ツンの口から出てきたのは、そんな意外すぎる言葉。思わず呆ける。

ξ゚⊿゚)ξ 「何よ、その顔。なんか文句でもある訳?」

(; ^ω^) 「い、いや滅相も!」

ジト目で見られて速攻で返す。
良かった。ツンは何かとバイオレンスだけと信頼できる人間である事には変わりない。
もしかすると、なとど、そんな浅ましい算段があったから、僕は話したのかもな。とも思った。

111:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:42:00.05 ug2vfVbH0
ししええんん

112:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:42:36.73 p1SC0/Us0


ξ゚⊿゚)ξ 「でもブーン、解ってるわよね?」


そして裁判長は続ける。



―馬鹿だな、僕は。あの日のあの校長室で、学習したはずじゃあないか。



取引には何かしらのリスクが付きまとう即ち。



ξ^ー^)ξ 「もし変な事少しでもしたら―?」




協力者は、生殺与奪の権を持つ人間とイコールなんだお?



     【 ≪ ξ゚⊿゚)ξ ったく、馬鹿ばっかり! ≫ 】


113:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:43:21.48 ug2vfVbH0
ししええんん

114:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:43:29.16 p1SC0/Us0
('、`*川 「今日から一年、お前たちの担任をする事になった伊藤ぺニサスだ。よろしくたのむ」

はーい、と言う声が教室の端々から上がる。
見渡したそれは、女の花園と言っても過言じゃない。

ちょいとばかし放心する。
いやあ、僕本当に聖マリアンヌ学院に入学したんだなぁと今更ながらに実感したんだ。
それにしても女装ってなんかはまると抜け出せなさそうだおね。

*(‘‘)*「ねーねー、君さ、ツンとどういう関係?」

( ^ω^) 「おっ?」

ふいに横から声をかけられた。
カキカキと首を回せば、視界に入る幼い雰囲気の女の子。


*(‘‘)*「あ、始めまして。私ヘリカル沢近」

( ^ω^) 「内藤ホライゾンですお。ブーンって呼んで下しぃ」


そうしてシェイクハンド。
いや、どういう関係て。どうもこうも。


*(‘‘)*「クラス表のところでさ、ツンに凄い形相で引きずられていったじゃん?」

(; ^ω^) 「あ、ああ……あれは…………」

115:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:44:33.32 p1SC0/Us0
女子トイレに引きずられて行く間の悪夢の時を思い出す。
物凄い腕力を持ってして、僕はズルズルと連行されたのだ。もはや戦慄のホラーショウ。


*(‘‘)*「見てる分には最高に面白かったよ、あれ」

( ^ω^) 「やられる分には最低に恐ろしかったですお、あれ」


かけて返したら、沢近さんは破顔した。
そう見るとますます雰囲気が幼くなるな、この子、なんて思ったりして。


*(‘‘)*「幼馴染だったっけ?」

( ^ω^) 「はいですお。小学校までだけど」

*(‘‘)*「関係は時間じゃなく密度だって言うじゃん?」

(; ^ω^) 「その点では多分誰にも負けないお……」

*(‘‘)*「あはは。ま、三年間の付き合いだけどよろしくね」

( ^ω^) 「はいですお! って……」


沢近さんともう一度握手し、見渡した所で気付いた。

116:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:46:02.40 p1SC0/Us0
(; ^ω^) 「その肝心のツンの姿が見当たらないんですけど……」

*(‘‘)*「あー、多分アイツ、図書室に行ってるのわ」

( ^ω^) 「……図書室?」


聞き返せば、


*(‘‘)*「砂緒空って子の相手してんの。別名、マリア様の親友。学園の生き字引って奴よ。
ま、百聞は一見に如かず、って言うじゃん? 見に行ってみたら?」


ここの敷地はとんでもなく広いから、編入者は誰かに案内して貰えよ。
と投げやりな言葉で締める伊藤先生を横目に、沢近さんはそういった。



     【 ≪ ξ゚⊿゚)ξ べ、べつにアンタの為じゃ(ry ≫ 】



リノリウムの廊下を歩く。
作り、雰囲気、内装。そのすべてが洋風の学園内。なんか凄い緊張する。


結局ツンはホームルームが終わっても戻ってこなかった。
何があったんだろう、と。心配に思わないでもない。


117:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:46:28.15 p1SC0/Us0
カツ、カッ。

革靴がに鳴らす小気味いい足音。

人気のないせいか、はたまたその厳格さ故か鏡水のように静かな廊下だ。
発生すべきだったすべての音は、音になる前に足元へ落ちてしまっているようにも思う。
それが僕の足の動きや空気の振動で舞い上がり、この鏡水を揺らすのだ。



カツ、揺れる。



カツ、揺れる。



カッ



そして静まる。



( ^ω^) 「ここかお」

118:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:47:14.42 ug2vfVbH0
ししええんん

119:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:47:59.64 p1SC0/Us0
天井から吊り下げられたプレート。書かれる文字は『図書室』
内開きであろう左右の夫婦扉に一瞥をくれてやり、僕はそれをゆっくりと引く。


( ^ω^) 「うぉ……」


一番最初に出たのはそんな感嘆符。何ここ。凄い広い。
ずらぁぁぁぁ、と本棚が並ぶのが一番最初に目に入った。

市立図書館と言っても通るんじゃないの。
あ、私立図書室か。なんて下手な事思いながら僕は歩き出す。


とりあえずは、ツンを探そう。


     【 ≪ ξ゚⊿゚)ξ 読書? あんまりしないわ。 ≫ 】


……それにしても図書室って静かだ。そして。


(; ^ω^) 「人いねぇ……」


呟き声すら小煩く聞こえてしまう。
果たして無機物に囲まれているからだろうか。凄い一人ぼっち感がある。
こんな事なら入り口に居た司書のおばちゃんにここの地図貰って置けばよかった。
図書室周るのに地図が必要ってどんだけなんだ、って話だけど。

120:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:48:31.22 p1SC0/Us0
七つ目の本棚を横切ろうとし、

( ^ω^) 「…………おっ?」

人影に気づいた。立ち止まり、そちらを見る。


そこに居たのは――



川 ゚ -゚) 「…………」


彼女だ。
思わず目をしばめかせる。
手入れが行き届いた綺麗な黒髪、少し伏せ目がちの横顔。


川 ゚ -゚) 「今日は来客が多いな……」


憂鬱そうにそう言う、落ち着いた声色。
消去法で誰だかわかった。ああ、そうか。

121:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:49:09.97 p1SC0/Us0
 

( ^ω^) 「砂緒空さんですお……?」

川 ゚ -゚) 「ああ、そうだが……」


肯定が帰ってきた。
持っていた分厚い本を、棚に戻しながら彼女が言う。
そうして少し頭を振り、小さな息をついてから


川 ゚ -゚) 「君は?」


社交辞令感丸出しに問うて来る。
言葉が喉につまった。名を名乗れ、って事だろうけど、僕は喋れない。



なんでかって?



いやまあ、そりゃ。



122:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:51:01.75 p1SC0/Us0
ξ^ー^)ξ 「…………」

対岸で、凄んだオーラ飛ばしながら、けれど素敵な笑顔のツンさんがいらっしゃるからですよ。
その手には何冊かの分厚い本。

やばい。
何がヤバイかって、さっきからツンがそれを投げるモーションを繰り返している。
これは死亡フラグだ。下手な事を言うとアウトだ。あ、語呂スッゲよくね? いやどうでもいいか。
そこでふと思い出した。そうだ。あのホームルームで先生が言っていた言葉。


『ここの敷地はとんでもなく広いから、編入者は誰かに案内して貰えよ。』


……これだ。生き残るには、これしかない。
意を決して、僕は口を開いた。

( ^ω^) 「よければ砂緒さん、学校案内を頼みたいんですお!」

言い切ったらなんか清々しい気持ちがした。
クーラーの送風音が響き、長い長い沈黙があり、


川; ゚ -゚) 「え……?」


途惑ったような彼女の声がした。
ツンはイイ笑顔のまま固まっている。何かの弁明を、と思い口を開いた。

123:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:51:15.65 ug2vfVbH0
ししええんん

124:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:51:46.41 p1SC0/Us0
(; ^ω^) 「いや、学園の生き字引だって訊いたから……」

川 ゚ -゚) 「あ、ああ。私でよければ……」

弁明は泥沼らしかった。
けれど確かに、砂緒さんは首を立てに振ってくれる。
なんとか一安心だ、そうやって胸を撫で下ろしていれば、


ξ゚⊿゚)ξ「アンタは…………」


地鳴りのような幼馴染の声が響き、


ピッチャー振りかぶって



ξ♯゚⊿゚)ξ「言ったそばからぁぁぁああ!!!!!!!!!!!」



投げました。

ヒュンと飛んできた物体を華麗に避ける砂緒さん。
そして僕の視界一杯に広がる、小難しげな学術本のカド、角、かど。

125:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:52:08.04 p1SC0/Us0




はい、ブラックアウト。




第三話   終



川 ゚ -゚)  たのしそうでなによりだ……



第三話   終


126:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:52:14.49 ug2vfVbH0
ししええんん

127:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:52:29.22 ta7BH7Q6O
支援

128:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:52:48.31 ug2vfVbH0
投下間隔がまちまちで支援しにくいんだが

129:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:54:22.37 p1SC0/Us0
ちょいと休憩。五分したらもどる。

>>128
ごめん
二分くらいを目処に投下する用にする

130:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:59:01.33 ux6gkgsqO
おもしろいよ。しえん

131:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 11:59:48.32 p1SC0/Us0
投下再開する

132:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:00:26.15 Q3pAQXkI0
ちなみにどこまで書き溜めてあるんだ?

133:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:01:42.74 p1SC0/Us0
>>132
五話。五話から後は安価。

134:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:01:58.87 p1SC0/Us0
第四話



川 ゚ -゚)  学校あんないのはなし、だそうだ。



第四話


段々と意識がさえてくる。

ええっと確か僕は、図書室に来て、砂緒さんに学校案内を頼んで、
それで……ツンが投げた本で気絶させられたんだっけ。


……くそ。思い出したらなんか額が痛くなってきやがった。


重い瞼を押し上げて、視界をクリアする。


―まず飛び込んできたのは、光。

135:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:03:20.72 uKuQt/L+O
まったくこんな時間からおっ立てて……

支援

136:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:03:58.84 p1SC0/Us0
そして―


川 ゚ -゚)  「…………」


静かに佇みながら、本のページをめくる砂緒さんだった。


( ^ω^)「…………」


その光景が、まるで一つの絵画のように僕には見える。
完成させられた一つの芸術品のようだ、と。
静物のようなその光景に、胸の奥が微かに疼く。あれ、僕は、いつか遠い昔に――


川 ゚ -゚)  「気がついたか?」


回想は掛けられる声で中断させられた。


( ^ω^)「あ……ええ、すみませんお」


本当は少し前から気が付いてました、とは言えない。
痛む額を抑え、首を振る。遠慮無しにやってくれたな、ツンめ。心の中だけで吐き捨てる恨み言。
背中には硬い木の感触があって、僕は本棚にもたれ掛からされていたようだ。

137:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:05:22.49 p1SC0/Us0

川 ゚ -゚)  「いや、いいんだ。それにしても珍しいな」

砂緒さんが言う。 意図がわからず、僕は聞き返した。

( ^ω^)「何がですかお?」

川 ゚ -゚)  「ツンがあんなストレートに感情を出すことが、だよ」


( ^ω^)「わりといつもあんな風ですお……?」

川 ゚ -゚)  「君は特別、なのかも知れないな」


( ^ω^)「サンドバック的に考えてですかお?」

川 ゚ ー゚) 「ハハハハハ」

(; ^ω^)「いや、そこは否定してくださいお」


あっさりと肯定されたのにちょっと傷つく。
一通り笑い終わったクーさんは、さて、と言いながら本を閉じた。

パタンと小気味いい音が響く。

138:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:05:39.16 POljanz2O
津田麗子
砂緒空
内藤ホライゾン

おかしいだろう常識的に考えて

139:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:08:03.13 p1SC0/Us0
そして差し伸ばされる、スラリとした綺麗な腕。


一瞬呆ける。何がだお?


川 ゚ -゚) 「じゃあ、行こうか」

( ^ω^)「…………?」


固まる僕に、砂緒さんはまた苦笑いを漏らした。



川 ゚ -゚) 「学校案内だろう?」



……そう言えばそうだったお。


     【 ≪ 川 ゚ -゚)  さあ、行こうか。 ≫ 】


140:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:10:34.45 p1SC0/Us0
 

はぁう、と熱っぽいため息を吐き、僕は階段をもう一段登る。
学校案内の感想は一つしかない。


―広い。


なんだ、ここは。


川 ゚ -゚) 「無駄な広さがあることは確かだな」


それでも主要な所はあらかた終わったよ、と先を歩く砂緒さんが言った。
へーだとか、ほーだとかの相づちを打ちながら、気だるい足を持ち上げる僕。
案内された、選択教室やらの馬鹿でかさを思い出す。大学の講堂かと思うほどに広かったなぁ、と思わず遠い目。


( ^ω^)「あの……つかぬ事をお聞きしますが、今どこに行ってるんですかお?」

川 ゚ -゚) 「最終ポイント、と言うかな。どこかは、まあ」


クーさんの長い後髪が揺れる。 現在地は特別教室練の階段である。

141:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:11:56.54 p1SC0/Us0
川 ゚ -゚) 「マリアンヌ学院へようこそ、内藤ホライゾン君」

開かれた扉。

目の前に現れる、



     【 ≪ 川 ゚ -゚)  お気に入りの場所。 ≫ 】


( ^ω^)「う……わァ」


漏れたのは感嘆。足を踏み出したのは衝動。
もふっ、とした柔らかい感触が靴越しに残る。

眼下に広がったのは、


川 ゚ -゚) 「『秘密の花園』とはよく言ったものだな」


空中庭園だった。
屋上に芝が敷かれている。天然ものだろうか、足元がふっかふっかだ。

142:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:13:04.17 p1SC0/Us0
( ^ω^)「すごいですおー!」


思わず駆け足になる空中庭園。


すげーwwwもふもふしてるwwwwすげーwww
笑いがもれた。これは物凄く愉快な感覚だ。


川 ゚ -゚) 「園芸部が管理していて、一般生徒にも開放しているんだが……
 いかんせん、知名度が低くてな。あまり人が来ないんだ」


私としては嬉しいことだが、と付け加える砂緒さん。


さっすが、学院の生き字引。


……けど、校長も校長なら生徒も生徒だ。
こう言うスケールのでかい事をやった上、それをなんともないと思ってる点がいっそ男らしくもあるような気がする。
僕なら粘着するけどな、こんな場所があるんなら。


( ^ω^)「ここから町が一望できるお!」


思いながらフェンスまで走りより、僕は両手を広げる。

143:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:15:09.61 p1SC0/Us0
小高い丘の上に創立された聖マリアンヌ学院。
そこから見渡せる360度の大パノラマを見渡しながら、僕は自分が見知った建物を探し当てては指さす。


( ^ω^)「あ、あれが僕が通ってたニュー速中で、東に見えるタワーがVIP電波塔ですお!」


なぜに目線が高くなると、人のテンションは上がるのだろう。
一国一城の主にでもなったつもりにでもなるのだろうか。


あれは私立病院、あの山の向こうにラウンジ町、と安い案内人になる僕。
そんな僕の様子を、砂緒さんは黙って見つめていた。
一瞬、サッと背筋に冷たい汗が通ったような気がする。


( ^ω^)「おっ! いきなりすみません。退屈でしたかお……?」

川 ゚ -゚) 「いやいや、案内していたのは私だったよな、と思ってな」

(; ^ω^)「す、すみませんお!」


調子乗りすぎた、と眉尻を下げて彼女を見れば、
渦中の砂緒さんはやんわりと首を横に振っていた。

……?

144:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:16:10.69 p1SC0/Us0
 

川 ゚ -゚) 「楽しいよ」


そんな言葉。
予想もしない返答に、固まる僕。いや、下半身がじゃない。断じて。
……さて、それはさておき。


川 ゚ -゚) 「とても楽しい。私は、ここの風景しか知らないから。話してくれないか? もっと」


砂緒さんが言う。
途端、吹き込んできた強い突風。春一番だ、と思うよりも先に、


( ^ω^)「おっ、花びら……」


黒髪についた、桜の花びらに気づいた。待っててくださいお、と手を伸ばせば―


川; ゚ -゚)  ビクッ!!


彼女の大きく肩が、大きく動いた。
一気に体中の血液が引いていく。それは彼女も同じようだった。

しばらく二人して無言でいる。

145:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:16:48.75 g8iheY7J0
おっ?

146:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:17:39.37 ug2vfVbH0
ししええんん

147:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:18:10.38 p1SC0/Us0
(; ^ω^)「すす、すみませんお、砂緒さん!」

川; ゚ -゚) 「あ……私の方こそすまない」

ビュウ、と吹いた風。
黒髪をなびかせたそれは、一片の桜の花びらも持っていく。

空に消えていくそれをぼんやりと見ていると、
ふいに砂緒さんの方から声がした。落ち着きを払った、けれどどこか震えた声。

川 ゚ -゚) 「クーでいい」

( ^ω^)「へ?」

思わずそこらを向く。
彼女はあらぬ方向を向いたまま、言葉を紡いでいた。


川 ゚ -゚) 「……ツンにもそう呼ばれている、から」


思考不随。フリーズ中。結構な時間が経過する。
そして僕は、言葉の真意をやっとのことで理解した。

( ^ω^)「は、はい! えーっと、クー、さん」

川 ゚ -゚) 「ああ、何だ?」

148:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:19:20.54 Xl60xT3BO
しえ

149:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:20:32.44 p1SC0/Us0
( ^ω^)「クーさん」

川 ゚ -゚) 「うん」

( ^ω^)「えーっと……クー、さん」

川 ゚ -゚) 「ああ」

何回かの問答を繰り返し、僕は思う。


はっず。


もしもこんなのが青春なんて言うなら、僕今この場で死んだってかまわないな。
実感し、全てを勢いに任せて発言していた。今思うとほぼ初対面の人になにを言ってんだって話だけれど。


