16/04/25 21:00:05.48 CAP_USER.net
バラク・オバマ米大統領は広島を訪問するかどうかを問われても答えなかった。
オバマ大統領は22日(現地時間)午後5時15分、英国のキャメロン首相とロンドンで首脳会談を行った後、そろってカメラの前に立った。すると、「『来月27日に広島を訪問する案を日本政府と調整中』という日本メディアの報道は事実か」という質問が出た。オバマ大統領は「私がアジアを訪問するまで、アジアの質問は待ってほしい」と言った。直接は意思表明しなかったが、行かないとは言っていないことになる。ホワイトハウス側も23日の論評で、「オバマ大統領が広島を訪問するかどうかはまだ決まっていない」と述べ、訪問の可能性を残した。
オバマ大統領の広島訪問は11日、ジョン・ケリー米国務長官が現職の米国閣僚としては初めて広島の原爆死没者慰霊碑に献花し、国際社会のホット・イシューとなった。ケリー長官は主要7カ国(G7)外相会談出席のため日本を訪れた後、原爆投下時の資料が保存されている広島平和記念資料館を見学し、「世界中のすべての人が資料館の持つ力を目で見て感じるべきだ。いつか米大統領もその『すべて』の一人となり、ここに来られることを願っている」と述べた。この時から、オバマ大統領訪問のため下地作りをしているのではないかという声が上がっていた。読売新聞やフジテレビなど複数の日本のメディアは「オバマ大統領の広島訪問が確定した」という記事を相次いで出した。そのたびに、米日政府は「決まったわけではない」とコメントした。
オバマ大統領の同日の記者会見後、ホワイトハウス関係者は「来月のG7伊勢志摩サミットに出席するため日本に行くにあたり、広島に行くかどうかまもなく決定を下すだろう」と明らかにした。朝日新聞など日本のメディアは「ホワイトハウスは今月中に最終的な決定を出すものと見られる」と報じている。
オバマ大統領は2009年の就任以来、「核のない世界」の重要性を訴え、核不拡散や核安保のため人類が共同努力することを強調してきた。全世界の首脳が出席する「核安全保障サミット」も主導し、第4回会議まで開いた。そうしたことから、核の惨状を全世界に実際に示した広島を訪れ、自身のアジェンダ(政治検討課題)の重要性を訴えたいと考えているのは事実だ。
問題は、オバマ大統領の広島訪問が、米国の原子爆弾投下に対する「謝罪」と受け取られることを懸念する世論が米国内に少なくないことだ。米国では、第二次世界大戦の退役軍人団体や元捕虜の団体がオバマ大統領の広島訪問に反対している。第二次世界大戦の末期、ドイツとイタリアが降伏した後も、日本は神風特攻隊まで動員し無謀な抵抗を続けた。そして、当時のハリー・トルーマン米大統領が「降伏しなければ、迅速かつ完全な破壊」(prompt and utter destruction)が来るだろう」と警告した上で原爆投下を断行したというのがこれら団体の考え方だ。米共和党もこうした「オバマ外交」を軟弱だと批判している。
ナチスの蛮行に対し繰り返し何度も謝罪してきたドイツとは違い、日本は周辺国を納得させられるほど十分には歴史問題について反省していないことも障害になっている。日本の首相はハワイの真珠湾を訪れて謝罪したことがない。日中戦争中に起こった南京大虐殺についても、被害者数を少なく見せようとしている。
こうした状況にもかかわらず、ワシントンD.C.の雰囲気は「訪問はするが、謝罪はしない」という方向へまとまりつつあるようだ。日本政府も、日本国民と国際社会に向けて「日本が謝罪を要求しているのではなく、核のない世界を望んでいるだけ」というメッセージを送り、訪問を誘導しようとしている。オバマ大統領がロンドンで記者会見をした翌日の23日、日本の岸田文雄外相は「G7外相会談の時、ケリー長官に広島での謝罪を要求したことは決してない」と強調した。
ワシントン=ユン・ジョンホ特派員 , 東京=金秀恵(キム・スへ)特派員
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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