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(画像:2012年のF1第16戦、韓国GPのグリッドガール。開催契約が残っているのに
大会組織委員会は解散。巨額の違約金の支払いを求める通知が送られたという)
URLリンク(www.sankei.com)
F1の興行権を持つフォーミュラワン・マネジメント(FOM)が韓国の杜撰さに対し制裁に動き出した。2014、15年と開催できなかった韓国GPへの違約金、
最大1億ドル(約120億円)の支払いを求める通知を大会組織委員会に送付したという。だが、肝心の組織委は2月8日に解散を発表した。GP開催の契約は
16年まであるのにだ。これまで4度の開催で累積赤字は1900億ウォン(約209億円)に達しており、現地の民間活動家は検察当局に告訴状を提出したという。
誘致当初から「赤字は不可避」と財政的に危ぶまれていた。2018年平昌五輪の開催も財政的に危ぶまれており、韓国では国際的なイベントを開催する能力が
欠如している危惧をより顕在化させた格好だ。
朝鮮日報によると、FOMは2月11日までに「韓国GPが開催されないのは契約違反」として違約金の支払いを求める通知をすでに送ったとする。違約金として
最大1億ドルを支払わなければならない見通しとなった。
10年に初開催された韓国GP。「地元の発展に大きく貢献する」という大義名分を掲げて誘致を強行。韓国開発研究院が16年までの7大会を開催すれば
1112億ウォンの黒字が出ると試算したことも後押しした。
ところが、サーキットのある全羅南道霊岩(ヨンアム)は仁川国際空港から400キロ以上離れており、F1関係者は車で4時間移動しなければならない。
交通の不便さに加え、韓国でF1人気は低い。13年に日本GPが約21万人を動員したのに対し、韓国GPは15万8163人にとどまった。前年よりも5989人も減り、
F1ドライバーも観客の少なさに不満を口にした。13年の入場料収入は前年より7億ウォン減の121億ウォンとなった。その結果、4回の開催に伴う累積赤字は
1902億ウォンに膨れ上がった。
韓国の大会組織委は慢性的な赤字のため、FOMに対し14年の開催料を前年より700万ドル削減し2000万ドルにするよう求めて拒否され、結局、14年の
韓国GPは中止された経緯がある。
このため、全羅南道の地元自治体などで構成する大会組織委は15年の大会運営費700億ウォンを全羅南道の予算案に計上しなかった。そのうえ、2月8日には
「今後韓国内でF1GPを開催しないことを決めたため、組織委を解散する」と発表。つまり、契約の残る16年GPを事実上、放棄したことになる。
となれば、契約違反は明らか。AFP通信によると、15年韓国GP不開催の違約金は、GP開催のライセンス料4300万ドル(約51億円)の倍額、8600万ドル
(約102億円)に上る可能性があると報じる。16年の開催権料も違約金として支払う義務も負うことになる。さらに、現地の民間の活動家が、金銭リスクがあるにもかかわらず
F1プロジェクトを推し進めた、当時の全羅南道の知事らを捜査するよう求めた告訴状を検察当局に提出したと伝える。
朝鮮日報は2月11日の社説で「平昌五輪も赤字が確実な状況であるにもかかわらず、国際オリンピック委員会などから分散開催の提案を全て拒否し、新たな競技場の
建設を進めている」と指摘。さらに「このように開催前後の見通しや財政の裏付けなど、あらゆる面で杜撰な国際スポーツイベントの誘致にブレーキをかけられるのは政府しかない。
今後、政府は事前の審査を強化し、条件を満たせない自治体には最初から国際的なイベントの誘致は認めないようにしなければならない」と警鐘を鳴らした。
産経ニュース 2015.2.27 06:00
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