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産経新聞
安倍首相の「自公VS民共」発言の一体どこがレッテル貼りなのか? 民&共の蜜月は確実に深まっている
レッテル貼りはちゃんちゃらおかしい-。安倍晋三首相が夏の参院選の構図を「自公(自民、公明)対民共(民主、共産)」と表現したことに、「保守政治家」を自称する民主党の枝野幸男幹事長が激しく反発している。
とはいえ、民共を含む野党5党は「国政選挙でできる限りの協力をする」ことで合意している。また、3月27日に民主党と新党「民進党」を立ち上げる維新の党は共産党機関紙「しんぶん赤旗」を積極的に購読する動きもある。
首相の指摘はあながち外れていないのが実感だ。
「安倍さんの唯一優れているところは、ネガティブキャンペーンの能力。『民共』だなんてレッテル貼りはちゃんちゃらおかしい」
3月4日に記者団を前にこう反論した枝野氏。14日も記者団に「参院選で私の地元の埼玉も共産党と戦う。選挙制度も客観状況も何も分かっていない」と強調し、安倍首相へのいらだちをあらわにした。
(中略)
過去の国政選挙で独自候補を立ててきた共産党は、民主党の公認候補が出馬を予定する衆院京都3区補欠選挙(4月24日投開票)で擁立を見送った。
京都で一定の支持基盤を構築しているにもかかわらず、だ。民主党京都府連は共産党との連係を否定しているが、永田町内の動きも合わせて考えれば野党共闘の流れだととらえるのが自然だ。
実際、京都3区補選に独自候補を擁立するおおさか維新の会の松井一郎代表(大阪府知事)は3月15日、府庁で記者団に、民共両党について「裏でがっちり組んでいる。衆院選で(共産党が候補者を)出さないということはそういうことだ」と指摘している。
枝野氏の反論をよそに、野党内には共産党との連係を前向きにとらえる動きもある。民進党に参加する維新の党のある幹部は「共産党を見直した。政局観がある」と強調。
共産党の財政を支える赤旗を複数部契約し、党内で購読を勧めていることを明らかにした。一定の固い支持層に支えられた共産党と良好な関係を築くことは、将来の選挙協力の可能性を考えた上でマイナスにはならないと判断したのだろう。
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