ベルサイユのばらでエロパロat EROPARO
ベルサイユのばらでエロパロ - 暇つぶし2ch1:名無しさん@ピンキー
10/11/15 16:34:09 m/ZO1CyF
ベルばらのエロ専SS板です。
☆アブノーマルなものは、頭に注意書きを。
☆エロでも、法律に引っかかりそうなものは気をつけてね。
平和なエロをみなさまで共有してください。

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2:名無しさん@ピンキー
10/11/15 17:51:04 YYePmEs8
おせーよ
さっさと立てろ
カス

3:名無しさん@ピンキー
10/11/15 20:11:51 BEqwZs6p
乙です!

4:名無しさん@ピンキー
10/11/15 21:04:58 /ojLvzbV
前スレの最後の方で
「ブラビリ直前アンドレは                        
オスカルがフェルゼンと会った=フェルゼンとやった
と思ったから逆したのか?」
と初めて発言しました。色んな意見を聞くことができて目から鱗でした!
頭が固いから小学生の時初めて読んだ時の解釈のままで、でもなんとなく腑に落ちなくて・・・。
長年の疑問がやっとスッキリしました。
ありがとう!

5:名無しさん@ピンキー
10/11/15 21:19:48 k8XwjXCm
>>1乙!
>>4
小学生で『フェルゼンとやった』と思ってたとはおませさんめ

6:名無しさん@ピンキー
10/11/15 22:43:15 QiCwAUdE
初めて原作を読んだのは小学生。
ベッドで裸で抱き合うのが結ばれるってことなのかと納得した。
「契るっていうのは、約束することよ」って母が教わったし。
理解できる年齢になったとき読み返してドキドキした。

7:名無しさん@ピンキー
10/11/16 01:29:40 nceE1p8z
キッズのOAはケコーン出来るんだろうか?
3頭身キャラのセクロスを想像すると微笑ましくなる
てゆうかブラビリと初夜のパロもやって欲しい

8:名無しさん@ピンキー
10/11/16 06:56:54 JiY+S/ry
>>1 乙です!
>>6 中学生でした。リヨタンがいつ、どこまで描くのか毎週ドキドキしながら発売日を待ちました。
  読んだときは、おお~と感動しました。あそこまで描いてくれたから。
  オスカルがアンドレを胸に抱いている絵でアンドレのほうが背が高いから、
  この場合下はどうなっているのかなと思ってました。

9:名無しさん@ピンキー
10/11/16 09:49:11 zwn9TO7/
入ってるとしたら背を丸めてる体勢かな

10:名無しさん@ピンキー
10/11/16 11:21:14 CPI4/rii
かるたの「三十路なのにマドモアゼル」はひどすぎ笑った

11:名無しさん@ピンキー
10/11/16 11:24:24 P1Rq5oGm
休憩中のハグかと思ってた
>>7
初夜のパロはあったよ

12:名無しさん@ピンキー
10/11/16 11:56:58 ijErRTBk
二回戦前の前戯かと思ってた

13:名無しさん@ピンキー
10/11/16 13:14:41 ioyR8NWz
「あれ絶対入ってるよね」みうらじゅんの声で再生されました

14:名無しさん@ピンキー
10/11/16 13:44:52 JiY+S/ry
今現本みてみたんだけど、どちらともとれるような。
もうちょっと下まで描いてあればなあ。


15:名無しさん@ピンキー
10/11/16 15:09:13 zwn9TO7/
体位を何通りやったか気になる

16:名無しさん@ピンキー
10/11/16 16:28:18 AVNGrb9s
なんかろくすっぽ前戯もせずに正常位だけで
「とにかくやりまくりました」というのが、かえって萌える。

17:名無しさん@ピンキー
10/11/16 17:20:37 +RVB0YzS
自分はものすごい濃厚な前戯を念入りに施されて、
というシチュが好み。
これは好みの問題ですね

18:名無しさん@ピンキー
10/11/16 20:43:22 XsIT5Uwj
>>13
男の解釈だと余韻ってものがなさそう
誰だったか男性漫画家が アンドレは最後ヤレてよかったとか
なんか言い方が下品なんだよね
ロマンがないっつーか

19:名無しさん@ピンキー
10/11/16 21:06:28 P1Rq5oGm
>>16
>ろくすっぽ前戯もせずに
鬼ですなw相手は一応処女ですから
まあそれも萌えるけど

20:名無しさん@ピンキー
10/11/16 21:43:34 ijErRTBk
たっぷり前戯して、いざ!でしたら興奮し過ぎのせいですぐにイッちゃって、
でもすぐ復活して・・・みたいなのが好き。

21:名無しさん@ピンキー
10/11/16 22:09:10 AhKZdN2H
>>20
SSによくあるw
回復がはやくて次からは長持ちするんですね、わかります。


22:名無しさん@ピンキー
10/11/16 22:29:03 ymC+588q
>>20
そういうのいいね
そのシチュエーションで書いてくれ

23:名無しさん@ピンキー
10/11/17 11:27:32 JTDQII3C
オスカルは初夜でイったんだろうか?初めてとはいえ痛いばっかでは可哀想

24:名無しさん@ピンキー
10/11/17 12:33:41 hIXdR73y
何せ一夜限りで翌朝出動だからなぁ
もうちょっと早く契っていれば、いい具合に開発されたんだろうけど

25:名無しさん@ピンキー
10/11/17 12:55:08 6Hia2owO
出動前の一夜限りだったから、萌があるのでは?
何度も済ましてたら、流した感動の涙はなかったと思う
快楽を求めて寝たわけじゃないと思うし

26:名無しさん@ピンキー
10/11/17 15:05:06 XmqdShbR
オスカルが女として育てられたならアンドレともっと早くやってただろう

27:名無しさん@ピンキー
10/11/17 16:52:53 P9CwnvYj
>>オスカルが女として育てられたならアンドレともっと早くやってただろう

普通の貴族の娘として育ったなら、アンドレが入り込む隙など微塵もないと思うよ。
12~3で社交界デビューして、その後は嫁に行くか婿をとるってパターンになるんじゃないか?
そうなったらアンドレは屋敷の下働きが関の山。
ジェロ辺りと結婚してジャルジェ婦人になったオスカルは、年の近いかわいそうな境遇のアンドレに同情はしても、異性として意識するなんて事はまずないと思う。
年の近い美しい奥様の姿に日々悶々とするアンドレを尻目に、夫の留守中にフェルゼンとの密会を重ねるオスカルって処じゃないかな。


28:名無しさん@ピンキー
10/11/17 18:44:15 /UmxmN9H
それイイ!
書いてくれろ。

29:名無しさん@ピンキー
10/11/17 18:50:58 rW0leTgt
普通の女として育てられていたら、当時でいう普通の貴族の考え方しかできないような気がする。
第三身分のアンドレを好きになったかな?



