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5日朝、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会が開かれたドイツ西部ボン。日本が推薦した
「明治日本の産業革命遺産」の世界文化遺産登録を決める審査を午後に控え、日本側代表団の関係者が言った。
「前代未聞の審査になる」。耳を疑ったが、後から振り返ると確かに極めて異例の経過をたどった。
委員会の審査では通常、推薦対象の案件が紹介された後、希望した委員国が発言して議論を行う。
登録を支持する国はそう意向を述べ、「登録を祝福する」といった祝辞も語られる。
だが、この件では日韓がぎりぎりで合意したと議長が説明した上、「議論はしない」と表明。決定文の修正を提案した
議長国ドイツと、登録決定後の日韓以外からは発言がなかった。登録決定時に拍手は起きたが、他案件の
審査のように他国の関係者が推薦国の席に集まり、祝福する場面もなかった。
事前調整が難航する間、他の委員国は日韓の板挟みになって途方に暮れていた。議論が見送られたのも、
何かを言えばどちらか一方の肩を持ったと受け取られかねない、という事情があったのかもしれない。
「世界遺産を人質に自分たちの政治課題を果たそうとした」(関係者)。そんな韓国の手法は世界に理解されるのだろうか。
(宮下日出男)
産経ニュース 2015.7.9 08:10
URLリンク(www.sankei.com)
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