07/05/24 21:01:11 DJ9PdDsO0
1994年から最近まで、独自の立場で、MtFの性転換(性別適合)手術(SRS)やFtMの乳房切除手術を数多く行ってきた、大阪北区の美容・形成外科「わだ形成クリニック」の院長和田耕冶医師(53)が、5月22日、急死された。
和田医師は、最初は主にニューハーフ(商業系トランスジェンダー)のSRSを手がけ、その手で「女」になった有名ニューハーフも多いと聞く。
1997年5月に日本精神神経学会が「性同一性障害の診断と治療に関する指針」(ガイドライン)を策定した後も、それに拘束されることなくSRSを続け、90年代末頃からは、一般の性同一性障害者のSRSも積極的に行うようになった。
その手術数は、ガイドラインに則して国内の医療機関で行われた手術数をはるかに上回り、累計で数100件と推定される。
とりわけ、MtFのSRSでは、国内最高レベルの技量を誇り、非ガイドラインルート(裏ルート)の性転換手術専門医として、業界では広く知られた存在だった。
その独自に構築された高度のSRS技術が、継承されることなく消えるのは、大きな損失である。
和田医師の逝去により、国内のSRS需要の過半を担っていた医療機関が消えることになり、4月の埼玉医大のSRS撤退と合わせて、国内の性同一性障害医療システム、とくに手術体制に大きな穴があくことは確実で、深刻な影響が予想される。
理屈や建前でなく、性転換希望者の切実な願いに可能な限り沿う方向で持てる医療技術を駆使した臨床医としての姿勢は、たとえ学界や社会からは異端視されても、多くの当事者の信頼と共感を集めていたと思う。
ソース:URLリンク(plaza.rakuten.co.jp)