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【ワシントン＝尾関航也】米連邦政府人事管理局は９日、今年４月に表面化したサイバー攻撃に関する調査結果を公表し、
政府職員や元職員を中心とする２１５０万人分の個人情報が外部に流出したことを明らかにした。
米メディアによると、米政府は中国政府による攻撃との見方を強めている。
サイバー攻撃の被害規模としては、米政府にとって過去最大とみられる。同局は政府職員の人事情報を管理する機関で、
先月までに４００万人分のデータ流出を確認。国土安全保障省や連邦捜査局（ＦＢＩ）などとともに調査を続けていた。
発表によると、流出したのは、２０００年以降に連邦政府の職員採用に応募した人とその家族らの情報が中心で、現職の
政府職員のほか、不採用者の情報も含まれているとみられる。
テロ組織とのつながりや犯罪歴がないかなど、身元確認に使う情報が狙われた。住所や学歴、雇用歴、社会保障番号、
身辺調査の担当者による面談の内容などが流出したほか、１１０万人分の指紋記録も含まれていたという。
調査では、昨年５月から今年４月にかけて、何者かが同局のデータベースに不正アクセスを繰り返したことが分かっている。
米紙ワシントン・ポスト（電子版）は攻撃の発信源について、複数の米政府筋の話として、「中国政府にたどり着いた」と伝えた。
一方、米国家安全保障会議（ＮＳＣ）のダニエル大統領特別補佐官は「背後関係について現時点でコメントする用意はない」と
述べた。流出した情報が悪用された事例は確認されていないという。
議会の多数を占める野党・共和党は、この問題で政権批判を強める構えを見せている。９月には習近平国家主席の訪米が
予定されており、オバマ政権は国内の反応を見極めながら、対応を探ることになりそうだ。
2015年07月10日 18時14分
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