11/04/10 19:59:20.69
みんなが集まる広場があった。人々はそこで語り合い自由な世界を満喫していた。
ある日『アンチ会津』と呼ばれる男がその広場にやって来た。
彼は広場の真ん中に勝手に店を出した。店の売り物は「でっち上げの誹謗中傷」、だからまったく売れなかった。
「売れないにはアピールが足りないからだ。」
そう考えたアンチ会津は同じような店を乱立させた。みんなの広場の良い場所はアンチ会津の店で埋め尽くされた。
「これでみんな俺の店にやってくるさ。」
しかし誰も来なかった。人々はアンチ会津がいない場所で語り合い時を過ごした。
アンチ会津は考えた。「どうすれば俺の店の品が売れるのだろう。」そして閃いた。
「ここにある全ての店は俺の店、Ａの店の品をＢの店の店主の俺が仕入れ品として買う、その品をBの店からＣの店の店主の俺が仕入れとして買う、
それを繰り返せば全ての店で品が売れるし売り上げも上がる。評判も上がり本当の客も来るだろう。」
それから三ヶ月、アンチ会津の店は消えた。
すると人が寄り付かなかった広場の中央に再び人が集まりだした。
アンチ会津は気付けなかった。人々が望む物が何であるのかを。
人々はアンチ会津の提供する品を望んではいなかった。
人々はアンチ会津に占拠された空間こそを望んでいたのだった。
アンチ会津の創りだした腐海は人々の世界を覆ってしまった。
だが、アンチ会津が去って再び自由の芽が息吹いたのだった。