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NEWS ポストセブン 2月21日(日)16時0分配信
生体実験を描いた映画『京城学校』
戦後70年の昨年、韓国では多数の反日映画やドラマが制作された。
今年もその勢いは止まらず、韓国国民の「反日感情」を刺激する映
像作品が続々と世に送り出される予定だ。在韓ジャーナリストの藤
原修平氏がリポートする。
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昨年、韓国では日本統治時代の独立運動を描いた映画『暗殺』が観
客動員数1270万人を超える大ヒットを記録した。これは韓国映画史
上歴代7位の記録で、韓国国民の4人に1人が観た計算になる。同作
品は1930年代の京城(現・ソウル)と上海が舞台。上海に樹立され
た「大韓民国臨時政府」による日本の要人、および親日派朝鮮人の
暗殺計画を描いた「抗日活劇」で、中国でも公開され大きな話題と
なった。
反日感情が強く根付く韓国社会では、「抗日」をテーマにした映画
やドラマが時代を問わず、幅広い世代に受け入れられている。ジャ
ンルはさまざまだが、近年のトレンドは日本の植民地統治時代を背
景にした作品だ。
昨年6月に公開された映画『京城学校:消えた少女たち』もそのひ
とつで、同作品のテーマは日本軍による“生体実験”だ。
舞台は日本統治下の京城にある全寮制の療養学校。重い病を患う朝
鮮人少女たちは、ここで「治療」と称した新薬の投与を受ける。だ
が、これは日本軍による肉体改造の生体実験だった。何も知らずに
薬を投与され続けた少女たちは、やがて超人的な肉体を手に入れ、
日本軍の軍人と、日本に協力した学校関係者を次々と殺戮する。
実に荒唐無稽なストーリーだが、同作品のイ・ヘヨン監督は「日本
軍が朝鮮半島で生体実験を行ったという記録があるわけではない」
としながらも、「日本の植民地統治時代なら(生体実験が)あった
としてもおかしくはない」と発言。
映画を旧日本軍の731部隊と関連付けて報じるメディアもあった。
昨年末に公開された映画『大虎』も、抗日映画の大作として話題を
呼んだ。舞台は1925年。絶滅寸前の朝鮮大虎を追う日本軍と伝説の
猟師を描いた物語だが、作品の根底にあるのは、やはり「朝鮮人を
蔑ろにし、傍若無人に振る舞う日本軍」という構図だ。(つづく)