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(社説)米大統領の広島訪問 核なき世界への転換点に
2016年5月28日05時00分
米国のオバマ大統領が広島を訪れた。太平洋戦争末期、米軍が広島と長崎に原爆を投下して今年で71年。現職大統領で初めて、被爆地に足跡を刻んだ。
オバマ氏は平和記念公園の原爆死没者慰霊碑に花を捧げ、黙祷(もくとう)した。かつてキノコ雲に覆われた地で、当事国の首脳が惨禍に思いを寄せたことは、核時代の歴史の一章として特筆されるだろう。
オバマ氏は演説で「わが国のような核保有国も、核のない世界を追い求めなければならない」と努力を誓った。
世界には推定1万5千発超の核兵器があふれる。「核兵器のない世界」ははるかに遠い。
核軍縮の機運を再び高めるべく、オバマ氏が被爆地で決意を新たにしたことを評価したい。
これを一時の光明に終わらせてはならない。核なき世界に向けた時代の転換点にできるか。米国と日本の行動が問われる。
■非人道性胸に刻んで
「亡くなった人たちは、私たちと変わらないのです」とオバマ氏は述べた。いまの日米の人々と変わらない、71年前のふつうの人間の暮らしが1発の爆弾で地獄絵図に変わった。それが、被爆地が世界に知ってほしいと願う核の非人道性である。
広島、長崎で勤労動員されていた子たち、朝鮮半島やアジア各地から来ていた人々、捕虜の米軍人らも命を奪われた。被爆者は、放射線による後遺症の恐怖を終生負わされた。
「安らかに眠って下さい 過ちは繰返(くりかえ)しませぬから」。オバマ氏が見た慰霊碑の碑文は、被爆地の唯一無二の願いである。
広島滞在は1時間ほどだった。被爆者代表との会話も短時間だった。それでも、被爆地の願いはオバマ氏の胸に響いたと信じたい。この地球で核を再び使わせないために何をすべきか。改めて考えてほしい。
核兵器の非人道性は世界のすべての人が直視すべきものだ。広島、長崎はその原点を確かめられる地である。とりわけ核を持つ国、核に頼る国の政治家たちにぜひ訪問してもらいたい。
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