30:名無しさん@ピンキー
10/11/17 19:44:23 p822Nil+
>>29
少女漫画ではよくある
最近、メロディで読んだ

少女漫画だからwww

31:名無しさん@ピンキー
10/11/17 19:51:10 hIXdR73y
アンドレが6人姉妹の別のお嬢様に熱上げてる可能性もある
>>25
ゴミン。単純に肉体的快楽な意味で、潔癖な処女が初めてでいけるもんかなと(多分個人差大)
結ばれた感動が大きい分快感も伴って欲しいとは思うけど
そこはアンドレの肩にかかってるのかw

32:名無しさん@ピンキー
10/11/17 21:01:21 rW0leTgt
優しくさえしてくれたら気持ちよくなれそう

33:名無しさん@ピンキー
10/11/17 21:31:57 V/uanwwO
>>29
アンドレは素敵だからあり得たと思う
お嬢様が家庭教師を好きになる例あるし
オル窓のヤーコブなら無しだろうけど

34:名無しさん@ピンキー
10/11/17 22:07:56 /UmxmN9H
ヤーコプもアンドレ並みに顔さえ良ければ違った展開になったんだろうなあ、カワイソス

逆の想像は、しないことにしよう……

35:名無しさん@ピンキー
10/11/17 22:44:56 V/uanwwO
>>34
アンドレはオスカルの精神性も含めて愛していたけど、ヤーコブは違うよね

36:名無しさん@ピンキー
10/11/17 23:52:35 /UmxmN9H
いや、それでも顔面偏差値の壁はあまりにも高い。

37:名無しさん@ピンキー
10/11/18 00:45:49 6+5cyLqS
ただしイケメンに限る

38:名無しさん@ピンキー
10/11/18 04:09:36 b+wGZ12P
>>16
お互い、ひたすら痛いのでないかい?
一見ふつくしい場面の、爛れた妄想がわいてしまいまスタw

「・・・しばらくこのままで・・・」
深く繋がったばかりのそこに微かな振動が伝わり、男は声にならない呻きを零した。

心の声
「・・・これが千切るという痛み(ry・・・」


39:名無しさん@ピンキー
10/11/18 04:28:35 ctfDTbg/
>>38 GJ
お互いに痛そう

40:名無しさん@ピンキー
10/11/18 08:33:30 n74Vu0Dj
アランとポリニャック夫人です。 前スレで出た「流されて」という映画の話をベースに書いてみました。
でも地中海の孤島はあまりに遠く、諦めました。やっぱ島じゃないと・・。
陵辱注意。スルーお願いします。 新スレ最初の投下は緊張します。

2週間の休暇に思い切り羽根を伸ばそうとパリにやってきたアランは、以前にまして
殺伐とした雰囲気が漂う夜の街をさまよっていた。餓えて目をギラつかせている
貧しい市民たちをあちこちで見かける。噂話で聞く物騒な話の数々は
どうやらデマではなさそうだな、これはあまりウロウロしないほうがいい、
と早々に引き上げることにした。

そのときぼろぼろの服を着て松明を掲げ、棒切れや火掻き棒で武装した男たちが
十数人ほど走っていくのをみた。 「あっちだ!」 男たちの血走った目つきを見ると
どうやら商店か貴族の馬車でも襲おうとしているらしい。
アランは巻き込まれないように路地に姿を隠してその集団をやり過ごし、
その場を立ち去ろうとした。ふいに路地の奥から女がふらつきながら現れ、
アランに抱きついたかと思うと気を失ってしまった。

「どこへいった?」
「このあたりにいるはずだぞ!」
先ほどの男たちが怒声をあげながらこちらへやってくるようだ。 アランは路地の
建物と建物の境にある窪んだ隙間に女を押し込めて隠しその前に立った。
男たちの一人が路地を覗いてアランを見咎めると、怒鳴りつけるように聞いてきた。
「おい、女を見なかったか?」
「いいや、見かけないが、何事だい?」
「貴族の馬車を襲ったのさ。 宝石を一杯つけた女を取り逃がしちまった。」
「ここにはいない。早く他を探したほうがいいぞ。」
男たちはあっちを捜せと口々に叫びながら去っていった。

アランが女の頭をさわると、生ぬるいべたべたした血糊が手についた。
どうやら頭を何かで殴られて気を失ってしまったらしい。あたりは夜の静寂が戻ってきた。
暗闇の中でどうしたものか、と思案したがこのままここにおいてもおけず、
アランはぐったりとした女を肩に担いだ。しばらく歩くとうまい具合に辻馬車が
やってきたのでそれに乗って家に帰った。


41:アランとポリ夫人
10/11/18 08:38:16 n74Vu0Dj
娘の自殺で少々おかしくなってしまった母親はアランが貴族の女を担いで家にもどっても
何も言わなかった。 ディアンヌのベッドに女を寝かせると傷の具合を調べた。
血はもう止まっていて額の傷は見た目ほどは悪くなさそうだった。大層美しげな、
多分自分よりも年上のいかにも貴婦人といった風情の女で、身に着けた宝石も
ドレスもかなり贅沢なものに思えた。 ディアンヌの顔が心に浮かび、俺たちの
苦しみの上にこの贅沢があるのだと思うと助けたことが悔やまれた。あのまま
ほっておけばよかったか、と独り言を言った。 

次の日、アランが女の部屋にいくと女はベッドの上に座ってぼんやりとしていた。
「あんた、名前はなんていうんだ? 家はどこだ? 屋敷に届けてやるから迎えを
よこすように手紙をかけよ。」
女は不可解な顔つきをして首をかしげると、何かを言おうと口を開いたが言葉が
でてこなかった。 アランは嫌な予感がした。もしかしてこの女ショックで記憶喪失か?
なんともやっかいなものを拾っちまった。まだ若い女ならよかったのに、
いくら美人でもこんな年増の女なんてせっかくの休暇なのに、と自分の運の悪さに舌打ちした。
「しゃべれないのかい? それとも思い出せないのか?」と問い詰めたところで女は
ただうなだれるばかり。アランは頭を抱えた。

放り出すわけにもいかず、明日には思い出すかもしれないと望みをつないだ。
「腹が空いたろう。何か食べ物と飲み物をもってきてやるよ。」 
アランはそういって階下の台所からワインとパンを持ってきた。 女はしばらくじっと
ワインとパンを見つめていたがワインを飲むと顔をしかめ、パンには手をださなかった。 
アランはなけなしの金で手に入れた大事な食べ物を馬鹿にされたようで心底腹が立った。
「生憎だがそれがうちの食べ物だ。あんたたちが食べているものが食べたかったら早いところ
自分の名前を思い出すんだな。」はき捨てるように強い口調でなじっても女は無表情のままだった。 
助けて貰った礼を言うわけでもなく、まるでそうしてもらっているのが当たり前のような顔を
していることも馬鹿にされているようで頭にきた。

「ゆっくり眠れたかい?あんたが座っているそのベッドはな、俺の妹の遺体を腐敗するまで
置いてあったところだ。まだ死臭がするかもしれないよ。どうやって死んだか教えてやるよ。
この部屋で首をつったのさ。金に目のくらんだ婚約者に裏切られて結婚式の直前にな。
俺は可哀そうな妹を葬ることが出来なかった。肉が崩れて骨が見えるまでここにおいておいた。」
このような壮絶な話を耳にしても女の表情は変わらない。まるで大した事ではないかのように
無関心でぼんやりと座っている。アランは怒りを爆発させた。いきなり女の肩を掴むと激しく揺り動かした。
「お前らは好き放題贅沢な暮らしをしているがな、いいか、そのおかげで俺たちは
こんなにも惨めな暮らしだ!くっそお!。」アランは女をうつ伏せに押し倒すと
絹の豪奢なドレスの裾を捲った。驚いたことに女は下着をつけていなかった。 
白い柔らかそうな尻がむき出しにされて震えていた。


