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【ソウル米村耕一】日韓国交正常化50周年に合わせ、東京電力福島第1原発事故に伴う韓国での風評被害の解消を狙うプロジェクトが、福島在住の韓国人女性らによって進められている。
韓国から中高大学生ら170人や人気Kポップ歌手を福島に招く予定だ。
歌手の「健康被害」を心配する一部ファンの反発などを乗り越え、今月29日から一連のイベントがスタートする。
プロジェクトは日韓文化交流基金の委託を受けて、福島市在住の鄭玄実(チョン・ヒョンシル)さん(54)が理事長を務める日韓交流NPO「ふくかんねっと」が主催する。東
日本大震災以降、韓国からのボランティアと被災者をつなぐ活動を行ってきた鄭さんは、福島の実情についての韓国内の誤解の大きさを実感してきた。
プロジェクトへの風当たりも強かった。イベント直前の7月中旬、出演予定の歌手のファンが「危険な場所に行かせないで」と所属事務所に圧力をかける運動が始まった。
一時は公演の中止を検討せざるを得ない状況だったが、所属事務所は23日、「福島に1年間居住した際に受ける放射線量は、健康診断のレントゲン撮影時よりもはるかに少ない」
との韓国原子力研究院の見解とともに、「歌手の安全を十分に考慮している」とのメッセージを公表し、鎮静化を図った。
韓国の若者の福島招待は、福島県内で交流ボランティアを経験した韓国中部全州の主婦たちが
「私は毎年福島へ行っている。みな普通に暮らしている」と口コミで勧誘する作戦を展開。最終的には募集枠の約2倍もの応募があり、事務局には直前まで「なんとか連れて行って」と
懇願する電話が殺到した。韓国の若者は福島で同世代との交流行事などに参加する。
韓国政府が原発事故を理由に福島県産水産物などの輸入禁止を継続していることから、プロジェクトには
「日本の水産物の宣伝か」「日本の政治家に利用されている」など、
根拠のない批判も根強かったという。鄭さんは「厳しい反応もあるが、かえって福島の実情が正確に伝わる効果も出ている」と語っている。
公演の問い合わせは、「ふくかんねっと」事務局(070・5329・4892)。
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