16/04/13 01:07:53.62 CAP_USER.net
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国連の潘基文事務総長(AP)
とうとう言ってしまったのですね。ある種の琴線にふれる一言を。その一言によって、国連の事務総長が地域の不安定化を招いてしまうかもしれないとは。
3月上旬、国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長は、領土問題が未解決となっているアフリカ西部の西サハラをめぐり、西サハラを実効支配するモロッコの「占領」が続いていると発言、
「実効支配は正当なもの」と怒ったモロッコが、国連平和維持活動(PKO)に従事する文民の一部を撤収させてしまったのです。
鉱物資源が豊富な西サハラは、スペインが1975年に領有権を放棄すると独立派住民らがポリサリオ戦線を結成して翌年独立を宣言。モロッコは自国の主権下で西サハラの自治を認めるという立場をとっています。
西サハラを国として承認しているのはアフリカを中心に70~90カ国ほどとされていますが、欧米は承認していません。世界でも極めて難しい地域のひとつです。
潘氏の「占領」発言はモロッコの隣国アルジェリアにある西サハラ難民キャンプを訪問した際に出たもの。難民の姿に同情してのことだったそうです。
モロッコの首都ラバトでは「潘氏は中立でない」との抗議プラカードなどを掲げた民衆100万人の抗議デモが行われました。
モロッコは、同国が世界各地に派遣しているPKO要員約2300人全員を引き揚げる方針や300万ドルのPKO関連資金提供の凍結も示しているそうで、憂慮すべき事態です。
米紙ウォールストリート・ジャーナルが、「『占領』というこの一言が、国連と北アフリカの王国、モロッコとの間に亀裂を生むことになった」と指摘したように、
国連加盟国の多くは「それだけは言ってくれるな」というような微妙な地域・民族紛争や領土問題を抱えています。
極めて分かりやすい例でいえば、事務総長の地位にある人物が島根県の竹島について、韓国が不法に支配している、と発言したら韓国で大変な騒ぎが起きるのと同じです。
国連事務総長は全世界のこうした機微に通じていなければなりません。
もし、「占領」状態を何とかしたいという信念に基づく発言であったのなら、国連は2007年からモロッコとポリサリオ戦線の仲介をしているのですから、それに沿った行動力が求められます。
もっとも、今回の西サハラ問題にみられるように「またやってしまったか」(国連外交筋)という的外れともいえる言動などは、ほとんど韓国には届いていないようです。
藤本欣也・産経新聞ソウル支局長によると、潘氏は来年末の韓国大統領選候補の呼び声が最も高い「陰の主役」であり、氏の銅像が建てられている忠清北道の生家は、一日に500人もが訪れる観光名所になっているのだとか。
財閥の2世、3世のように生まれながらに富と成功が約束されていたわけではなく、刻苦勉励して、官僚の最高ポストにのぼりつめ、さらに国連事務総長になったという立志伝中の人物だからだそうです。
その勤勉さには私も心から敬意を表します。そしてもし、韓国大統領になった暁には、事務総長として実感したであろう数々の日本の良さを忘れないでいただきたい。
中国の軍事パレードに出席しようが、歴史認識問題で日本に否定的な発言をしようが、日本はPKO予算の拠出を凍結するなどの報復措置は一切とりません。
何を言われても何があっても常に国連に協力的です。世界の苛烈さを体験されたからこそ、このところを考えていただければ幸いです。(kamo)
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折を見て、事務総長の生家を訪問してみようかな、と考えています。
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