08/08/11 02:02:40 KRY3pzQu0
夜分失礼いたします。
152さんは女性の方ですか?
すみません。
Mのことを知らない女性と話したいというのは、
全て卑怯な私の逃避行動です。
従姉と話しても、息子と話しても、Oと話しても、
行き着く先はMの思い出話になります。
勿論、闘病中のことは話しません。
小さい頃のこと、高校時代のこと、一緒に言った旅行のこと、
楽しかった良き思い出ばかりです。
でもね、それがだめなんです。
Mは自分の死後の処理を書き記すため、
意識を混濁させないようぎりぎりまでモルヒネの投与を拒み続けました。
ペンも握れなくなりボイスレコーダーにか細く、
たどたどしく声を残すしか出来なくなっても受け付けませんでした。
たとえどんなに苦しくとも何かを遣り残すことは自分のQOLを高めはしない。
そう言いながら死んでいったんです。
どんな良い思い出話を聞いても、
私の頭に浮かぶのは苦痛に歪んだMの顔とかすれた声だけなんです。
今でも毎晩何度も夢に見て飛び起きます。
服用している薬剤もパニック障害を抑えるためのものです。
日中は平然としたふりをして業務をこなしておりますが、
苦しんでいる子供たちの顔がMとだぶってやりきれなくなります。
食事をしていてもあの子の好きだったものや会話を思い出し、
電車に乗れば人ごみに潰されないようにガードしたことを思い出します。
別に他の女性とセックスしたいわけでも愛を語りたいわけでもありません。
普通の話をして、少しでも笑っていたいだけなんです。
あなたがおっしゃるように、それがMへの裏切りだということは分かっています。
卑怯者だと詰られても人でなしだと罵られてもいい。
もしもこの世界が慈悲の不在のない世の中ならば、
臆病者にささやかな逃げ場を下さい。