42:アランとポリ夫人
10/11/18 08:43:22 n74Vu0Dj
「なんだ、こりゃ。あんたらはいつでも出来るように下にはなにもつけていないのか。」
日々餓えて生きていくのがやっとの生活をしている貧しいものが大勢いるのに、
宮廷の貴族たちは自分達の快楽のことしか頭にないのだ。 怒りが欲情を暴発させていった。
女はじたばたとアランの下から這い出して逃げようとしたが、アランの腕は女を
捕らえて離さなかった。片手で女を押さえつけ、もう片方の手で前を開けて男根を取り出すと
女の膝を折り腰を引き寄せて一気に犯した。
「ひいっ」
女は力無く声をあげると苦痛で顔をゆがませた。アランはその顔を満足げにみると、
「まるで反応がなかったから人形かと思ったら、そうでもないじゃないか。
なかなかいい具合だぞ。」と激しく腰を動かした。女は顔をシーツに埋めアランの攻めに
耐えていた。腰に添えられたアランの手はひんやりとした女の肌がだんだんと
熱を帯びてくるのを感じた。すべすべとして柔らかく、いい匂いがする。
年増とはいえ金持ち貴族の女は違う。自分の知っている街の女たちとは比べ物に
ならん、とアランは自分に組み敷かれて喘ぎ声をあげ始めた女を責め続けた。

アランは女の尻に触れてしっとりとした肌の感触を味わいながら、
ふと隊長の肌もこんな肌触りなのだろうか、と思った。同じような裕福な
貴族の女なのだから、きっとこんな風に白くて滑らかで少しひんやりとして・・・。
そんなことを考えただけで痺れるような快感が体を突きぬけ女の腹の中に
精液を吐き出した。体を離すと女はぐったりとして動かなかった。
アランはよくみるとこの女の結い上げた髪が淡いブロンドであることに
気づいた。 女の髪に手をやると髪飾りを外し、結い上げた髪をばらばらに
解いて背中にたらしてみた。

「脱げよ。」
女はぼうっとした瞳と緩んだくちもとをしておびえたようにアランを見た。
「脱がしてほしいのか?」アランは抵抗のない女の体から服を剥ぎ取っていった。
優雅で細い腰、白い肌、豊かな胸。落ち着いた雰囲気からあまり若くはないと思って
いたが女の裸体は想像以上に魅力的であった。まるで熟しきった果実のような
濃厚な甘みがある。一体この女はいくつくらいなのだろうか。
「後ろを向け。」
言われるままに女が後ろを向くとアランは長い髪を背中に垂らしてみた。白い背中に淡い
ブロンドが揺れている。アランは思わず生唾を飲み込んだ。細い肩に手をかけ女を仰向けに
押し倒し、両手で膝を掴んで左右に押し広げた。白い下腹部には柔らかそうな淡い茂みがあり
薔薇色の割れ目は先ほどの愛の行為の名残で濡れている。指で割れ目を押し広げるとじっと覗き込んだ。
女は恥ずかしさに耐え切れないような声をあげていた。 ここはこうなっているんだ。貴族だろうと
平民だろうと。隊長だって女なのだからきっとこうだ。俺たちを受け入れる為にあるのだ。 



43:アランとポリ夫人
10/11/18 08:49:07 n74Vu0Dj
アランは女の股間に顔を埋めて舌で嘗め回した。女はびくっと体を震わせるとアランの舌の動きが与える快感に
よがり声をあげ始めた。両手でアランの頭を掴み、腰を押し付けてきた。アランは体を起こすと女の膝を抱え、
体を串刺しにするようにそそりたった男根で貫いた。さきほどまで苦痛と羞恥で歪んでいた女の顔は
アランの荒々しい行為を待ち望んでいたかのように歓喜の表情に変化していた。しなやかな両腕を
アランの広くてがっしりとした肩に絡みつかせ、赤く濡れた唇がキスを誘った。 結い上げた髪を
崩して改めて女の顔をみると思いのほか若いのではないかと思ったが、いずれにしても経験豊富な女で
あることはキスを繰り返すとわかった。どうせ賭博と色恋沙汰のほかに何もすることもない連中なのだから
当然といえば当然だが、次第に女の男を酔わせる数々の巧みな技に夢中になっていった。
アランは全身の肌で女を感じたいと服を脱ぎ捨てるために体を離そうとした。女の手があわてて
引き戻そうとする。

「落ち着け、服を脱ぐだけだ。」
女は淫らな瞳を煌めかせて服を脱ぐアランをみていた。下着を脱ぎ捨てると女の目はアランの男根に吸いよせられ、
恐れと畏怖と期待が混じりあった表情で目を見開いた。女はベッドを降りてそろそろとアランににじり寄ると
膝をついて彼の腰にしがみついた。そしてそのまま上品は小さな口を開きアランのそそり立ったものを銜えこんだ。 
「うわっ」
アランは思わず声をあげた。女の舌の動きは絶妙だった。優しくなぶるように舌を這わせたかと思うと
もう少しというところで動きを止めてじらした。まるで自分の感覚が手に取るようにわかるのでは
ないか、と思われるほど完璧な舌の流れだった。
「すごいよ。あんた、なんてうまいんだ。」
この道専門の娼婦でさえもこれほどの技は持っていないだろうと思われた。自分の腰のあたりに
ゆれるブロンドの髪をつかむと思わず隊長を思い浮かべて身をよじらせた。女はじっくりと官能を
引き伸ばしつつアランを昇天させ、最後にごくりと喉を鳴らし放たれたものを飲み下した。

傍らに眠りこけているアランを起こさぬように女はそっとベッドから起き上がると下着をまとい、
ドレスのポケットの巾着から金貨を一枚取り出すと階下へ降りていった。薄暗い台所にアランの
母親は表情の無い顔で彫刻のように椅子に座っていた。女は母親の手をとると金貨を握らせ、
頼みますというかのように2,3度頭を下げ、すぐに身を翻して2階へ駆けていった。
母親はしばらくじっと手の平の上の金貨を見ていたが、買い物籠を掴むとよろよろと
ドアをあけて外へでていった。

アランが目を覚ますと目の前の女が微笑みながらアランにキスをした。
「ああ、すごかったぜ、お前さんはいったい何者なのかねえ。貴族じゃなくて
高級娼婦か?それとも王族の愛妾か?」ふと階下からうまそうな匂いがただよって
くるのに気づいた。不審に思って階下へ降りてみるとテーブルの上に炙った肉やパイ、
上等なワインやパン、果物まで並んでいる。竈では母親が野菜のたっぷり入ったシチューを料理していた。
「なんだ、どうしたんだ、これは?」とアランが声をあげると母親はゆっくりと上を見た。
「あの女か?」振り向くと女がにっこり笑って抱きついてきた。テーブルについてもアランから
体を離そうとはしない。そんな二人に目もくれず母親はもくもくとご馳走をたべ続けていた。



44:アランとポリ夫人
10/11/18 08:56:41 n74Vu0Dj
それから1週間というものアランは外出もせずにずっと女と部屋に篭っていた。
女は益々アランに夢中で片時も傍を離れようとはしない。相変わらず何をたずねても
首をかしげるばかりで埒が明かない。馬車が襲われたあたりで聞いてみようかとも
思ったが女はアランを放そうとはしなかったし、アランも自堕落な愛欲の日々から抜け出せなくなっていた。

