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京都発見(三)―洛北の夢―
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京の都の近くに鬼の子孫の住む里があるという。このおぞましい話を語るのは日本民俗学
の創始者・柳田國男である。柳田が言うからには、この話もまんざら根拠のない話ではある
まい。
事実、八瀬童子と称する八瀬の人々は代々鬼の子孫であるということを自らはっきりと
公言して来た。
(中略)
八瀬の人たちが八瀬童子と呼ばれるのは、髪が総髪、ざんばら髪であったからである。
江戸時代の末まで八瀬の人たちはざんばら髪であり、普通の人たちと明らかに異なることを
自ら示していたが、この総髪、ざんばら髪というのは、いかなる風習であろうか。この総髪、
ざんばら髪は、古くは日本に土着していた縄文人の頭髪であり、明治までアイヌの人も総髪
であった。とすれば、アイヌの人たちが縄文の遺民であったように、八瀬の人たちもまた縄
文の遺民であったのではなかろうか。