09/09/15 22:29:37 vaTh5y/Ui
その忌わしい事件の直ぐ後に犯人は捕まり、絞首刑になった。
憎い犯人の最後を目に焼き付けようと、田中は絞首台の見える丘へいく。
刑が執行され、こんな事をしたところで、故人がもどってくるわけじゃない…と、主人の残したこの広大な土地に、あの小さな胡桃が投げ出されないように、この土地と、胡桃を必ず守り育てると心に誓う。
その帰り道、道端にうずくまり、みすぼらしい身なりをした子供をみつけた。
もの言わず、ただじっとしていた。
田中が、家や両親のことを尋ねても、ただ首を横にふるばかり。