( ^ω^)「僕の事も、ブーンでいいですお!」

川 ゚ ー゚) 「了解した。……ブーン」


―今日始めて見たような気がする、クーさんの純粋な笑顔。

うん。やっぱり―この人は。

150:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:21:56.51 p1SC0/Us0

( ^ω^)「笑ったほうが、魅力的ですお!」

川 ゚ -゚) 「…………」

( ^ω^)「………………」

え? なに? 地雷?
降りてきた沈黙。地雷だとすれば今世紀最大のハンドルミス。

沈黙は長く続き、そしてそれは、

川 ゚ ー゚) 「ふ、」

クーさんの笑い声で破られた。

川 ゚ ー゚) 「ふふふふふ」

僕は半ば放心状態でそれを見ている。
何かを含んだような笑い声が響く。いや、それはそれで、甘美なものだったが。


川 ゚ -゚) 「―ああ、ありがとう。ブーン。けど、それは」


ひとしきり笑ったクーさん。
息を吸い、あとはワンブレスで。

151:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:22:55.67 ug2vfVbH0
ししええんん

152:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:23:11.21 p1SC0/Us0
川 ゚ ー゚) 「男の子に言われるべき言葉だよなぁ……?」

(; ^ω^)「おぇ!!!?」

決定的な何かを言い当てられたように思え、口から言葉と一緒に唾やら心臓やらが出てきそうな心地だった。
場所は空中庭園、御伽噺みたいなシュチュエーションとロケーション。
クーさんは微笑みながら言う。


川 ゚ -゚) 「何でだろうな。はは、すまんな、私も変なのかもしれない。―今、とても嬉しいよ」

( ^ω^)「クー……さん」


無意識に、一歩歩み寄る。
この衝動。この感情の揺れ。伸びた腕と気持ちは、

川 ゚ ー゚) 「これで私の学校案内は、おしまい。お疲れ様だ」

人差し指一本で静止させる。
行き場のなくなった手でポリポリと頭を掻いて、

( ^ω^)「あ、……結構なお手前でしたお」

出てきたのは変な台詞。


     【 ≪ 川 ゚ -゚)  ―危なかった? 何がだ? ≫ 】

153:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:25:09.77 p1SC0/Us0
今日は色々あった。

寮に戻り、自室のベットでのんびりする。
僕へ宛がわれたのは一人部屋。付け加えるならキッチンやユニットバス完備。
あの校長も、ただの考えなしって訳じゃあなかったらしい。


備え付けの家具以外、まだ何もない部屋。
荷物の搬入は土日だったっけ、と思い馳せながら、ベットへ横になる僕。


いろいろと気疲れした一日だった。
僕の精神力的に考えて、これがいつまで持つかは分からない。
ごろん、と寝返りを打ち僕は思った。けれど、と。


( ^ω^)「あしたが楽しみだおー……」


何だかんだ言っても、天国ですよ、ここ。 楽しいし。女の子いっぱいだし。
下衆い思考を垂れ流し、何かのきっかけさえあれば簡単に眠りに落ちる間際。
僕は何気なく投げ捨てておいたカバンから一枚のプリントを取り出した。


それは学校から配られた4月のスケジュール表だ。


154:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:27:42.19 p1SC0/Us0
なにか目新しい行事は、と視線をくれてやった所で、三日後のイベントが目に止まる。なになに、


( -ω-)「オリエンテーション合宿……」


ああ、オリエンテーションって入学した生徒に
改めて学校の説明をしたり、それを期にクラスの親睦を深める目的の―


って、いやいや。今はそこ、どうでもいい。大事なのはそこじゃなく、その次だ。



( -ω-)「が………………」



わなわなと声帯が震え、


( ゚ω゚)「合宿ッッッッ!!!!!!????」


僕は叫んだ。

155:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:28:15.97 4EKeIn6Y0
読んだことあるな
続きあるのか?

156:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:28:29.15 p1SC0/Us0
星空煌く夜空の向こう、僕をあざ笑うボケジジイの高笑いが聴こえた、



ような気がする。



第四話  終



*(‘‘)* 次から次へと飽きないわね……



第四話  終


157:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:28:58.53 ug2vfVbH0
ししええんん

158:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:30:17.34 p1SC0/Us0
第五話



*(‘‘)* 出発じゅんび と そのどうちゅうのはなし。



第五話



これ以上にあるあるで、これ以上にねーよって話もないのかも知れない。


すべてを受け入れ聞き流す勢いで、
僕はオリエンテーション合宿の説明会に出席していた。


一学年の生徒が全員押し込まれた広い体育館からは
所々で黄色い話し声やら笑い声が上がっていて、

みんな今回の合宿を楽しみにしているんだなぁ、と言う事が
嫌が応にもひしひしと伝わって来る。


159:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:32:19.98 p1SC0/Us0
('、`*川 「―当日は、こう言う運びになる。ま、自然と触れ合いながら親睦でも深めてくれ」

以上。の言葉で、伊藤先生からの説明が終わった。
あとは細やかな連絡を残すのみとなる。

通常ならば僕もウキウキ気分で雑談なんかに花を咲かせるのだろうが、
そうは出来ない、のっぴきならぬ事情があるのだ。と言うのも。


「最悪。生理日とドンピシャだし」

「私この前終わったから気楽ー」

「環境変わったらなるって言うしわかんないよ?」


あまりにリアルな会話に肩が震える。
通常ならばこれ男子がいる前でデリカシーのない、と叱咤されるだろうが、
彼女たちに置いてはそう言う心配事はない。なぜならば。


「女子高も共学もあるイベントは同じかー」


そうなのだ。
僕が入学した高校は、聖マリアンヌ学院。……女子高、なのである。

え? 僕の性別?
戸籍上でも精神的にも普通に男ですよ。
ここに入学するまではいろいろあった。主に堕落しきった大人のせいで。

160:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:35:24.69 p1SC0/Us0

( ^ω^) 「………………」


そうして体育座りのまま硬直する僕。ビキ、と筋肉が凍る。
視線は壇上に上がる一人の老人に釘付けされていた。


先生からマイクを渡されたのはボケジジイこと諸悪の根源その1である荒巻校長である。
一通り体育館全体を見渡してから僕のところで視線を止め、


/ ,' 3 「く れ ぐ れ も 全員参加でヨロシクじゃわい!」


あ、くそ。今言い切りやがった。
これは頼みごとではない。脅迫だとでも言いたげだ。
実際くれぐれも、が強調されまくってた。骨でも折ればいいのに。


( ^ω^)「……………ハァ」


ため息漏らして天井を見上げる6時間目の体育館。
天国に似た地獄、地獄に似た天国は明日に控えていた。



     【 ≪ *(‘‘)* 遠足前日に眠れないタイプ? ≫ 】


161:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:39:39.89 p1SC0/Us0
さてはて、それでどうなったかと言えば、
都合よく展開はすっ飛ばされてオリエンテーション合宿当日。

時刻は朝7時、集合地のグラウンド。
僕はと言えば、でででーんと並んだバス7台に気圧されている。
わらわらとそれに乗り込む生徒たちを遠巻きに見ながら惚け中。

なんつーか、


( ^ω^)「…………」


スケールでけぇ。


「そうそう、そう言う雰囲気wwww」


そして背後からの声。


( ^ω^)「へ?」


なんとも間の抜けた声をあげ、振り返れば

162:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:40:55.47 OfEQOxo90
おもしろい

163:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:41:20.30 p1SC0/Us0
*(‘‘)*「やっほー。おはよん、内藤さん」

ξ゚⊿゚)ξ 「…………」

クラスメートのヘリカル沢近さんとツンだ。
何をどうすればそんなにいるのか、ツンはパンパンに膨らんだカバンを持っている。
沢近さんと言えばスーツケースである。準備良すぎ。


( ^ω^)「おっおっおっ、おはようだお!」


とりあえず挨拶。
バスのエンジン音と、生徒の歓声がごった煮にされてあふれ返るグラウンド場、
朝一番から笑顔な沢近さんだった。


( ^ω^)「って、そう言う雰囲気とは?」


*(‘‘)*「編入組はイベントの度にそう言う『何これ』的な顔すんのよww
  確かにウチの学校、ちょっと規模でかいけどさwww」


いや、ちょっとてアンタ。
かなり豪快な発言じゃないかお。これをちょっと、と言うか。

164:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:42:59.62 p1SC0/Us0
ツッコミが喉につかえる僕をさて置いて、呆れ顔のツンが言う。

と、その前に軽く睨まれた。
この前の事があってからか、僕もツンも警戒している。
いや、その『警戒事』は僕らの間でかなりの差があるのだが。


ξ゚⊿゚)ξ 「スーパー内部は気楽でいいわよね……」


そしてため息。
んん? としばらく考えて、……おっ。と合点が行った。

( ^ω^)「おっ、もしかして沢近さんが?」

*(‘‘)*「大当たり。私は幼等部からずっとここにいる内部ですよ」

ニヤッ、と笑う彼女。
なるほど。朱に交われば赤くなると言うか、人間の感覚ってやっぱり麻痺するモンなんだ。
変なところで納得している僕を他所に、


*(‘‘)*「んじゃま、行きますか」


沢近さんに手引かれた。有無を言わさず連行されるバスへの道。
天国は近く、しかし地獄はその同居人である。

165:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:46:18.16 4EKeIn6Y0
支援

166:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:46:27.83 p1SC0/Us0
なんて言うか、


