15/02/28 19:24:10.28 .net
ソース(ウォール・ストリート・ジャーナル日本版)
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写真=ベトナムに到着したロシア製潜水艦(2014年) Xinhua/Zuma Press
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【マニラ】中国の近隣諸国が戦闘機や潜水艦をはじめとする重装備を新型に切り替えるなど、軍の近代化を進めている。中国が領有問題
をめぐる周辺各国との緊張緩和を試みているにもかかわらず、近隣国の警戒感は解けないようだ。
こうした軍事力の強化はあることを物語っている。中国による外交的・経済的な「お色気攻勢」にもかかわらず、アジア諸国の多くが中国
との間で起こりうる軍事衝突を想定した長期的な備えを見直す理由をほとんど見出していないということだ。
中国は昨年11月に北京で開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で外交姿勢を劇的に転換した。つまり、融和的に
なったのだ。この首脳会議では安倍晋三首相と習近平国家主席が2012年にともに就任して以来初となった日中首脳会談が実現している。
中国はこれに先立ち、アジア地域の港湾やインフラ整備に多額の資金を投じると約束した。これは近隣諸国にとって大きな恩恵となる
可能性がある。
アジア諸国の多くはこうしたプログラムに参加しているか、もしくは中国からの援助を受け取っている。しかし、緊張を生み出す「火種」は
消えていない。
ベトナムと中国がともに領有権を主張する海域で中国が巨大な石油掘削装置(リグ)を設置し、これに抗議するベトナム船と中国船が
にらみ合いを続けていたのはわずか半年前だ。その数カ月後には、ヒマラヤの国境画定をめぐって対立状態にあるインドと中国の軍隊が
山中で数週間にわたって衝突した。
ベトナムは最近、総額20億ドル(約240億円)でロシアから購入した6隻の潜水艦のうち、3隻目を受け取った。同国はこれまで潜水艦を
保有していなかった。さらに、ロシアのフリゲート艦6隻を発注したほか、スホイ戦闘機の保有数を36機に増やす計画だ。
ベトナムのような比較的小さな国が中国軍に本気で戦いを挑もうと考えているわけではないだろうが、中国の海洋進出をけん制する狙い
がある。
フィリピンの国防関係者はスカボロー礁の領有権をめぐり、2012年に起こった中国との衝突に言及し、「少なくとも、何の罰も受けずに
好き勝手な行動をとる中国の能力を減退させなければならない」と述べた。
ベトナム外務省の報道官は同国の軍事プログラムは特に中国を想定しているわけではないとしたうえで、「防衛装備の購入は世界の
すべての国に共通する通常の行動だ」と述べた。
インドや日本のような装備が充実している国は中国に対し、軍事的に対等な立場にあることを尊重してほしいと考えている。
インドはヒマラヤの国境地帯に沿って配置する新たな山岳部隊を構築しつつあるほか、射程距離3000マイル(約4800キロ)を超える
弾道ミサイルの発射テストを行っている。これは中国内陸部にも届く能力がある。また1月には北東部の海岸沖にある島から移動式
ランチャーを使ったミサイルの発射試験を初めて行った。
日本は領有権をめぐって中国と反目している東シナ海の離島を防衛するため「水陸機動団」を新設する。次期主力戦闘機として
ステルス戦闘機F35ライトニングIIを42機取得するほか、2015年度は防衛予算を2%増額する。
一方、中国の軍事費は近隣諸国を上回るペースで伸びており、この20年間は年率10%前後の伸びを維持している。
(>>2以降に続く)