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産経新聞 4月12日(火)10時5分配信
開催まで2年を切ったというのに、不備のニュースが絶えない韓国・平昌五輪。韓国メディアでは今、そり競技会場として使用されるスライディングセンターが問題視されている。トラックの氷が部分的に溶けてひびが入り、当分、練習ができなくなった。韓国代表チームは仕方なく海外へ遠征。当初予定したコース習熟の走行練習が7カ月延期され、平昌五輪のメダル獲得に暗雲がたれこめたと懸念されるほどだ。国際オリンピック委員会(IOC)が「氷質」の問題点を指摘していたが、くしくも現実のものとなった。均一でない氷面は、時速130~150キロで滑走するそり競技では転倒の危険性を高め、選手の命に関わる重大な欠陥となる。韓国ネットユーザーは平昌五輪の準備が「うまく進んでいるとの記事を一度も見たことがない」と呆れるばかりだ。
京郷新聞など韓国メディアによると、今回のトラブルは氷をつくる冷凍プラントに異常が生じ、長さ1857メートルのコースの上部で氷が割れているのが発見された。トラックにつながっている管に異常が生じ、冷媒が正しく転送されなくなったのが原因だという。
このため、当初3月10日に予定されたIOCの事前承認が中止され、コースは使用できない状況に陥った。ラトビアなどの外国選手は試験走行ができず、無駄足を踏むことになった。
最も深刻な影響を受けたのは、韓国代表チームだ。そり種目はコースの習熟度が大きくものをいう。中央日報はロシア代表チームを例に挙げ、10年バンクーバー五輪で銅2つに留まったのが、地元開催となった14年ソチ五輪では新設された施設で夜間練習を行って習熟度を高めたことで、ボブスレー、スケルトン、リュージュの3種目で金3、銀2と大躍進したと指摘した。つまり、ホームコースの利点を最大限に生かせるはずが、目算がはずれた格好なのだ。
そり代表監督は3月31日までの約20日間で、ボブスレーは650回程度滑る予定だったとした。それが中止になったことで「150~180回は乗れないことになった」と不満をあらわにした。そして、「メダルを取る確率が100%だったとすれば、今や80%程度に落ちたようなもの」と悲嘆に暮れた。
韓国が冬季五輪でボブスレー競技に初参加したのは10年ハンクーバー大会。歴史が浅いため競技人口は少なく、韓国内では「そり競技不毛の地」と自虐的に評されるほどだった。ところが、今年1月22日にカナダで行われたボブスレーのワールドカップ(W杯)男子2人乗りで、韓国はスイスと同タイムでアジア勢初の優勝を果たした。すると、にわかに平昌五輪で金メダル候補に急浮上と大いに期待される存在になった。それだけに今回のトラックの不備で習熟が遅れることで「平昌五輪のメダル獲得に悪影響の懸念」と報じられた。
スライディングセンターをめぐる暗雲はこれだけではない。五輪後の活用法に関して、3月29日付のコリア・タイムズ(電子版)は江原発展研究院の調査として、年間赤字が14億ウォン(1億4000万円)の巨額に達し「効率的に管理できる財源確保方案の作成が急がれる」という同研究院の警鐘を伝える。
管理する地元自治体は国際大会の誘致のほかに冒険レジャースポーツ施設としての活用を考えているが、コリア・タイムズは「専門の選手にも危険で苦難なトラックで、熟練度の低い一般の人を対象に開くイベントがどのような効果を上げるのか疑問だ」と指摘する大学教授の言葉を紹介する。すでに建設費1228億ウォンを国民の税金から拠出する施設が廃墟になる危険性をはらんでいる。
これらの暗澹たる事態に韓国ネットユーザーは「税金を無駄遣いする人たちを厳しく処罰すべきだ」とか「今からでも五輪開催資格を返上してほしい」「今さら、平昌五輪自体が欠陥なのに」などと根強い不満の声が寄せられていた。
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