15/11/27 19:20:20.68 CAP_USER.net
韓国の朴裕河(パクユハ)・世宗大教授が出版した旧日本軍の慰安婦問題についての著書「帝国の慰安婦」(韓国版)を巡り、
ソウル東部地方検察庁が18日、朴教授を元慰安婦に対する名誉毀損(きそん)の罪で在宅起訴した。検察や韓国社会の反応を
どう受け止めているのか。朴教授の考えを聞いた。
―検察からどのような調査を受けたのですか。
昨年12月から今年2月にかけ、検察や警察の取り調べを計5回受けた。告訴した元慰安婦らが指摘した53カ所の記述について
説明を求められた。最初の2回の後、担当官が上司に「嫌疑なし」と報告した話を直接聞いたが、更に捜査を受けた。現場の意向が
尊重されず、何らかの圧力がかかったのかと思った。
今年4月、検事が「前後の文脈はわかるが、法的には問題があるから起訴する」と通告した。抗議すると「では調停にしよう」と言われた。
原告から、仮処分の判決を受けて新たに出した削除版の絶版や日本版の修正などを求められたため、応じることはできず、調停は
成立しなかった。
検事は「おばあさんは売春婦だったということなのか!」と質問してきた。元慰安婦を(傷つけるような)テーマにした漫画のコピーを
机にたたきつけ、「これを知らないのか」と怒鳴ったりもした。
―なぜそのような行動を取ったのでしょうか。
彼らの考え方の根底には、売春に対する差別意識や「売春婦は傷ついた人ではない」という意識がある。私は、元慰安婦を
傷つけるために著書を書いたわけではない。
―検察の主張をどう受け止めますか。
検察は、虚偽の事実で元慰安婦の人格や名誉を大きく侵害し、学問の自由を逸脱していると主張している。学者としての
解釈の問題に踏み込んでいる。しかし、私はすべて史料に基づいて解釈した。誰かを特定しているわけでもなく、慰安婦の過酷な
状況をむしろ強調したつもりだ。「売春婦には苦痛などない」とする考え方がこうした事態を招いていると思う。
検察の主張通りなら、全ての学者はすでにある考え方を踏襲しなければならず、政府を代弁しなければいけないことになる。
しかも出版後、韓国政府も20年前は私と近い理解をしていたことを知った。もちろん、私は日本の立場を代弁しているわけでもない。
―韓国内で著書に反発する声も出ています。
元慰安婦を支持する団体や男性学者には「守るべき対象は純潔でなければならない」という意識がある。元慰安婦は民族の
象徴でもあり、そのイメージを変えてはいけないという考えを無意識に持っている。
私は著書のなかで、元慰安婦を「売春婦」と呼ぶ人々を批判したつもりだ。「自発的売春婦だった」と主張する一部の日本人の
話を指摘し、否定した。「管理売春」「公娼(こうしょう)」という言葉は使ったが、そのような指摘をしている学者は他にもいる。
私の著書を読んで、元慰安婦らを「売春婦だ」と批判する人はいないはずだ。
「元慰安婦と日本軍が同志的な関係にあった」と書いたのは、当時の全体的な枠組みを説明しただけだ。元慰安婦のなかには、
似たような貧しい環境で育った日本軍兵士と良好な関係になった人もいた。すべて証言集に出てくることだ。
「例外ばかりを書いて物語を作った」と批判する人がいるが、私は異なる史料と異なる解釈で過酷な状況を強調したつもりだ。
読み方が偏っていると言わざるを得ない。
(>>2以降に続く)
(ソウル=牧野愛博)
朝日新聞デジタル 2015年11月27日04時10分
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