( ^ω^)「生殺し?」


呟いた言葉は、春の薄い青空に混じって消えた。


んじゃまあ、いっちょやってやりますか。



     【 ≪ *(‘‘)* おやつは300円まで? ≫ 】


さてはて、皆さん。

残り物には福がある、と申します。


( ^ω^)「…………」


けれどやはりそれは残りっカスでございまして、完全な福ではないと言うか
ありがたい事はありがたいけど的な感じで
いやはや何と申しますればよろしいのやら。

と言う訳で今現在、僕こと内藤ホライゾンはバス入り口で固まっている。


167:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:47:32.01 ug2vfVbH0
ししええんん

168:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:47:45.69 p1SC0/Us0
理由は簡単。バスの席についてである。

残る空席は3つ。

問題は座席の位置ではく、隣に座っている人間だ。
と、言うのも。

一人は重度の乗り物酔いに苛まれていらっしゃる
ξ゚⊿゚)ξ  こと幼馴染の津田麗子さん。

一人は涼しい顔つきで本をめくっていらっしゃる
川 ゚ -゚)  ことマリア様の親友砂緒空さん。

一人はてめぇこっち来んなよ頼むからって目つきでこちらを見る
('、`*川  こと担任のぺニサス伊藤先生。

なんだか、あれです。
どれを選んでも地雷のような気がいたしますお。

さて、さて、さて。―僕は

1.ツンの横に座る
2.クーの横に座る
3.ぺニサスの横に座る

安価>>180

注)今回の安価で合宿編のメインが決まります。

169:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:48:05.97 xSbETdGwO
良いよ良いよー

170:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:48:46.36 el3w8DAi0
しえ~ん

171:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:49:14.60 igbihtdl0
3

172:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:49:18.36 OfEQOxo90
1か2がいいなー

173:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:49:38.02 EhLjCrZ80
ksk

174:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:49:47.06 OfEQOxo90
kskst

175:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:49:56.90 ug2vfVbH0
kskst

176:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:50:39.31 EpXWeQHdO
1

177:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:50:51.65 iJzWubl6O
クー

178:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:50:57.69 vVD7hxQF0
その場に仁王立ち

179:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:50:58.79 CI5b7nsE0
2

180:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:51:14.31 yINH+lbh0
3

181:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:52:14.11 p1SC0/Us0
>>180
ぺニサス把握
投下ペース落ちる。

182:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:56:11.20 OfEQOxo90
しえん

183:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:59:11.37 p1SC0/Us0
 

さて、―どうするか。


なんて、いまさら思うまでもない。思案するよりも前に、僕の足は動いていた。


そうして僕は、運転席の後ろ、教師の為に設けられたスペースへ向かっていた。
どれを選んでも死亡フラグなら、せめて良識のある人間によって引導が欲しい僕である。


('、`*川「…………げ」


目が合った瞬間、先生はカエルが圧死したような声をあげた。
思わず背もたれに置いていた右手に力が入った。
それが教師の反応か、と先生に恵まれなさすぎている僕
(具体的には、某英語教師とかボケジジイとかボケジジイとか)は思い歯噛みした。

( ^ω^)「なんですかお、その声は。カエルが圧死したんですかお」

('、`*川「聞いたことあるのかよ」

( ^ω^)「あります」

('、`*川「うえぁ!?」

( ^ω^)「嘘ですお」


184:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 12:59:33.21 ug2vfVbH0
ししええんん

185:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 13:04:01.58 p1SC0/Us0
清清しいほどサッと顔から血の気を引かせた伊藤先生を見ながら僕は彼女の隣に腰を落とした。
椅子のスプリングがキシリと悲鳴を上げる。


伊藤先生は再度「げ」と言った。


('、`*川「……くえない奴だな」

( ^ω^)「先生ほどではありませぬお」

('、`*川「お前は越後屋か、馬鹿者」


先生はそう言ってからどこか諦めた風に笑い、窓の外に視線を投げた。

伊藤ぺニサス。

口調はどこか古風ながらも、聞く所によればイギリス人の血が四分の一ほど入っているらしい。
通りで目鼻立ちがしっかりしているはずだ、と数秒ほど熱い視線を寄せれば、


('、`*川「やめろ、そう言う趣味はない」


と鏡越しに目が合い、告げられた。

186:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 13:10:38.81 p1SC0/Us0
言葉通りの意味なのだろうけど、言葉通りにとれば先生はアブノーマル趣味の人ってことになる。
僕はそうですかお、と返し前方を向いた。
伊藤先生の言葉には、裏に含まれたニュアンスだとか響きだとかまったくなかった。
ただただ先生は優しげに笑い、そして冗談っぽく言っただけである。

ともすれば、

( ^ω^)「あのジジイから話は聞いてないわけかお……」

ぽつりと言い、僕はゆっくりと背もたれに体重をかけた。
―実のところ、先生に近づいたのはその確認も兼ねていたのだ。
あのジジイから何かしら言われていれば、これからの対応も少しづつではあるが変わってくる。

('、`*川「どうかしたか?」

難しい顔つきでもしていたのだろうか。不審に思ったのか、先生が聞いてくる。
……心配してくれているようだ。ああ、なんかもう『先生』って感じがしますお先生!


( ^ω^)「なんでもないですお」

('、`*川「そうか」


心の中の歓喜は見せず、僕は答える。
先生は先生で、相槌を打ったきりこちらを向こうともしない。

187:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 13:10:53.62 fvwy06GS0
前に書いてなかった?
別のかな?

188:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 13:11:46.43 vVD7hxQF0
先生意外といいな

189:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 13:13:19.97 ug2vfVbH0
ししええんん

190:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 13:14:23.27 p1SC0/Us0
 

「先生、点呼終わったよー。全員そろってる」


座席の後ろの方から声がかかり、
その声に気づいた先生が腰を浮かせて後ろを向く。


('、`*川「おう、ご苦労」


先生はもっとも先生らしく、目視で最終確認するようにぐるっとバス内を見渡し、


('、`*川「……このぼっちが。仕方がないから隣にいることを許可しよう」


僕のところで視線を止めて言って来た。
これはもしかしてツンデレなのかお、とふと湧き上がってきた邪念に顔しながら

( ^ω^)「光栄至極ですお」

と返した。

191:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 13:15:00.84 JeRbPnheO
どっかのケータイ小説みたいだね

192:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 13:15:02.69 owFbMxKeO
支援

193:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 13:16:42.97 p1SC0/Us0
 


波乱の予感絶えないオリエンテーションは、まだまだ始まったばかりである。



第七話  終



('、`*川 うん、まあ、がんばれよ……



第七話  終

194:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 13:16:48.19 aEpsocjqO
支援

195:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 13:17:38.19 ug2vfVbH0
7?

196:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 13:19:58.88 p1SC0/Us0
ごめん、五話の間違いだった。昼休憩後六話投下する。
質問あればうけつけます

上で何回か質問があったので回答しておきます
これは修正いれた文章で再投下です
まとめていただいてたサイトが閉鎖したんでね。
こっから先はまとめられてない分です

197:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 13:21:59.46 cJFYTt6CO
7?話?

198:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 13:23:23.27 p1SC0/Us0
>>197
五話の間違いです
瞬間的に頭のネジ消し飛んだんだと思ってください。
サーセン。

199:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 13:28:38.01 p1SC0/Us0
オリエンテーション合宿ダイジェスト

・ツン編
「二人で崖に落ちてドッキドキ」

・クー編
「混浴露天風呂でドッキドキ」

・ペニサス編
「先生との肝試しでドッキドキ」


なんかもう色々とドッキドキなオリエンテーション。
関係ないけどルパンのカリオストロが今から楽しみです。三十分くらいしたら戻ってくると思います。では

200:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 13:29:26.30 OfEQOxo90
たのしみにまってるよ

201:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 13:32:24.56 cJFYTt6CO
待ってるよー

202:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 13:32:57.46 JUN5beOd0
しえん


203:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 13:36:30.84 7XNrH5Py0
しえん。


これがいわゆるラノベ調ってやつなのか?

204:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 13:40:15.91 EXAuxLjmO
机の人かな?

205:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 13:43:15.28 GrZR9SZi0
しえん

206:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 13:44:27.53 ug2vfVbH0
えろげ

207:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 13:54:17.18 p1SC0/Us0
>>203
こっちの方が軽い気持ちで呼んでもらえるかなーとおもて
地の文に突っ込みとかも入れてるだけのお話ぽ
ご要望とあらば次の話はマジメに書く

>>204
残念ながら。

>>206
皆まで言うな皆まで言うな

208:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 13:57:11.92 59D7M74GO
なるほど



クーがメインヒロインですね
わかりません

209:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 13:58:30.46 xuaPGdyBO
【 ≪ ― ≫ 】
これは何を表しているんだ?

210:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 13:59:18.74 p1SC0/Us0
>>209
場面転換
やっぱりわかりにくい?

211:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 13:59:20.17 5A+Go1PWO
続きマダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン

212:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 13:59:37.62 7XNrH5Py0
>>207
いや、ラノベ読んだ事なかった上に
どこぞの小説やらケータイ小説(笑)やらとの比較コピペと何となく雰囲気似てたから
これがそう言うものなのかなぁと思っただけだ。


構わん、続けたまえ

213:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 14:03:05.63 cJFYTt6CO
そろそろ再開かな

214:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 14:05:07.88 p1SC0/Us0
よしゃー、そろそろ再開する。

投下間隔はだいたい5分を目処に

215:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 14:09:16.30 p1SC0/Us0
第六話



('、`*川  がっしゅくでおこるお約束のはなしだ



第六話



「だるいっ!」



一人がそう言ったのを皮切りに、何人かが同調する。
目的地まであと3キロ程度の山道、僕らは団体でズラズラと歩いていた。


「ここで男子いたりとかしたら荷物持ち頼めるんだけどね」


ため息まじりに誰かがそう言う。
雨でも降ったか、地面はいい加減に湿っていて歩くたびに
ジャリジャリと言う砂噛みの音が鳴っていた。

216:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 14:11:22.95 OfEQOxo90
どんどんいっちゃってー

217:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 14:12:15.48 7XNrH5Py0
やっちゃいなー やっちゃいなー
やりたくなったら やっちゃいなー

218:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 14:14:16.12 p1SC0/Us0

('、`*川 「ほらほら小娘。ハイキングだと思ってたったと歩け」

「「「こんなwww大荷物しょってwwwハイキングとかwww」」」

伊藤先生の言葉に反論するいくつもの声。



……まったくもって同意する。


僕はため息を吐きながら先頭を歩く伊藤先生の横を歩いていた。
なぜこんなことになっているのかと言えばだ。すべてはあのジジイのせいである。

山道を走る途中、バスがとまり、僕らは降ろされ、
シベリア特急山 記念公園まで徒歩で歩くことを強制させられたのである。

なんでも一番前のバスに乗っていた件のボケ校長が発した、


/ ,' 3『みんな今からちょっと運動しね?』


と言う言葉の所為らしい。

くそ。本当にいっぺん風邪を拗らせてみろ。
いや、それでも絶対死なないだろうけど。あの荒巻校長ことボケジジイは。


219:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 14:14:44.92 i+MuKn91O
マロマートな支援

220:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 14:16:37.88 p1SC0/Us0
 




('、`*川 「ふむ、お前らは自業自得と言う言葉を知るべきだな」




悔やむべきはこの学校に入ったことだ、とそう言う伊藤先生の言葉に、あちこちから漏れる嘆きと叫喚。
ごもっともだけど、やっぱり教師の言う言葉とは思えなかった。
それでも今はどうでもいい。なぜならば。


( ^ω^)「おっおっおっwwww荷物多い人は大変ですおww」

*(‘‘)*「上に同じくwwwwwww」


僕らはそれを笑い飛ばせる立場にいるからである。 僕「ら」と言うのは僕と沢近さんの事をさす。
荷物の少ない僕と、スーツケースのキャスターで楽してる沢近さんだ。


いわゆる一つの勝ち組みってやつだお。


221:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 14:18:02.65 p1SC0/Us0
ξ゚⊿゚)ξ 「……その余裕そうな感じがむかつくわね」

その横から、でかい荷物を持ったツンの言葉がかかった。
ふははは、と悪代官っぽく笑う沢近さん。


*(‘‘)*「校長先生の考えてる事読めなくて内部なんぞやってなれないっスよww」

ξ゚⊿゚)ξ 「黙れエセ美容師」

*(‘‘)*「サーセンwwwww」


漫才みたいな掛け合いだ。
ツンは小さく舌打ちをして、



ξ゚⊿゚)ξ 「何でこんな獣道みたいな所歩かなきゃなんないのよ……」



げんなり、なんて雰囲気の言う。 ごもっともです。
いやでもこれは、

222:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 14:24:49.15 p1SC0/Us0
( ^ω^)「ある意味最も手っ取り早い学校案内だお」

ξ゚⊿゚)ξ 「的確すぎて逆に随分アレだわ、その言葉」


ですおねー、と同意して、僕は今一度自分のリュックサックを背負いなおした。
まあでも、オリエンテーションが学校案内という名目を含んでいる以上、
これほど明確で的を得た無茶振りもないんじゃなかろうか。



*(‘‘)*「いずれにせよ、ツン頑張ってー」

( ^ω^)「ツン、頑張るんだおー」


ξ゚⊿゚)ξ「……一応聞いてあげるけど、二人ともさぁ、殴っていい?」



そんなやりとりをしながら歩く山道。
霧が掛かっているのか、山の空気は少し湿気を含んでいた。

目的地はシベリア特急山記念公園と、その横に作られたシベリア特急山自然の家。
今回のオリエンテーションの合宿所であり、波乱の家。

さてはて、何が待ち受けていることやら。

223:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 14:26:17.27 p6FILDUbO
これは……


まぁ……

さよなら

224:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 14:26:18.25 e/+bYfecO
スーパーイリュージョン支援

225:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 14:28:00.72 5A+Go1PWO
支援

226:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 14:29:08.35 7XNrH5Py0
しえ

227:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 14:29:42.15 cJFYTt6CO
疾風のしえん

228:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 14:30:59.15 GYqMwI430
これはひどいパクリwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
というかまんまwwwwwwwww

229:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 14:31:49.14 7XNrH5Py0
>>228
お前はちょっと上のレスも読めないのか

230:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 14:32:30.92 GYqMwI430
読んでないもん^^

231:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 14:33:00.71 p1SC0/Us0
若干の不安はあるものの、心躍ることにはかわりがない。 
僕は期待に心躍らせながら一歩一歩踏みしめながら歩む。


( ^ω^)「…………」


ふと顔を上げれば、すこし霞がかった山の山頂に、赤い屋根の建物が見えた。



―シベリア特急山記念公園は近い。




     【 ≪ ('、`*川 頼むから問題は起こさないでくれよ…… ≫ 】





232:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 14:33:59.48 OfEQOxo90
さっきからyou make my dayを無限ループできいている

233:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 14:40:42.30 7XNrH5Py0
しえんしえん

234:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 14:42:57.16 p1SC0/Us0
 

( ^ω^)「「……」」('、`*川


僕と伊藤先生は向かい合いながら見詰め合っていた。
熱い視線同士が絡まりあい、体の芯がとろけていくような錯覚に陥る。

―記念公園についてからは、学校の形態説明や、授業内容、あとは特別教室の使用の仕方などを
シベリア特急山自然の家にある大講堂で学んだ。
ここら辺はごくごく普通のオリエンテーションである。


すべての説明過程を終えると時刻はすでに四時を回っていて、
僕らは現在段々と遠くの山に落ちていく夕日を背に、少し早い夕食の準備に取り掛かっているのだった。


( ^ω^)「……えーっと」
('、`*川「…………」


どこらかしこからキャイキャイあがる黄色い声をバックに
シベリア記念講演の野外キャンプ場の一角、僕と伊藤先生。


本日の夕食メニューはカレー。ただし自作することが最大条件の、だ。
お約束と言えばお約束な飯盒炊爨。

235:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 14:42:57.83 7XNrH5Py0
まだ支援が足りないのかっ

236:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 14:44:58.37 8LWJX1y20
ひとつだけ確認したい

内藤は美形設定なのか?

237:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 14:46:28.54 IWHvKiR10
風呂入ってくる
1時間後まで残ってればいいが

238:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 14:49:54.89 p1SC0/Us0
伊藤先生は洗い場のすぐ横に設置されたまな板を前にして固まっている。
首だけは僕の方へ向いているので、傍から見れば僕を監修しているような形であるが、
実際のところは非常に残念な話で、僕が伊藤先生の面倒を見ているのだった。


まな板の上のジャガイモは処刑台にあがった被告人のように無言を通して転がっていて、
なんだかどことなく哀愁みたいなものをまとっているような気がする。


( ^ω^)「……えっと、」


スーパー内部の沢近さんの話によれば、伊藤先生は極度の料理ベタらしく、
調理実習や課外授業といった場所で生徒が一人付きっ切りになることもはや恒例となっているそうだ。


『えーと、じゃあそこの。人のよさそうな子。
 たしか君、バスで先生の隣にいたよね? 編入だし、丁度いいからお願いできないかな?』


僕に白羽の矢が立ったのは、もしかするとただの自業自得なのかもしれない。
悔やんでも悔やみきれないというのはこういうことなのだろう。……多分。


( ^ω^)「えと、先生、ジャガイモは、ですお?」

('、`*川「…………」

239:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 14:52:40.77 5A+Go1PWO
  ∧_∧
 ( ・∀・) ワクワク
oノ∧つ⊂)
( ( ・∀・) ドキドキ
∪( ∪ ∪
 と_)_)

240:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 14:54:21.70 7XNrH5Py0
先生ルートwktk

241:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 14:54:41.29 owFbMxKeO
支援

242:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 14:55:52.46 p1SC0/Us0
僕は自分の目の前にあったジャガイモを手に取り、そこへ包丁を押し当てる。
それから器用に皮をむき出す。桂剥きくらいはできる僕であった。

伊藤先生それを見て、はっ、と息を呑む。

自分の半分にも言っていない小娘に負けたことが少し響いたようだ。
付け加えるなら僕は男なのだけれど、それを言うと色々お仕舞いなので僕は口をつぐんだ。


('、`*川「……七面倒くさい」


眉をしかませながらぽつりと呟く伊藤先生。
―否。彼女はもはや聖マリアンヌ記念学院のラスト サムライだ。

だってさ、伊藤先生は無言のまま

('、`*川「…………」

包丁を振りかぶり、

('、`*川「…………」

こともあろうに垂直に振り下ろしやがった。

243:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 14:56:42.55 Cknz54mW0
なんという一刀両断

244:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 14:57:16.49 7XNrH5Py0
まずはピーラー使わせるところから始めたらどうだろうか

245:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 15:00:45.52 x2VzvI50O
>>232
お前は俺か

246:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 15:02:04.94 p1SC0/Us0
ダァン! とジャガイモは真っ二つに切断され、衝撃にびぃぃんとプラスチック製のまな板が揺れた。
ひぃ、とあまりの出来事に僕は一瞬息を呑み、


(; ^ω^)(夜明け前より瑠璃色かお! キャベツかお!)


