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米国防総省は6日、韓国に駐留している第1機甲戦闘旅団の任務を来年で終了させ、
今後は9カ月ごとに米本土から交代の部隊を派遣する「ローテーション配備」に変更する方針を発表した。
来年12月に予定されていた在韓米軍から韓国軍への戦時作戦統制権の移管は再延期されたが、米軍の「韓国撤退」傾向は変わらないとみられる。
「反日親中」で突き進む朴槿恵(パク・クネ)政権には衝撃となりそうだ。
「旅団を常時配備するのとローテーション配備では重要度が違う。兵士たちの練度も違い、戦力も落ちるはずだ。これまで警察署や交番を置いて地域を守ってきたが、今後はパトカーで巡回するようなものではないか」
航空自衛隊南西航空混成団司令を務めた佐藤守・元空将はこう語る。
注目の発表は、国防総省のウォーレン報道部長が行った。第1機甲戦闘旅団は1965年から駐留しており、ウォーレン氏は同旅団を「朝鮮半島の防衛に不可欠な役割を果たした」と語った。
一般的に、米軍の機甲戦闘旅団は、戦車や戦闘車を持つ実戦部隊で4、5000人規模。
北朝鮮に対峙する在韓米軍は現在、約2万8000人だけに、今回の変更は小さくはなさそうだ。
ローテーション配備となる最初の交代要員として来年6月、テキサス州の第2戦闘旅団の約4600人を派遣する予定という。
米軍は財政難から陸軍現役兵力の大幅な削減に取り組んでいる。在韓米軍についても組織再編を進めているが、背景はそれだけではなさそうだ。
前出の佐藤氏は「米軍は湾岸戦争(1990~91年)ごろから、在韓米軍の縮小・撤退を考えていた。
当時、米軍のトレーラーに韓国の女子学生が巻き込まれて死亡する事故があり、韓国全土で激しい反米運動がわき起こった。
私が在韓米軍幹部に『米軍は韓国から撤退したらどうだ?』と聞くと、幹部は『日本を守るために米軍は韓国にいる』と答えた。
つまり、『日本がOKなら撤退したい』と受け取れた」と証言する。
現に、ブッシュ政権時代には、在韓米軍の全面撤退も検討された。こうした流れは続いている。
米ハドソン研究所首席研究員の日高義樹氏は、夕刊フジ連載「世界を斬る」(9月16日掲載)で、「米国防総省の首脳、特に韓国に駐留したことのある陸軍幹部や兵隊らの間に、
韓国が米国の軍事同盟国・日本をあまりにも敵対視しているため、『中国軍の侵略に備えて米軍を朝鮮半島に駐留させておくことに意味があるのか』といった批判が強くなっている」と指摘した。
韓国・聯合ニュースは7日未明、戦闘旅団が交代配備となるニュースを淡々と伝えた。
佐藤氏は「(交代配備は)米国から韓国へのメッセージでもある。『日本をあまり敵視するな』『中国と接近していいのか』など、さまざまな意味が込められているはずだ」と語っている。
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