09/07/30 07:30:17 eiyyMWxN0
「手相を!」「マッサージを!」月並みな事を言って体に触れようと、更にあれこれ粘りましたが
下心丸出しの為か全てお断りされました。ここはひとつ、意地でも何とかしたいところはあります。
こうなれば酒の力を借りてでも。冷蔵庫を開けビールを選んでいると物凄い悲鳴が聞こえてきました。
振り向くとそこに千明さんの姿はなく、風呂場の扉が半開きになっています。
あわてて風呂場に駆け込んだところ、そこには床に座り込み両手で耳を塞いでいる千明さんの姿がありました。
「大丈夫?」肩に手をかけたところ物凄い勢いで振り払われ、再び悲鳴をあげる千明さん。
あれっ、おかしいな?自分には何も見えないんだけど、と思いながらも、千明さんを何とか落ち着かせる。
「大丈夫、大丈夫だから」ぎゅっと抱きついてくる千明さんの胸が案外柔らかくて気持ちいい。
背中をポンポンと一つ二つ軽く叩き「さあ、立とう」と言った瞬間、目の前に女の人が見えました。
ここまではっきりと見えるのは滅多にありません。恨みがましい目で千明さんの背中を見つめています。
これか・・と見入っていたところ、更にもう一人。そしてもう一人。
気がつけば結構な団体さんであります。怖いというよりはおかしな世界に引き込まれた感じがしました。
こりゃ、えらいこっちゃと千明さんを立たせようとするも、再び取り乱す千明さん。
こういう時はキスかビンタと相場が決まってます。迷わずビンタをくれてやりましたが状況は変わらず。
仕方ないので力づくで抱え上げ、そのまま部屋を抜け廊下に放り出しました。
再び部屋に戻り、千明さんのバッグに荷物を詰め込んで無事脱出。
フロントに鍵を返し、ホテルを出たところで『あっ、カメラがない』と千明さん。
「部屋にはなかったと思うけど」『多分、風呂場だと思う』マジですか・・・・