十割ネタが通じないであろう突っ込みも一緒に飲み込んだ。

だ、だめだこの人なんか根本的な部分で……!

包丁は中華のアレみたいにまな板へ食い込んでいて、伊藤先生は不思議そうに小首をかしげていた。
その動作はあまりにも幼すぎた。

そして先生は包丁をもう一度抜き去ろうとする。またこの人振り上げるつもりだと察する。


パターン青! ヤシガニ第二陣……来ます!


脳内オペレータが緊張感あふれる風にいい、


(;;^ω^)「伊藤先生! とりあえず芋! 芋を手に持ってくださいお!!」


その支持に従って僕は彼女を必死になだめた。

247:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 15:02:34.74 OfEQOxo90
>>245
すまんもうlove powerにきりかえたwwww

248:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 15:02:48.05 4AxPn+8f0
このブーンは可愛いのか・・・

249:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 15:02:50.54 p1SC0/Us0
>>247
おまっ
お前は俺だ

250:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 15:04:46.12 WELIGhu4O
先生と結婚したい

251:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 15:09:45.79 OfEQOxo90
二期やらないかなぁ

252:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 15:12:44.99 7XNrH5Py0
ξ^ω^)ξ

こうすれば女装している感が…いや何でもない

253:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 15:12:46.28 p1SC0/Us0
 

('、`*川「ええい、この世の中にはカップラーメンとインスタント食品て奴があるだろう!」

( ^ω^)「ああそうですおね! ところで伊藤先生、食育って言葉知ってますかおッ!?」


仮にも教師が言う言葉とは思えねぇお! と三度目の正直な思考がまかり通り、
もしかするとこの学院にはこんな人しかいないのかなと少し不安になった。

ため息をつき、伏せ目がちになりながらも僕はジャガイモの皮を剥いていく。


……よし、これで三個目だ。


('、`*川「と言うか、内藤。お前はなんでそんなに上手いんだよ」


それを横目で見ていた先生が問うてくる。
少しばかり響きに嫉妬心が含まれているような気がするのは気のせいだろうか?


( ^ω^)「おっ? 物を買うより自炊した方が安上がりですお?」


それを感じ取りながらも僕は返答する。コンビ二弁当は体に悪いしおー、と付け加えて。
ジャガイモの目を包丁の刃元で切り取り、順調にカレーの下処理を終わらしていくのだった。

254:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 15:14:31.40 pm+CX7GGO
ここでメル友5人、ヤリ友3人現在進行中!
簡単にエロ友増やしたいならオススメだよ♪(*^ ・^)ノ⌒☆
URLリンク(qqa.jp)

255:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 15:15:59.38 aEpsocjqO
支援

256:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 15:20:17.89 p1SC0/Us0

  

('、`*川「安上がりって、……ご両親は?」



―何も知らない先生が聞いてくる。


僕はふと手を止め、先生に向き直った。
まな板に転がる真っ二つにされたじゃがいも。小首をかしげる先生。
僕は笑えてるだろうか? 言葉を止めた僕に先生が訝しげな視線を送ってくる。


( ^ω^)「三人は、」


だって僕は、……大丈夫だ。乗り越えた、はずだ。


( ^ω^)「――遠出をしてるんですお」


僕は言う。普通に言葉を発したつもりだったけど、普段のそれに比べれば少し早口になったのかもしれない。
先生はそうか、と一言返して再度まな板に向き直った。

257:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 15:23:12.21 5A+Go1PWO
支援

258:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 15:24:39.94 7XNrH5Py0
支援。

うちは母子家庭です

259:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 15:26:24.21 5L6nZ4ENO
支援

260:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 15:27:53.57 7XNrH5Py0
支援

261:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 15:30:38.49 p1SC0/Us0
(; ^ω^)「っ……たぁ……」

そして次の瞬間、僕の指に走った鈍い痛み。うねるような声を上げる。
包丁と食材を置いて左手を確認すると親指の腹に浅い切り傷ができていた。



…………ああ、くそ、なんてこったお。



秒速的に自己嫌悪へ陥る。やがてじんわりと親指に血が浮き出てきて、むざに見せ付けられた僕の体は固まった。
キャイキャイと黄色い歓声がどんどんと遠ざかっていく。

一秒、二秒。

三秒、のところで

('、`*川「どうした、内藤―?」

異変に気づいた伊藤先生が僕の手中を覗き込んできた。

―駄目だ、見せちゃ駄目だお!

僕じゃない、けれど僕の深い部分がそう言う。僕の赤色なんて人に見せれたものじゃない。
だから、

262:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 15:32:32.76 OfEQOxo90
支援

263:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 15:35:53.31 p1SC0/Us0

(;^ω^)「なななな、なんにもないですお!」

僕はその左手を背中に回した。
心配なんてされる程の身分じゃない。それに傷は浅い。ずきずきなんて痛まないから。
大丈夫。何でもない。僕は笑う。笑っていればいい。


('、`*川「あ、お、おいっ!」


なんとなく僕の行動で思い至るところがあったらしい。
伊藤先生は僕の左腕を引っつかんで、自分の目の前に出した。


('、`*川「……っ」


息を呑んで、眉をよせる。―僕が、ではなく、先生が。
先生は顔色を青白くさせてから真っ赤になるなんて言う高等技術を披露し、そして


('、`#川「ば、馬鹿者! 余所見なんかして刃物を扱うからだ!」


と烈火のごとく僕を叱った。
……どうしてだろう。怒られているというのに、とても心地がいいのだ。

264:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 15:36:18.17 7XNrH5Py0
510校落ちても軽口叩けるのに指切ったのは認められないんだのう

265:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 15:39:53.16 4AxPn+8f0
502 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 sage 2008/05/02(金) 15:23:46.49 ID:ryfyAUPW0
( ^ω^)→女装→ミセ*゚ー゚)リという電波を受信

266:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 15:41:15.71 7XNrH5Py0
濃度の濃い電波だ

267:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 15:43:04.74 5L6nZ4ENO
支援

268:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 15:43:18.97 p1SC0/Us0
( ^ω^)「おっおっおっ、や、大丈夫ですお。こんなもん、なめてりゃ治―」

『る』と言いかけた僕の言葉はどこかに投げ捨てられたらしい。

いや、だって、なんで、伊藤先生が、


(; ^ω^)「な、なななななななな……」


左手の親指が、その親指に、ぬる、と何かが触れる。暖かい。
ややあってからそれが舌だ、と認識する。


('、`*川「………………」


ドラマか漫画か、はたまた脳内でしか想像しなかった画像が僕の目の前にある。
指切って、消毒代わりだね☆ とか言って、口にパクって、……ええぇぇぇぇええ!!??


( ^ω^)「…………」

('、`*川「何固まってるんだ内藤。女同士だろ」


フリーズする僕に手から口を離した伊藤先生が告げてきた。
……真実伝えたらどうなるだろう。

269:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 15:43:36.62 WELIGhu4O
口が金玉じゃなくなってる

270:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 15:45:24.34 fUaafVwM0
これって女は女であるが故にryの奴か

271:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 15:51:56.48 5L6nZ4ENO
支援

272:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 15:53:18.85 p1SC0/Us0
僕は左手を胸の前で置きながら先生をじぃ、と見つめて先生は先生できょとんと僕を見つめている。
賑やかな喧騒が、ここだけは局地的に落ち着いていた。
下処理を完了されたジャガイモがまな板の上でさびしそうにごろんと転がる。


*(‘‘)*「そーこー。イチャつかんでくださいねー☆」


お見合いよろしく見詰め合っていた(もっとも、赤面していたのは僕だけであるが)
僕らに、真横から声がかけられた。
そちらに眼を向ければ、



*(‘‘)*「内藤さん、これピーラー。ぺ二ちゃんに使わせたげて」


文明の利器である皮剥き器両手の沢近さんが顔に笑みを称えながら立っていた。
たしか彼女は火興しとサラダ担当だったと思いつつ、僕は素直に手渡されたそれを受け取った。
沸いて出てきた当然の疑念は、一応晴らしておく。

( ^ω^)「ありがとうございますお。ところで沢近さん、どこら辺から静観してましたかお?」

*(‘‘)*「内藤さんが夜明け前云々言ってたとこから」

( ^ω^)「それはずいぶん前からですねって言うかそれ口に出してないんですけど!」

273:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 15:56:37.76 ug2vfVbH0
ししええんん

274:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 15:57:09.36 ipSOJXLbO
懐かしいのが…

支援

275:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 16:00:42.09 KGrercVkO
追い付いた
支援

276:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 16:01:06.44 p1SC0/Us0
あはは、と軽やかに笑いながら沢近さんは肩を叩いてきた。
首に巻いたタオルで顔を拭き、彼女は手を広げて伸びをする。