アランは愛の行為の最中、ふと思いついて女の細い首に手をかけて問いかけた。
「あんた、記憶がもどっているんじゃないか?しゃべれるのだろう?」
女は苦しげに顔を歪めて首を振った。 まだ言わないのか、と首に力を込めてみた。
女は呻くばかりで何も答えなかった。アランは体の動きをとめると女の中から
自分を引き出した。 女は驚いてしがみついてきた。
「だめだよ。 ちゃんと言わないともうこれがあんたを楽しませることはないよ。」
女は顔色を変えて懇願するようにアランの胸に体を押し付けたが、彼は女の体を押しのけると
ベッドから起き上がって服を着始めた。
「もうすぐ休暇も終わりだ。 こんなところでおまえさんの相手をするよりは街で若い子を探すさ。」
「ま、待って・・」
「ほらな、やっぱりしゃべれるのか。いつからだ?」
「一昨日くらいから・・・」
「どうして黙っていた?」
「記憶が戻ったら、貴方と別れなくちゃならないから。」
女は悲しそうにつぶやくと訴えかけるような瞳でアランを見た。
「で、あんたの名前は?」
「マルティーヌ・ガブリエル・ド・ポリニャック・・・」
「ええっ、ま、まさか! あの王妃のお気に入りのポリニャック公爵夫人か?」
王妃とともに巨万の税金を博打につぎ込み、贅沢三昧のあげくたんまりと年金をふんだくり、
夫に公爵の称号を王妃にねだった民衆の敵が今目の前にいるのか。アランはあっけにとられた。 
これはやっぱりあの晩路地に置いてくればよかったか? 
「アラン、私をずっとここに置いて。なんでもいうことを聞くわ。お願いだから。」
「何をばかなことを言っているんだ。頭がおかしいんじゃないか? 
迎えをよこすように早く屋敷に手紙をかけよ。」
「い、いや! 貴方と別れたくない。 貴方が好き。ここにいたい。」
「あんた、やっぱり変だ。本当に公爵夫人なのか?」
「この一週間ほど幸せなときは無かったわ。誰に抱かれてもこんな喜びは無かった・・
アラン、貴方と分かれるなんて絶対に嫌よ。」
「じゃ、どうしろっていうのか。俺にお前さんの愛人になれとでもいうのか? 
お生憎さまだが、俺にだって好きな女はいるんだ。」
「え?」公爵夫人は涙で濡れた目を見開いた。
「驚くことはないだろうが!」
「ええ、そう、そうね・・。いてもおかしくないわ。貴方はとってもいい男ですもの。
きっと・・きっとすごく若くて可愛い人なのでしょうね。」
可愛い?アランは可愛いという形容詞は隊長には似合わねえな、と思って苦笑した。
「いいや、あんたよりは若いだろうがそんなに若くもないよ。はっきりと年はわからんが、
30すぎていて俺よりも年上だ。あんたと同じようなブロンドの女だよ。」
「そうなの。年上の人なのね。なんだかちょっぴり嬉しいわ。」
「ま、そういうことだ。あんただって悪くはないがな。美人だし。」
「私、その人がうらやましいわ。 とっても・・・」


45:アランとポリ夫人
10/11/18 08:57:43 n74Vu0Dj
公爵夫人は何度もためらったあげくにやっと手紙をしたため、屋敷に使いをだした。 
数時間後、表に豪華な馬車が止まり侍女がやってきて公爵夫人の身づくろいを手伝った。
夫人は身支度を終えると侍女を下がらせ、アランと二人だけになった。 髪を結い、化粧をして
ベルサイユで権勢をふるう公爵夫人として完璧の装いをした女は、つい先ほどまでベッドの
中で、傍に置いてと泣いていた頼りなげな女とは別人のようだった。
「へええ、こうしてみるとびっくりするほど豪華な貴婦人だな。」
「アラン、貴方の恋人と幸せになってね。」と夫人が寂しげに微笑むとアランは苦しそうな顔を
して俯いた。夫人はあら?と不思議そうな顔をしたが、アラン、私を忘れないでといってくちづけをした。
そして彼にもお別れを言わせて、と囁くとその場に跪きアランの前を開け、ほっそりとした優しい指で
それを取り出し、口に含んだ。みるみるうちに硬く大きくなったものに夫人は涙をほろほろと流しながら
頬ずりをし、さようならと呟くとキスをした。

公爵夫人は溢れる涙をハンカチで抑えながら逃げるようにドアを開けて階下へ降りていった。
呆然と立ちすくむアランの耳に馬車が遠ざかる音が聞こえた。
「こ、このまま置き去りかよっ。どうすりゃいいんだ!」
公爵夫人のぽってりとした唇の感触を忘れられずにぶるぶると打ち震えている
自分自身をどうやってなだめようかとアランは途方にくれた。

end



46:名無しさん@ピンキー
10/11/18 09:58:03 MbotA401
GJ!凄く意外な組み合わせだけどエロくて良かった
このポリ夫人は可愛げあるね

47:名無しさん@ピンキー
10/11/18 10:29:17 b+wGZ12P
>>40-45
艶笑をありがとう
GJ


48:名無しさん@ピンキー
10/11/18 10:52:18 FLvCFZkG
面白かった~!

ポリ夫人、この時いくつぐらいなのだろうとwiki見たら、
まだ40前なんだね。(オスカルより6つ上か)
なんとなく納得。

49:名無しさん@ピンキー
10/11/18 12:33:56 MElA+4F7
映画をベルばらのシチュに転換した美技に脱帽っす。
栄達を追求してきた女の陰の部分が切ないなあ。
いい職人芸を見ると刺激されます。ありがとう。



50:名無しさん@ピンキー
10/11/18 14:16:29 jb63z/0M
最後、放置っていうのが面白い(笑)

51:名無しさん@ピンキー
10/11/18 21:15:04 MbotA401
ポリ夫人とオスカルって6歳しか違わないのか
それなのに更年期がどーのとか言われちゃって…そら怒るわ

52:名無しさん@ピンキー
10/11/18 21:42:21 jb63z/0M
>>51
6つ年下の女に「おばさん」とか言われたら私もムカツクな

53:名無しさん@ピンキー
10/11/18 22:05:43 PKXITZ8x
>>33-34

アンドレの容貌がヤーコブだったなら・・
というネタは昔からあるけど
何度聞いても笑える

54:名無しさん@ピンキー
10/11/18 23:13:10 jb63z/0M
草むしり・無理心中未遂。
アンドレなら「苦しんでるんだね」って思えるけど、ヤーコプだとストーカーにしか見えないw

55:名無しさん@ピンキー
10/11/19 00:24:12 CGeULApk
虹も生まれなかったね

56:名無しさん@ピンキー
10/11/19 11:55:06 UNPRDMFh
SMやるとしたらオスカルが女王様だな

57:名無しさん@ピンキー
10/11/19 12:37:12 cOipbxHn
SMならあらゆる責めで快楽地獄に落とし、従順な牝に躾直す方が好み。
昼間は今まで通りの生活を送り、夜は首輪一つで尻を振って御奉仕っていうのがツボ。

58:名無しさん@ピンキー
10/11/19 12:42:17 FdAHzXoh
>>57
それ、アンドレ視点のJOでだれかやってくれないかなあ。
愛した女が婚約破棄してほっとしていたのに、なんか様子がおかしい。
ある日、ふと二人の爛れた関係を見て、嫉妬に狂うの。

