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【花田紀凱の週刊誌ウォッチング〈522〉】
これはもう『週刊文春』(7月16日号)の結論に尽きる。
〈かの国に「信義」という言葉を期待するほど愚かなことはない〉
「明治日本の産業革命遺産」の登録問題。『文春』のトップ「これは安倍政権の外交敗北だ! 韓
国“裏切り”の『世界遺産』全内幕」を読むと、そう思わざるを得ない。
韓国側は官民挙げてなりふり構わぬ反対運動を展開。まず、2月にユネスコ世界遺産センター
や専門家組織ICOMOSにA4用紙20枚にわたる反対の公文書を送付。
〈(世界遺産の)リストに記載されるなら、それは選考方法がいい加減で、世界遺産条約とそのシ
ステムが破綻していることを意味する〉
5月には、訪韓したユネスコの事務局長に朴槿恵大統領自ら〈登録反対の意志を伝え〉、6月に
は世界遺産委員会の副議長国セネガルの大統領と会談。
〈日本への支持を表明していたセネガル大統領は朴大統領と経済協力で一致した後、一転、反
対の立場に回った〉
韓国側が巧妙だったのは議長国ドイツを味方につけた点。有力紙の『フランクフルター・アルゲ
マイネ・ツァイトゥング』が6月17日の記事でこう書いたという。
「歴史の一部を絨毯の下に隠したまま自国の歴史の近代化について語ろうとしている」
そればかりではない。委員会の開催にあわせて、