……しっかしまあ、なんとも芋ジャージと軍手が似合う女の子だお。



それを見ながら僕は笑いつつため息を吐いた。少し心が浮き立つのを感じる。
元々対した事のなかった親指の流血はもう止まっていて、僕はふと沢近さんの鼻の頭が煤けていることに気がついた。



( ^ω^)「沢近さん、ちょっと失礼しますお」

*(‘‘)*「ん?」



彼女が手に持っていたタオルを拝借して、僕はその炭のついた鼻を拭いてやる。
その間、沢近さんと言えば

*(‘‘)*「んー……」

眼を細めながら黙ってなすがままにされている。……猫みたいな仕草だなぁ。と少し感心。

277:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 16:10:05.28 p1SC0/Us0
( ^ω^)「はい、できましたお」

*(‘‘)*「…………」

拭き終わり、タオルを彼女に返却した僕は軽く笑う。
それから数秒間あってなんだか微妙な顔をしていた沢近さんは心なしか頬を染めながら(なんで?)、ぽつりと言った。


*(‘‘)*「……内藤さん、ホストみたい」

('、`*川「ホステスの間違いじゃないのか?」

*(‘‘)*「どっちでもいいけどね。うーん、天然スケコマシー」

( ^ω^)「それ、褒められてるんですかお?」


三者三様に微妙な空気の会話を交わす。
沢近さんはごまかす様に笑い、先生は呆れたように笑い、僕は僕で半笑い。
あまり弾まない種類の異なる笑い声が響いてから、



*(‘‘)*「ジャガイモの下準備は……うん、大方できてるね。
 じゃあそれ作ったら、後は鍋で煮てカレー作ろっか?」



沢近さんの指示がある。沢近さん、なんだかんだ言ってアドバイスは的確なのだ。

278:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 16:12:13.07 OfEQOxo90
しえん

279:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 16:14:17.86 EXAuxLjmO
しえん

280:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 16:14:37.45 p1SC0/Us0
うぃー、と軽く返事をし、辺りを見渡せばすっかり日も落ちていた。
どこかから漂ってくるご飯の炊ける匂いやカレールーの匂いからして、
そろそろ飯盒炊爨もラストスパートらしい。


*(‘‘)*「これが終わったらお楽しみの、恒例肝試し大会だね!」

( ^ω^)「肝試し?」


聞き返すと、彼女はすごくすごく幼い笑顔で、それはもう楽しそうに
軍手をはめたままの両手を胸の前でぐっ、と握って



*(‘‘)*「パートナーもルートも全部クジで決めんの。いんやー、あっれは楽しいよー?」



えへへ、と言い切った。
それもきっとあの校長の発案なのだろうと薄々感じながら、僕はそうですか、とだけしか返せなかった。


ゆっくりと緩やかに、けれども確かに。遠き山に、日が落ちていく。

281:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 16:15:02.93 ug2vfVbH0
ししええんん

282:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 16:16:09.65 p1SC0/Us0
 





第六話  終



/ ,' 3  楽しみじゃのうwwwww楽しみじゃのうwwww



第六話  終

283:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 16:16:59.81 p1SC0/Us0
予定してた投下分はこれで終わり
質問があれば受け付けます

284:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 16:18:41.93 ug2vfVbH0
おつ

285:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 16:19:09.27 OfEQOxo90
おつー

286:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 16:23:26.47 EXAuxLjmO
オツ

287:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 16:25:38.38 5L6nZ4ENO
乙 次はいつ頃に投下するんだ?

288:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 16:26:30.02 ug2vfVbH0
エロ展開はありますか?

289:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 16:28:03.62 GrZR9SZi0
乙乙

290:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 16:33:27.40 AFOuGn/aO
リメイク?

291:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 16:39:26.51 p1SC0/Us0
>>287
生活が安定したら…

>>288
民意しだい

>>290
再投下

292:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 16:43:45.74 8Du6X1hmO
( ^ω^)は女装をしてますか?
あと、( ^ω^)は元々女の子に間違えられる容姿ですか?

293:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 16:45:12.74 4EKeIn6Y0
乙!内藤になんか過去がありそうだな
しかし女子高でペアで肝試しがあってもつまんねーよw

294:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 16:48:08.94 p1SC0/Us0
>>292
女子の制服着てます。つまり女装してます。
俺のイメージではブーンは男にしては華奢、声はアルトとテナーの中間アルト寄り。

ブーンの容姿ら辺は本編では詳しくは言及しないつもりでいる。
物足りなかったら自己保管よろしくです。


>>293
キニシナーイ キニシナーイ

295:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 16:49:02.67 AwsfEBjI0
最初は南青山ブックセンター系かと思ったが違うみたいだな
面白いよー
支援支援

296:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 16:52:39.23 KGrercVkO


次が楽しみだな

297:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 16:56:34.62 8Du6X1hmO
>>294
答えてくれて、サンクス!
ついでに、作者乙(´・ω・)つ旦

298:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:02:02.77 p1SC0/Us0
余談ながら>>264が六話で言いたかったことズバッと言ってくれてて俺歓喜www
支援、保守、乙ありがとう。特にID:ug2vfVbH0、この暇人がwww


さて、そろそろ人も少なくなってきたみたいだし、
オリエンテーション合宿ダイジェスト

・ツン編
「二人で崖に落ちてドッキドキ」
・クー編
「混浴露天風呂でドッキドキ」

安価で内容はしょったのをどちらか一つ公開する。
このまま落ちるのも一興かなとも思う。安価>>310

299:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:02:43.78 aEpsocjqO
支援

300:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:03:54.28 fvwy06GS0
kskst

301:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:04:09.71 /Z1gCGaF0
Qoooooooooooooooooooooooooooo

302:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:04:15.23 JUN5beOd0
うおおおおおおお再開か1!!!

303:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:04:54.11 AwsfEBjI0
クー編で

304:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:04:59.16 OfEQOxo90
kskst

305:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:05:26.40 WELIGhu4O
先生ルートがないのを見て俺は愕然とした

306:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:05:26.51 AwsfEBjI0
ksk
安価ならクー

307:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:06:13.43 OfEQOxo90
ksk
安価ならクー編

308:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:06:18.77 AwsfEBjI0
なんという人稲
安価ならクー

309:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:06:33.26 JUN5beOd0
クー大人気だなwww

310:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:06:37.89 CI5b7nsE0
1

311:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:06:51.16 Cknz54mW0
kskst

312:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:06:59.29 ug2vfVbH0
ツン

313:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:07:19.24 AwsfEBjI0
ここに来てのスナイパーだと

314:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:07:35.91 p1SC0/Us0
>>310
お? これはツン編ってことか?
それとも……俺? は、まさかっ、俺なの……!?

315:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:08:00.87 Cknz54mW0
まさかの>>1編と申したか

316:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:08:11.75 WELIGhu4O
まさかの>>1ルート

317:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:08:34.92 ug2vfVbH0
wktk

318:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:10:50.76 CI5b7nsE0
>>314
ツン編のつもりだったけど
それも面白そうだな

319:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:11:13.93 p1SC0/Us0
(@益@ .:;)< 俺は書くと言ったら書く。



ちょっと洗って待っとけ。       首をな。

320:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:11:46.74 ug2vfVbH0
>>319
ほんとにやんのかwwwwww
期待してる

321:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:11:46.91 AwsfEBjI0
カリ首荒って待ってますね^^

322:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:11:56.87 4EKeIn6Y0
>>1落とすぞー

323:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:13:06.18 iJzWubl6O
クーがよかったが>>1編なら問題ないな

324:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:20:51.20 p1SC0/Us0
>>1編ダイジェスト
・意を決してバスに乗り込むブーン。
・しかし、乗り込んだと思った瞬間、周りの風景がぐりゃりと歪んでしまった。
・どうやら亜空間に飲み込ま俺「やばい……乳首吸いたい」れたらしいブーン。
・事情も解らず一人でのろのろさ迷っているとなんか蛍光色で紫色の空間に出る。
・誰かいる
・俺です

( ^ω^)「……誰だお?」
俺「はろろーん☆ ブーンちゃん、おっひさー☆」

( ^ω^)「きもい」
俺「うるさい口が金玉」

( ^ω^)「きもい」
俺「だまれ口が金玉」

( ^ω^)「きもい」
俺「オナニーにじゃーすか文句を言うな口が以下略。今ですら逃げよっかなって思ってるんだ
 何なんだよこの中二病全開の作者あとがき★ みたいなさァ! ノリはさァ!」

( ^ω^)「そういうあとがきって、大抵作者はキャラに殴り殺されるおね」
俺「魔法食らってぎゃー(志望)とかね。あるある。つーかしたよね」


325:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:23:04.53 ug2vfVbH0
かおすのよかん

326:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:24:50.14 /Z1gCGaF0
神坂臭がするぜ・・・

327:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:24:59.62 7XNrH5Py0
なるほど、何の気なしに書いたがもしや伏線だったのか…<自分の指切った

何はともあれカオス支援

328:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:27:10.57 4EKeIn6Y0
L様…俺の黒歴史が支援

329:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:29:59.93 p1SC0/Us0
俺「どうせならこう、どこまでも痛さを追求しようと思ってね。
 今タバコ猛烈に吸いたいんですけど。あと顔つきがヤバイ。
 どういう方面にやばいかはご想像にお任せする。
 俺今超真綿で首しめられてる。あとモニター向こうからきもいきもいの声が聞こえる」
( ^ω^)「死ねお」

