14/08/12 10:21:28.50
ソース(JBPress、池田信夫氏)
URLリンク(jbpress.ismedia.jp)
8月5日の朝日新聞は、1面と16~17面を費やして慰安婦問題の特集を組んだ。中でも注目されたのは、彼らが「慰安婦は強制連行
された」と主張した根拠である吉田清治の話を「虚偽だと判断し、記事を取り消します」と明確に訂正し、慰安婦が「女子挺身隊」だった
という事実誤認も訂正したことだ。
しかし社としての謝罪はなく、1面では杉浦信之編集担当役員が「慰安婦問題の本質 直視を」という署名記事を書いている。1982年
から吉田の嘘を16回も報道しながら訂正しなかった新聞が「本質を直視せよ」という厚顔ぶりにはあきれる。本質を直視すべきなのは、
朝日新聞である。
■1本の記事が日韓関係を大混乱に陥れた
2012年の当コラムでも書いたことだが、慰安婦は戦地にはどこにでもいた娼婦に過ぎない。それを日本軍の戦争犯罪に仕立てて
世界中に嘘を広め、日韓関係を破壊した朝日新聞の報道は、メディア犯罪として戦後最大と言ってよい。
朝日新聞の虚偽報道として有名なのは、1950年の伊藤律架空会見記と89年のサンゴ事件だが、実害の大きさは比較にならない。
サンゴ事件では当時の一柳東一郎社長が引責辞任したが、今回は大誤報の責任者である植村隆記者が2014年3月に早期退職し、
誰も責任を取っていない。
植村氏は92年1月11日に「慰安所 軍関与示す資料」という記事で「従軍慰安婦」について次のように説明した。
一九三〇年代、中国で日本軍兵士による強姦事件が多発したため、反日感情を抑えるのと性病を防ぐために慰安所を設けた。
元軍人や軍医などの証言によると、開設当初から約八割は朝鮮人女性だったといわれる。太平洋戦争に入ると、主として朝鮮人女性
を挺身隊の名で強制連行した。
この記事が「慰安婦の存在」と「軍の関与」と「強制連行」を混同したため、その直後に宮沢喜一首相(当時)が韓国政府に謝罪し、
日韓関係が大混乱に陥った。
特に「女子挺身隊」というのは女性を軍需工場などに動員する制度で、朝鮮半島にはなかったので、明白な事実誤認だ。これは私も
含めて多くの人が指摘したが、今回の検証記事でやっと認めた。
しかし朝日新聞は、これは意図的な捏造ではなく、「研究が足りなかったための混同」だという。本当だろうか。
■誤報を認めないで逃げた朝日新聞が混乱を拡大した
91年8月11日に、植村氏は「女子挺身隊の名で戦場に連行され、日本軍人相手に売春行為を強いられた朝鮮人従軍慰安婦」が
名乗り出てきたという記事を書いた。これは韓国メディアより早い「国際的スクープ」だったが、それは彼の義母が慰安婦訴訟を
支援する「太平洋戦争被害者遺族会」の幹部だったからだと言われている。
今回の検証記事は、この点について「元慰安婦の証言のことを聞いた当時のソウル支局長からの連絡で韓国に向かった。義母から
の情報提供はなかった」という植村氏の弁解を載せているが、なぜソウル支局長はこの「スクープ」を自分で書かないで、大阪本社の
社会部に知らせたのだろうか。
NHKも同じ頃、慰安婦として名乗り出た金学順の話を放送したが、彼女は「親に売られてキーセン(妓生)になり、養父に連れられて
慰安所に行った」と証言した。植村氏にも同じ話をしたはずだが、彼はなぜ「挺身隊の名で連行された」と嘘を書いたのだろうか。
検証記事によれば、植村氏は「最初はキーセンのことは知らなかった」と弁解しているが、91年12月に金学順が日本政府を相手に
訴訟を起こしたとき、キーセンの件は訴状に書かれていたのに、植村氏は翌年1月にまた「強制連行された」と書いた。
彼は「キーセンだから慰安婦にされても仕方ないというわけではないと考えた」と弁解しているが、これは強制連行の根拠にならない。
彼の弁解は不自然であり、それを裏づける証拠もない。元慰安婦の証言と同じだ。
義母からの情報で「スクープ」を書き、単なる人身売買では大きなニュースにならないので(金学順とは無関係な)強制連行と
結びつけたのだろう。これは単なる誤報ではなく、意図的な捏造と言わざるをえない。
(>>2以降に続く)