59:名無しさん@ピンキー
10/11/19 13:06:18 pwgyNUhH
嫉妬に狂うというか壊れそうだ

60:名無しさん@ピンキー
10/11/19 15:05:36 EmxCukVp
ロザリー母のポリ夫人はオスカルより6つ上だけなのか 複雑
ポリ夫人が少女といってもいいくらいの時にできた子だものね>ロザリー

61:名無しさん@ピンキー
10/11/19 16:51:00 C4dKN1Yp
ロザリーはオスカルより8歳年下だっけ?
ってことは、ポリ夫人15歳くらいでロザリーを生んでるってことなのかな?
まあ、当時じゃ珍しくないのかな、子供が子供を生むって。

62:名無しさん@ピンキー
10/11/19 17:02:18 FdAHzXoh
ポリニャック夫人 1749年9月8日 生まれ

オスカル 1755年12月25日生まれ

ロザリー 出生年は1763年頃

原作だと15の時に産んだとポリ夫人は言っているけれど、14でした。
13で仕込んだ子か…

63:名無しさん@ピンキー
10/11/19 20:29:41 /9LKHhqT
恐ろしい・・・

64:名無しさん@ピンキー
10/11/19 21:13:42 z9KIsh1j
アランとロザリーは同じ年
アラン、ロザリーのママとやったのかね
そう考えると ちょっと・・・

65:名無しさん@ピンキー
10/11/19 21:27:23 pwgyNUhH
アランってオスカルより5つ位年下だった気が…?
年上の女性が似合うなあ、アラン
ケツの青いガキだからだろうか

66:名無しさん@ピンキー
10/11/19 22:53:54 CGeULApk
アニメから入ったからアランは頼りになる兄貴のイメージが強い

67:名無しさん@ピンキー
10/11/19 23:11:56 FdAHzXoh
アニメ設定だと、アランとポリ夫人はほぼ同い年ぐらいかな。
それはそれでいい妄想ができそうだ。

68:名無しさん@ピンキー
10/11/19 23:31:42 orC5qwQh
【愛は】ベルサイユのばら【永遠に】part1
URLリンク(mimizun.com)

↑のシリーズ、テンプレに入ってないけど出したらダメなの?

69:名無しさん@ピンキー
10/11/19 23:33:53 FdAHzXoh
いいんじゃないかな。
単なる入れ忘れでは。

70:名無しさん@ピンキー
10/11/19 23:39:32 orC5qwQh
じゃ後二つ出しとく アランスレもあるけどこれはやめとくわ

【愛は】ベルサイユのばら【永遠に】part2
 URLリンク(mimizun.com)

【愛は】ベルサイユのばら【永遠に】parat3
 URLリンク(mimizun.com)

71:名無しさん@ピンキー
10/11/19 23:42:11 FdAHzXoh
ベルサイユのばらでエロを 2
URLリンク(mimizun.com)

ベルサイユのばらでエロを 3
URLリンク(mimizun.com)

このシリーズ、1ってないのかな。

72:名無しさん@ピンキー
10/11/19 23:45:05 FdAHzXoh
ごめん、1はもう貼ってあった。

73:名無しさん@ピンキー
10/11/20 09:16:36 H+RJ1wXE
兎に角イラストではなく表SSでも裏SSでもどちらでもいいから
SSへの渇望熱大
SSへの飢え余りにも大きいね

74:名無しさん@ピンキー
10/11/20 09:44:44 i0JT9qqg
SSに餓えてるって?
早速良職人様が投下して下さったのに何が不満なの?
内容?カプ?シチュ?
自分好みのものが読みたいなら、自分で書くのがお勧めなんだぜ。
せっかく平和になったんだし、書けないなら正座して大人しく待ってよう。
しかし当時の上流階級の結婚事情を考えれば、12~3で子供仕込んでもおかしくはないが
何よりすごいのは、相手の男とどうやって知り合い
結婚する気もあまりなさそうだったのに体の関係を結んだって点だな。
相手がよほどの手練れだったのか、ポリ婦人が発展家だったのかがちょっと気になる。

75:名無しさん@ピンキー
10/11/20 09:53:52 axIutWNo
出会ったその日に結ばれました

76:名無しさん@ピンキー
10/11/20 12:35:36 ug0lzJ56
サンレミーがド・ギーシュ並のロリコンだったから

77:名無しさん@ピンキー
10/11/20 12:41:42 ljMrVuQH
だから娘をド・ギーシュに嫁がせるのに抵抗なかったのか>ポリ

78:名無しさん@ピンキー
10/11/20 15:16:17 uRa8unNz
>>57
ジェロもいいけど、やっぱり最萌えは御主人様に忠実な下僕が御主人様を調教…の図w ベタだが
ジェロだったら首輪に鈴付けて「返事はミャーで」
と訳わからない事を強要(何か違う)


79:名無しさん@ピンキー
10/11/20 15:35:38 yFuvQSd6
オスカルとアンドレが出会った年にロザリー生まれているのか。

80:名無しさん@ピンキー
10/11/20 15:44:57 xlI85OTl
同時期に侍女だったモリエールにジャンヌを産ませてるんだから、サンレミーは
一般的なよくいる貴族の男だよね

81:名無しさん@ピンキー
10/11/20 21:10:23 ug0lzJ56
ただのヤリチン野郎

82:名無しさん@ピンキー
10/11/21 01:00:30 O7WsdsqR
JO、アンドレ視点で。

枯葉色の髪をした男の股間にオスカルはしゃぶりついていた。
その唇はそそり立ったものを貪って何度も行きつ戻りつし、瞳は閉じられ、切なげでうっとりとした表情が顔にあった。
「ふふ、オスカル嬢、最初のころとは雲泥の差だ。
あなたは何をさせても飲み込みが良いのですね」
「あ、ああ、お願い、早く……」
焦れてねだるオスカルにジェローデルは冷たい微笑を向けた。
「まだですよ。あなたはもっと私を楽しませなければならない……」
そんな二人の様子をアンドレは茫然としながら扉の隙間から見ていた。
早くこの場を去らなければと思ったが、足が床に吸いついてしまったかのようだった。

「軍の高度な機密に関することだから」
そう言われて、アンドレはジェローデル家別邸の従僕用控室でオスカルを待っていた。
密談の相手はかつての婚約者だったが、オスカルは結婚しないとはっきり自分に告げていた。
もう何も心配することはない。
彼女は颯爽たる隊長として軍の指揮にあたっていて、なんの翳りもなかった。
それにしても、とアンドレは思う。体がだるい。どうもたちの悪い風邪をひいてしまったらしい。
熱がどんどん上がってきているのが感じられる。
ここは空気が悪い。そう思い彼はふらふらと部屋を出た。
庭に出るはずだったのが、何をどう間違えたのだろう、そこは男女の秘め事が行われている真っ最中の部屋の扉の前だった。
彼の脚はがくがくと震えた。舌が喉の奥に張り付いて、息がつまりそうだった。
どれだけそうしていただろうか、彼はそっとそこを離れた。
そして今度こそ本当に庭に出て、植え込みの陰で激しく吐いた。
今朝から食欲がなかったので、少量の胃液だけだったが、嚥下の発作は彼の体を絞るように痙攣させた。

