15/06/22 21:15:35.84 .net
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韓国の尹炳世ユンビョンセ外相は21日、外相就任後初めて来日し、東京で行った岸田外相と
の会談で、「明治日本の産業革命遺産」の世界文化遺産登録への協力で一致し、日韓基本条約
の調印50周年を記念する22日の式典への両首脳参加にも道を開いた。
韓国では対日関係の改善に向けて期待が高まるが、日本と安易な妥協に応じるべきではないと
の警戒感も根強い。
◆絶好の機会
「今年は韓日関係を復元する絶好の機会」(19日付東亜日報)―。韓国の主要紙は最近、こ
ぞって日韓関係の改善を促す社説を掲げている。朴槿恵パククネ政権も、50周年記念というタイ
ミングを利用し、日韓改善ムードを作ることに腐心してきた。
韓国政府関係者によると韓国は当初、日中韓首脳会談をソウルで6月22日以前に開催する案
を練っていた。これに対し、中国が8月中旬の「安倍談話」の内容を見極める姿勢を崩さず、今秋
以降へと流れた。
ただ、今回の外相会談で、「明治日本の産業革命遺産」の世界文化遺産への登録について、
「円満な対話を通じて登録されるよう協力」することで合意。日韓双方で個別に開く22日の式典で、
安倍首相と朴大統領がそれぞれ参加することも決まったことは、関係改善への「好循環」の流れ
を作るものといえる。
だが、国内では対日関係の改善に踏み出す朴政権に対し、「目に見える成果を出さなくてはなら
ないという圧迫感に振り回され、国民的な感情とかけ離れた取引をしてはいけない」(18日付中
央日報社説)とクギを刺す意見も根強い。
◆第5の権力
朴政権は、慰安婦問題を話し合う日韓局長級協議で日本に「解決」を求める一方、韓国の世論
の動向を注視。大統領府や外交省の幹部が、元慰安婦の女性や元慰安婦を支援する団体「韓国
挺身ていしん隊問題対策協議会」(挺対協)の幹部などとの面会を重ねてきた。
朴政権の「配慮」の背景にあるのは、韓国で1987年の民主化以降、市民団体が活動を活発化
し、「第5の権力」と呼ばれるまでに政治的な発言力を強めてきたことがある。
挺対協は、慰安婦問題では日本政府に戦争犯罪認定や法的賠償などを要求。日本政府が90
年代に取り組んだアジア女性基金による元慰安婦への償い金の支給に反対した。挺対協がソウ
ルの日本大使館前で毎週水曜日に開く集会は韓国の歴史教科書にも記述され、日韓国交正常
化50年で世代交代が進む中、挺対協の反日的な主張も広く浸透しているとみられる。
また、反日ナショナリズムの世論が朴大統領自身によってたきつけられていた側面は否定でき
ず、世論が朴政権とともに対日関係改善へとかじを切れるのか、疑問視する見方が根強い。
(ソウル支局 豊浦潤一)
2015年06月22日 07時59分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
ソース:読売新聞<「国民的感情とかけ離れた取引」警戒の韓国世論>
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