14/11/01 22:18:26.74 +uYiQnKB
>>812
鈴木卓四郎「憲兵下士官」
慰安設備のない戦陣ほど無味乾燥なものがなかった。参謀部は対住民事故のおこる事を懸念して
一日も早く慰安所を作るべく兵站部に命令した。参謀部の命令を受けた兵站部は、憲兵隊に
秘して(現地住民を酌婦稼業させる場合は必ず憲兵の許可が必要であった)市井の婦女子を集め
慰安所を開こうとした。
だが現地人とはいえ、酌婦又は慰安所として婦女子を集めることは仲々容易なことではなかった。
思い余った兵站部の係下士官が以前より面識のあった筒井兵長に協力を求めたのであった。
筒井としても不本意であったが、此の際師団に恩を売っておくのも悪くないと思い、市内の有力者である
「林光淑」を紹介したのであった。(p50・51