83:名無しさん@ピンキー
10/11/21 01:01:06 O7WsdsqR
どうやって戻ってきたのかわからなかったが、彼は自室の寝台の上で高熱にうなされていた。
今見てきたばかりの光景が悪夢となって彼に襲いかかった。
そこでは細身だが鍛え上げられた男が、白く華奢な体を寝台の上で押さえつけていた。
「お願い……お願いだから、は、早く……」
「まったく今のあなたは淫らな牝だ」
ジェローデルが嗤う。
「剣を売った部下を、憲兵隊に引き渡されないためならなんでもすると私に相談を持ちかけてきたばかりのあなたは、もっと凛としていたものですが」
男の形良い唇が、乳房の尖りをきつく吸った。
「あ、ああ~っ……」
「覚えてらっしゃいますか? 
あのときあなたは、あなたの体を求める私を卑怯者を見る目で睨んだが、それでも何も言わずに服をお脱ぎになった。
そして、アンドレだけには言うな、彼を悲しませたくないと……。
そうおっしゃる様子に私は心底嫉妬したものですよ」
「アンドレには……アンドレだけには……」
「ふふ。そうおっしゃるのなら全てが片付いた今、もう私のところへは来なくても結構なのですよ」
そう言って彼は乳房を強く掴んだ。
「あーっ、あーっ……!」
切なげな悲鳴が響く。
かつてアンドレが命すら引き換えにすることを覚悟で求めた、愛しい人の唇。
それが口の端からよだれを垂らして、くちゅくちゅと音を立て貪欲に男の肉棒を再びしゃぶりだした。
 ─やめてくれ……!!─
アンドレは夢の中で叫ぼうとした。しかし声を上げることはできないのだった。
ジェローデルはオスカルの金髪を押さえつけて、喉の奥の部分での刺激を求めている。
瞳は愉悦に酔いながらもどこか冷たいままだった。
アンドレは、かつてオスカルに愛を打ち明けた時のことを思い出す。
口付けも抱擁も愛の言葉も、何一つ返ってはこなかった。
どんなに激しく求めても、いや、激しく求めれば求めるほど、その体はこわばり、唇から出るのは拒絶の悲鳴ばかりだった。
 ─俺を愛してくれ、愛してくれ─
自分の身分を考えれば、それはあまりにも身の程知らずな願いだった。
だが、そう言わざるをえないほど、想いは溢れて全ての箍を弾き飛ばしてしまったのだ。
彼女の怯えた拒絶は彼を混乱させた。
肌と肌を重ねれば、この氷のような心は融けるのかと思いブラウスを破けば、そこにあったのは涙だけだった。
彼の中で、何かが崩れ落ちた。
だめなのだ。何をしても彼女は自分を愛さない。
愛してくれと言えばそこにあるのは絶望でしかないと。
心がずたずたになりながらも、どこかでそれは仕方のないことだとも思えた。
彼女は穢れのない女神なのだから。
誰も手にすることができないほど、美しい女なのだからと。

84:名無しさん@ピンキー
10/11/21 01:03:29 O7WsdsqR
 ─だのに、だのに……!─
今の彼女は肉の歓びを求めてやまない、飢えた牝だった。
男に貫かれ、かき回され、欲望を吐き出される以外のことを求めていない。
「さあ、どうして欲しいのか、きちんと言いなさい」
ジェローデルの言葉にオスカルは美しい顔をゆがめて、仰向けになり形のよい二本の脚を高く上げた。
そして、白い指で金の茂みに囲まれた薔薇を広げた。
そこは蜜で塗れそぼり、敷布をぬらすほど溢れていた。
「う……。い、入れて」
「何を? どこに?」
「おまえの……熱くて硬いものを……私のこの淫らな蜜壷に埋めて……。
めちゃくちゃにかき回して……吐き出して……こ、壊して……」
「いいでしょう。あなたがそこまで欲しがるのでしたらしかたがない」
ジェローデルは細身の体に似合わぬたくましいものを右手で持つと、薔薇の部分に擦りつけ始めた。
しかし、決してそれ以上のことをしようとしない。
「いやっ……いや……入れて……」
「ふふ。そういう時はどう言えばいいのか、教えたはずですよ、オスカル嬢」
「……お、犯して……辱めて……」
その言葉を聞くと、ジェローデルは薄く笑って腰を進めた。
それを受けて彼女はひときわ高く嬌声をあげ、泣きながら腰をゆすった。
「抱くたびに、あなたの快楽が深くなるのが伝わってきます。
あなたのこの、女の部分は全くもって男を最高の快楽へと導く装置ですよ」
ジェローデルの毛深い部分が、オスカルの柔らかい場所を思いのままに蹂躙しているのを見て、アンドレはオスカルの名を叫ぼうとした。
しかし、喉から声を出すことができない。
寝台がきしむ音は、男女の動きに合わせて大きくなった。
二人は獣のような唸り声をあげると、体をのけぞらせて痙攣させた。
ジェローデルがオスカルから体を離す。
すると陰茎から白い粘液が引いてオスカルと繋がっていた。
「私のものだ……オスカル嬢……」
ジェローデルはそう言って、今愛したばかりのすぐそば、皮膚のもっとも薄い部分に強く歯を立てた。
それの痛みすら、オスカルには快感であったらしく、甘い呻きを漏らした。
 ─オスカル……俺のオスカル……愛していた……! 愛していたのに……─
 ─たとえ、触れることができなくても、おまえは俺ひとりだけのものだったのに……!─
真っ暗な穴がどこまでも深くあいていた。
彼はその穴に吸い込まれてどこまでも落ちていった。

85:名無しさん@ピンキー
10/11/21 01:04:15 O7WsdsqR
アンドレは額の上に冷やりとする気持ちよさを感じて薄く眼を開けた。
オスカルが手を当てたのだった。
「うん、少し熱が下がってきたようだな」
「……俺は……?」
「おまえ、ジェローデルの別邸で倒れたんだ。あんなにひどい熱があるんだったら、もっと早く言え」
「……」
「控えの部屋にいないからどうしたと思ったら、植え込みのところでうずくまっていたんだぞ。
屋敷に帰ってからも一昼夜うなされていた」
「……ああ」
彼女には、なんの屈託もなかった。
俺は、と彼は思った。
 ─いやな夢を見ただけだったのだ─
オスカルにはなんの穢れも見いだせなかった。
清冽な美しさに圧倒され、彼は先ほどまでのような淫夢を見た自分を恥じた。

それから数カ月のち、フランス衛兵隊はパリ出動を命じられた。
半月ほど前に恋人となったアンドレは、その前の晩に初めて女主人の寝台へといざなわれた。
それは彼にとって心震わせる最高の幸せだったが、視力のほとんどを失いつつある彼は、あることに気づかなかった。

彼女の内ももの、皮膚のもっとも薄い部分に、噛み傷が残っていたことを─。

 ─ 了 ─


86:名無しさん@ピンキー
10/11/21 01:16:44 C4KXMX7q
GJ!
エロもいいけど
オチがいいねー!!

87:名無しさん@ピンキー
10/11/21 06:54:05 dBcTDxvw
GJ!ジェロって言葉責めがやっぱり似合うな
このオスカルは告白後よく我慢してたなあとオモタ

88:名無しさん@ピンキー
10/11/21 07:03:18 xM6hw3pX
GJ!
氷の華を思いながらアンドレはきっと成仏出来ただろうね
ついでに題名にこんなのを思いついた
云わぬが華 知らぬが仏

89:名無しさん@ピンキー
10/11/21 09:10:50 mV5OwmLq
GJ!
リアルなエロにドキドキ。O様をこんな風にしちゃうジェロのテクを妄想して
朝から涎がでた。
85読んだときにはアンドレの夢なのかなって一瞬思ったけど
最後のオチが山椒のようにピリッときいててよかった! ごちそうさま!