俺「正味このノリもワタ☆ちゃんに影響されてるんですけどね」
( ^ω^)「ネタねぇのかお死ねお」

俺「死にます」
( ^ω^)「ばいぶー」

俺「…………」
( ^ω^)「…………」

俺「あー、はいはい。落ちたよ。落ちたよ今ので。
 むしろ>>315-316が無茶ぶりにも程があるわ馬鹿」
( ^ω^)「落ちてねぇお。あと責任転嫁乙」

俺「つーか男が女子高って使い古されたジャンルですよねー」

俺「それにしてもホラー短編出たい。連休暇。暇すぎて死ぬ」

俺「え?お前の欲求なんぞしらねぇってかwwwですよねーwwww
  自重www俺自重wwwwwwwwwwwwww」

俺「今本当に死にたいんですけど」

330:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:31:25.50 ug2vfVbH0
>>329
流行の硫化水素おすすめ

331:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:31:42.22 /Z1gCGaF0
神坂臭がぷんぷんするぜwwwwwwwwww

332:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:32:05.99 CPtH6Qc3O
クーだろJK

333:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:33:23.10 7XNrH5Py0
何か>>1を見ていられない…><

334:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:41:09.82 7XNrH5Py0
支援っておくか

335:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:41:40.28 sbrahBfjO
酷い><

336:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:43:22.07 p1SC0/Us0
俺「理想の死に方は道に飛び出してきた子猫を庇い引かれた末、
かわい子ちゃんの腕の中で『ジャッカルに……よろしくつたえ……ぐふ』で死ぬことです。
お葬式は俺がプロデュースしたサンバ隊が盛り上げます。
あと最近道端でいきなり「チョゲップリィィィィィィィィ!!」って大声で叫んだら
それなりに面白いんじゃないかと思います。警察くるかな。こないかな。
アリナミーン オルナミーン! 鯖折したあとに交わされるあいつからの熱いベーゼ。」

俺「それが別にどうってことはないんですけどね。ただ語呂がよかっただけの話で。
 じゃあ、このままグダグダ続けるのもなんですから本編に出てきたべたをいくつか出していきますね。」


・男なのに女子高へ入学
・幼馴染と当然の再開
・図書館にいっつも一人の女の子がいる
・料理ベタのはちゃめちゃな行動
・切った指をちゅーちゅーされる
・肝試しでこんにゃく→抱きつく


俺「さりげなく先の展開が書かれてるけど気にしない。
 ここだけの話、これの裏コンセプトは『どれだけのベタ展開を出せるか』です。
 うん、どうでもいいけどな。うん。」

337:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:45:58.88 4EKeIn6Y0
はやくブーンと絡めよ>>1

338:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:48:11.11 /Z1gCGaF0
L様とBどこだよ

339:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:49:14.63 WELIGhu4O
なんか暴走してるwwwwww

340:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:49:21.99 p1SC0/Us0
俺「上で何回も言われてるけど、ゲロるとおとぼくもブックセンターも未読です。
  金出してまでもこんなベッタな話読む気にならないしな!!」

俺「かぜのたにのーなうーしかー。あーしっかしカリオストロが楽しみだ」

俺「前半後半でアニメ違うとか無粋なこと言わない」

俺「…………」

俺「…………」

俺「…………なー、さすがに無視はないだろ、ブーン」

俺「……実はさびしがりやなんだよ俺。少しからんでくれてもいいじゃん」

俺「……おい、ブーン? ブーンったら……」

俺「…………し、死んでる!」

かくして一人の少年の命は潰えた―
彼と彼の行く末を知るものは、もはや誰もいない。

             お わ り ☆

作者が死んでもキャラが死ぬってあんまり見ないよね。
そんな感じで終わり。さっきからぽんぽん痛いんですけどどうしてくれますか。

341:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:51:14.29 p1SC0/Us0
もーなによもー この全体的にいたたまれない空気はもー





さて、首つってくるか

342:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:51:18.33 /Z1gCGaF0
まぁ・・・お・・・頑張ったな・・・

343:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:56:17.45 p1SC0/Us0
>>342
俺は今歯を食いしばり泣いている
駄々滑りってこういう事なんだね

344:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:57:23.11 u6uGzZS00
いいから風呂で犬神家でもやってろ

345:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:57:26.16 WELIGhu4O
>>310あたりからの記憶がないんだけど

346:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:58:48.00 p1SC0/Us0
>>344
むしろ頭のフケが金田一

>>345
それでいい。君は良い子だ。

347:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 17:58:56.05 4EKeIn6Y0
1かわいいよ1

348:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 18:00:12.74 kgziU1EtO
>>1は……頑張ったよ…

349:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 18:00:49.16 /Z1gCGaF0
某作家はこんな形式であとがきを何年もやっていたんだな・・・

350:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 18:01:34.03 owFbMxKeO
だがそれも良い

351:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 18:01:46.28 7XNrH5Py0
あれ、俺も気が付いたら>>310辺りからの記憶がない。

352:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 18:02:04.00 p1SC0/Us0
こんないたたまれない空気のまま
バスタブで犬神家やってくる。俺爆死しろ。もしくは俺腹上死しろ。

すまんこ みんな本当にすまんこ
……でもみんな、お願いだから中途半端な慰めはやめてよ! それならいっそ抱いて!!


……すまん。

353:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 18:03:55.89 /Z1gCGaF0
・・・・(^o^)

354:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 18:06:07.97 JUN5beOd0
今ならまだ間に合う!ツン編かクー編を書くんだ!!!

355:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 18:07:03.49 vVD7hxQF0
むしろ先生編の続きをですね

356:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 18:08:13.03 nEWj4/T70
斜め読みなんであんまり再投下とかの全体像がつかめてないんだが

5章までは前に投下してて、それ以降はまだ未投下で今からってこと?

357:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 18:08:26.48 CWaV6+0f0
終わらないで!ツンかクー編を書いてくれ!

358:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 18:09:26.74 7XNrH5Py0
>>354-357
まぁ、あわてるな。
>>1なら今俺が抱いてるから。

359:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 18:10:00.48 aEpsocjqO
保守

360:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 18:10:04.78 owFbMxKeO
そう言えばまとめられた?

361:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 18:10:58.98 CWaV6+0f0
ホッシュルーム

362:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 18:11:30.35 ORv8KiyJ0
泣かないで1


さあ、クー編を書く作業に戻るんだ

363:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 18:21:00.51 JeRbPnheO
保守

364:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 18:21:45.56 CWaV6+0f0
保守

365:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 18:32:52.99 p1SC0/Us0
 
俺「ごめん……俺、とりかえしのつかないことしちまった……」

泣き出しそうな顔で、>>1は言った。
その顔を涙と鼻水でくしゃくしゃにしながら、時々小さな嗚咽を漏らしている。

ID:7XNrH5Py0「…………」

その様子を、彼は黙ってみていた。
その間にも>>1の涙はとめどなく溢れ、頬を伝っては毀れていく。
彼がふい動いた。

俺「……っ」

>>1は小さく肩を震わせ、息を呑む。両目をきつく瞑り、予想した衝撃へ身構える。
殴られる、と思っていたのだ。それに>>1にはそれしか考え付かなかった。
自分の犯した罪は、そうすることでしか購えないと思ったのだ。

ID:7XNrH5Py0「……馬鹿」

しかし、>>1の予想に反して。
―彼の行動は、どこまでもやさしいものだった。

彼は、>>1をその両腕に閉じ込めたのだ。


366:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 18:34:04.97 WELIGhu4O
なんか始まったwwwwww

367:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 18:34:15.92 JUN5beOd0
そっちを書くのかよwwwwwwwwww

368:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 18:35:54.66 vVD7hxQF0
そっちの続編かよwwwwww

369:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 18:37:11.66 JeRbPnheO
支援

370:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/05/02 18:38:43.51 p1SC0/Us0
数秒、うまく現状を飲み込めなかった>>1の身が凍る。
彼はその腕に力を込めるばかりで、何も言ってこない。

故に>>1の頭の中には彼に抱きしめられている、と言う事実しかなかった。
尽きないように思えていたしょく罪の念すら、その力強さを感じた瞬間どこかへと消し飛んでしまった。

ID:7XNrH5Py0「いいんだよ。お前はそのままで、いいんだ」

俺「―でも、俺、俺は、>>1なのに……みんなを楽しませるのが俺の役目なのにっ」

>>1はひゃっくりをあげながら、なんとかその言葉を発する。
彼の声はどこまでもやさしく、そしてどこまでも救いの色を帯びている。


ふと、>>1の脳裏にあの光景が過ぎった。

凍りつくレス。とまるスレの時間。哀れみと軽蔑に瞳を曇らせ、自分を見るたくさんの人たち―
それは寒々さばかりがある、あの。―自分が犯した最大の罪の光景だった。

ID:7XNrH5Py0「俺がいる」

俺「!」

ID:7XNrH5Py0「俺が、いるよ」

救われていいのか、と>>1は思う。自分はこの腕の中にいていいのかと。
視線にその念をこめると、彼は言葉もなくただうなずいた。
それを見た瞬間、堰を切ったかのように>>1は泣き出したのだった。


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