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『課長オタ耕作 Vol.1 突然の左遷』
四月某日 面接コーポレーション本社ビル三十三階 社長室:
「オタ君、よく来たね。さ、座って座って。」
突然社長室への呼び出し。そしてあの怖面社長が妙に愛想良く席をすすめる。
よからぬニュースを覚悟しつつ俺は応接室の革張りソファーに腰を下ろした。
「君は国内営業部逆面課の課長として活躍してくれてたんだったね。」
「活躍という程ではありませんが。」
「いや、噂はいろいろ聞いてるよ。立派なものだ。」
気のせいか?社長の表情が笑いをかみ殺しているように見えたのは。
「オタ君、今や我が社の営業利益の約半分を逆面課があげている。スレッドの
盛り上がりも逆面、馴れ合い、そして逆面狙いの中学生日記に支えられている
んだ。
とは言えだ・・・」
社長は何が言いたいんだ?俺の困惑をよそに話は続く。
「私は逆面課に頼る今の我が社の収益構造は危ういと感じている。
我が社は新たな事業に乗り出す必要がある思うんだ。ポートフォリオマネジメ
ントと
いうやつだ。わかるかね?」
半ば勢いに押されて俺はうなずくしかなった。
「そこでだ。今期から国際営業課を我が社に新設する。課長は君に任せたい!
当面部下はつけないが、がんばり次第だ。出会い系サイトには外国人女性や
外国人目当ての日本人女性が沢山いるらしいじゃないか。国際化の時代なんだ
から、
そういう層を狙ってだね・・・」
社長は上機嫌に続ける。しかしその声はもやは俺の耳に届かない。
社内の花形部署から課長一人、部下無しの新部署への異動?露骨すぎる左遷だ。