90:名無しさん@ピンキー
10/11/21 12:26:57 RtRQtT31
夢なのか現実なのか妄想なのかよくわからないまま
最後に突き落とされるというのがいいっすね!
淫らに肉の虜になりながらも、アンドレには聖女のままでいたいという
女の狡さがいやらしくてよかった!

91:名無しさん@ピンキー
10/11/21 14:19:20 O+mbDJJg
GJ!!
エロかった-!!

92:名無しさん@ピンキー
10/11/21 17:21:56 Foxv7Koy
GJ!
エロかった!
けど、JOがデキちゃったんなら、別に結婚しても・・・ゲフンゲフン

93:名無しさん@ピンキー
10/11/21 17:34:04 +wc93AZf
>>92

そうだね 別に結婚しない理由はなくなる
アンドレがカワウソって言っても

94:名無しさん@ピンキー
10/11/21 18:10:02 /FxkQ4VF
きゃ~~!JOありがと!!
後でゆーーーーーーーーーーーっくり楽しませてもらいます

95:名無しさん@ピンキー
10/11/21 18:18:27 O7WsdsqR
アンドレが可哀想だから、は理由として弱かったでしょうか。
自分ではそれで充分かなと思っていたので、
そこらへんをきちんと書き込むのがおろそかになっていたみたいです。
精進します……。

96:名無しさん@ピンキー
10/11/21 18:27:09 wgD7zk2O
う~ん。。なんていうかな。
アンドレが可哀想だからって、憐れまれるアンドレの方が可哀想かなって気がする
アンドレはすごくプライド高いから
ズレてごめん

97:名無しさん@ピンキー
10/11/21 18:42:16 uiZf2D2d
ジェロ自体が婚約を破棄したと言うのはどうかな?
よく「ずっと欲しかった品物を苦労して手に入れたけど、実際手にしたら大したことなかった」みたいな感じで
ジェロにとっての理想のオスカルとは、どんな責めにも耐えて清廉を貫く氷の華だったのに
いざそういう関係になったら、あっさり堕ちて色に狂った只の牝になってしまった。
その次点で価値を無くしたっていうのは無理があるかな?


98:名無しさん@ピンキー
10/11/21 18:47:14 RtRQtT31
二面性を持ち続けていたかったというアリバイ作りに
アンドレを利用したってことでいいんじゃないでしょうか。

ジェローデルの前では淫乱な牝で
アンドレの前では聖女
ジェローデルと結婚したら
つまらない貞淑な妻にしかなれない。

99:名無しさん@ピンキー
10/11/21 19:20:59 O7WsdsqR
いろいろな解釈をしていただけて、とても参考になりました。

書いた人間の妄想内では、
・ジェローデルはオスカルが精神的に愛しているのはアンドレだと
 わかったので、夫婦になることに気乗りしなくなった。
・オスカルは自分が結婚したらアンドレが悲しむので、
 本人としては幼なじみへの愛情として(でも本当は恋愛感情)
 ジェローデルとは結婚できないと考えていた。
・オスカルが告白後我慢してたのは、
 ジェローデルに抱かれていた引け目があったから。

になってます。
でも、読んでくれた方がそれぞれにいろいろなことを思い描いてくださるほうが
いいと思います。

100:名無しさん@ピンキー
10/11/21 19:55:39 mV5OwmLq
このジェロは悪い奴だから、結婚するのはちょっとなあ。
でも精神と肉体が別々の対象へと向かうO様。まるでフランス映画のヒロインの
ようではないか。萌える。


101:名無しさん@ピンキー
10/11/21 20:58:56 dBcTDxvw
>>99
ナルホド
もしかして告白後Aと早く結ばれたいと身体を疼かせながらジェロとの関係を続けていたのかと…
より淫乱なイメージで妄想をしちゃっておりました

102:名無しさん@ピンキー
10/11/22 12:22:06 a4IlXcSj
GJ
自分は馬車襲撃で意識のないAの看病ついでに跨がって腰振って「あぁ……私が本当に欲しかったのはこれだったのか
戻ってこいアンドレ!私を一人にすることは許さない!」

婚約破棄

時々、アンドレに一服盛って意識のないAに跨がる

7/12かなwとか妄想してたwww

103:名無しさん@ピンキー
10/11/22 12:28:06 a4IlXcSj
>>102
Jと繋がりながらもが抜けたwww
何度読んでもよいね

104:名無しさん@ピンキー
10/11/22 12:33:49 ZlBzItzF
>馬車襲撃で意識のないAの看病ついでに跨がって腰振って
>「あぁ……私が本当に欲しかったのはこれだったのか
>戻ってこいアンドレ!私を一人にすることは許さない!」

これで独立した一本になるんジャマイカ
ぜひぜひ書いて。

105:名無しさん@ピンキー
10/11/22 14:38:54 urtB5rv7
>>102
何という堪え性のないO様
イイネ

106:名無しさん@ピンキー
10/11/22 15:03:07 mx05zNj8
>>102
一服盛られて意識トンでなお機能は果たすってどんな薬だww

嫌いじゃないぜ。

107:名無しさん@ピンキー
10/11/22 15:19:50 mx05zNj8
意識トンでと言えば
外伝でエベーラの薬嗅いで意識朦朧となって目覚めないオスカルに
あやつがイタズラしなかったわけはないだろうと昔から思ってた。

108:名無しさん@ピンキー
10/11/22 16:02:58 TwXneOfG
>>102
あのー、この場合途中でアンドレは意識がもどるのでしょうか?
せっかくO様とXXXしてるのに知らないなんてアンドレが
ちとカワイソーな気が・・・。



109:名無しさん@ピンキー
10/11/22 16:15:31 SiaI3U9W
>>107
あれは絶対お姫様抱っこで家に帰って来てるよね
でも、おリボンアンドレの時とは違い、アンドレに余裕が見えてガツガツして
なさそうな気がするのは
両思いになった後での外伝だからだろうね

110:名無しさん@ピンキー
10/11/22 16:46:34 OBp6Bmik
>>109
うむ?外伝ではまだ2人は両思いではないよね?
いい雰囲気ではあるけど

111:名無しさん@ピンキー
10/11/22 16:47:48 y+MegP/l
だ~か~ら~
目覚めたお嬢様のお見舞いの場面でビミョーに視線、ずらしてますよ。
ヤバス。あんなことやこんなことしたのにばれたらどうしよ。
って顔だよあれは。



112:名無しさん@ピンキー
10/11/22 16:58:53 WoJk5Xaf
あのお香には催淫作用のある成分も多分に含まれていた→
医者の触診中無意識ながら感じてるオスカルをアンドレが目にする→
アンドレ我慢できずに夜中にあんなことこんなこと

という展開を妄想

113:名無しさん@ピンキー
10/11/22 17:46:07 SiaI3U9W
>>109
いや両思いではない設定だが、読む側は二人が最後は両思いになっているのを知っているし、
作者もそれを念頭において描いてるでしょ という意味
>>111
うん ずらしてるね

114:名無しさん@ピンキー
10/11/22 18:20:50 mx05zNj8
>>109
帰ってくる時はロザリーとルルー付き&アンドレが御者なので
馬車の中では「オスカルさましっかりなさって!」
「おねぇちゃまぁ」コール連呼で、
屋敷に着くなり(馬車の座席も結構高さがあるので)
御者台から降りたアンドレが肩にあらよっと抱え上げて
みんなで大騒ぎしながら運び入れたイメージあるんだよね
いや、妄想だけど。
そのあと医者呼んだり寝ずに交代で看病したり夜中にイタズラしたり寝言で一悶着あったり。
結構ドラマチックな展開だったろうにアッサリとスルーするのはさすが理代子。

