08/01/27 15:50:55.68 zunJJk+w0
賢「魔王を倒した後。それまで待つ。
今のパーティーも楽しいけど、本当はみんな望んでる。
いつまでもみんな一緒って訳にはいかない。世の中を平和に導くのが私達の使命だから。」
一度だけ勇者の方を振り返ると、賢者は静かに詠唱を始めた。
聞き覚えのあるそれは、自分達がいつも頼っている呪文だと、勇者は気付く。
賢「・・・ルーラ!」
勇「ま、待って賢者さん!待って、そんな・・・そんな事言われたって僕は・・・!!」
地面から賢者が遠退いていき、賢者から勇者が遠退いていく。
残された勇者は、ただ呆然とするばかりだった。
――とある街の、とある酒場。
隅っこの席で、日常ではない非日常。
全身を覆うマントを着用し、短いスカートを履いて、
いつも頭に着けているサークレットをテーブルの上に投げ捨て、
気持ちを打ち明けたリバウンドの涙が、テーブルに突っ伏している彼女の腕枕をいつまでも濡らしていた。
その内続く