115:名無しさん@ピンキー
10/11/22 18:31:19 HWPm7Pep
外伝、絵が気に入らなくて1回読んでそれっきりになっていましたが、
皆さんの書き込みを読んで改めて読み返したくなりました。

116:名無しさん@ピンキー
10/11/22 22:01:27 urtB5rv7
外伝、原作共に隙間だらけで妄想しろと言わんばかり
>>108
肝心な時に意識が無いのはカワイソだけど、なんだか間抜けでいーな
「何故だ?オスカルの近くにいても以前程欲情しない」←それは勝手に搾取されてるから

117:名無しさん@ピンキー
10/11/23 08:30:27 T/xNJ7zK
『黒衣の伯爵夫人』も結ばれた後だったら二人きりになった時あれこれ出来たのに
惜しい

118:名無しさん@ピンキー
10/11/23 08:53:38 aS1iVcNP
>>116
>外伝、原作共に隙間だらけで妄想しろと言わんばかり

禿同。この妄想は100年たっても続きそうだなあ。妄想によって100年後も
世に忘れられることなく世紀の名作となるベルばら。 


119:名無しさん@ピンキー
10/11/23 12:57:12 VqXdqR4z
>>117
ピクニック行って二人きりの時は視線をすごく絡ませてたね
あれはもう恋人同士の感じで 読んでてドキドキした
設定では黒い騎士が出るあたりだからフェルゼンに片恋中なんだけどw

120:名無しさん@ピンキー
10/11/23 16:25:56 gPyoefb8


121:名無しさん@ピンキー
10/11/24 11:28:13 rgsAgQoL
アンドレっておりぼん時代にオスカルの縁談があったらどうしたんだろうね。
なんか陰でうんと泣いて表では粛々と結婚の準備の仕事をしそうな気がする。
ブラビリも毒ワインも草むしりもなし。

で、ヌーベルエロイーズ抱きしめて早死にする。

122:名無しさん@ピンキー
10/11/24 11:28:22 feoTu4Zf
>>119
連載が終わってまだ余韻が残ってるカンジかなぁ
フェルゼンへの片思い描写なんか入れたらクレームきたりしてw
数年後の色気皆無の外伝も好き
上に出てた妄想で是非書いていただきたい

123:名無しさん@ピンキー
10/11/24 11:41:34 feoTu4Zf
>>121
そうだねぇ。ジタバタする間もない
衛兵隊にも行かないし
そのままジャルジェ家で勤めて一生終えるのか
早い段階だったら諦めて嫁をもらうこともあったかな
連投スマソ

124:名無しさん@ピンキー
10/11/24 12:27:24 XBYwgJe2
やけ酒してうんと泣くだろうが、その後は執事見習いとして屋敷の仕事をこなしつつ、一人立ちした頃に気立てのいい身元のしっかりしたお嬢さんと見合いして結婚。
月日が流れ、その子供が屋敷で働く事になった時に、たった一言だけこう呟く。
「その方の幸せの為に、全てを捧げ、自身はけして表に出ることなく一生涯尽くす。
それが主に遣えるという事だ。
お前にその覚悟はあるか?」と。
…ってこれエロでもなんでもないわ。

125:名無しさん@ピンキー
10/11/24 20:59:27 P4qQyhUU
>>124
ううん SSとして十分話になりそう
切なくていいよ!GJ!


126:名無しさん@ピンキー
10/11/24 23:52:22 MfQZlPRE
OAが立場逆転したらオスカルはとっくにアンドレにやられちゃってたかも

127:名無しさん@ピンキー
10/11/25 08:16:47 eHCz6T5G
アンドレが貴族でオスカルが女中って場合?
手を付けた所で何も問題なさそうだけど、愛人という立場のまま置くかは疑問だなあ

128:名無しさん@ピンキー
10/11/25 08:39:44 RyQbZv5+
貴族の結婚=家の結婚と考えると、何の財産もない平民オスカルをあえて正妻にするかどうかは微妙。
形だけの正妻をもらい、貴族の地位を買い与えたオスカルをあちこちつれて歩いて、「妻」として紹介とかならあるかも。

129:名無しさん@ピンキー
10/11/25 09:01:40 n8bOOxZq
女中にお手つき

子供ができて用なしポイよ

母はセーヌに身を投げ…うっ

育った子供がなんか黒い格好の盗賊になる

噂の悪評高い軍人の家に盗みにくる

私はお前の父だ~

な、なんだってーー

ってな展開しか思いつかんw

130:名無しさん@ピンキー
10/11/25 09:17:52 eHCz6T5G
面白いけどw
オスカルだと思うと・・・セーヌ川に身を投げそうにないw
奴が正妻迎えたら子供抱えてこっちがポイだと出て行っちゃいそうだ

131:名無しさん@ピンキー
10/11/25 09:34:22 n8bOOxZq
それ以前に立場逆転なんてしたら
当初の男装の麗人設定がどこ吹く風なので
ベルばらパロとしてまったく想像つかない…
想像力足りないのだわ。
パロディをパロディとして楽しむにはある程度の「基本枠」を自分に課さないと
萌えられないんだなぁ、私の場合。
どの辺までが最低条件なのかはまだわからないけど。

132:名無しさん@ピンキー
10/11/25 09:58:59 KBVKHxrC
男装の女中
じゃダメだなw

133:名無しさん@ピンキー
10/11/25 10:23:51 lWFSOy8K
AO身分逆転。途中まで書いてみました。
かなり話に無理があるので、笑って許してくださる方だけお読みください。

「ばあや。正直に教えてくれ。オスカルは……女なのだろう?」
幼い頃から守り育ててきた若君に言われ、マロン・グラッセは本当のことを言うしかなかった。
「はい。オスカルは……あの子は実は女でございます……」

男の子に恵まれないといわれていたジャルジェ家だったが、第六子は待望の跡取り息子だった。
黒い髪と目の赤ん坊はアンドレと名付けられ、大事に育てられ、
女兄弟ばかりの中で育ったせいか、それは穏やかな気性の子だった。
父ジャルジェ将軍にはそれが物足りなく歯がゆくすらある。
遊び相手にだれか、多少野卑でもいやいっそ平民の子を引き取って相手にさせればと考えていたとき、
ばあやの孫が孤児になったという話を聞いたのである。
聞けばプロヴァンズの野育ちで、教育らしい教育も受けたことがないということだった。
名はオスカル。神と剣を意味する勇ましい名を知り、将軍は息子アンドレの遊び相手にその子どもを引き取りたいとばあやに打診した。
娘の結婚に反対していたばあやは、オスカルが女であることすら会うまで知らなかった。
彼女は孫娘に、この屋敷にいたければ、男として暮らすように言い含めたのである。

息子より一つ年下のオスカルを見て、ジャルジェ将軍は満足した。
身のこなしは敏捷そうで、目には野性的なきらめきがあった。
野育ちの割には全くの礼儀知らずでもなさそうだった。
「アンドレ。今日からこのオスカルがおまえの遊び相手だ。いや、剣の相手だ。
二人とも精進するように」
父にそう言われて、アンドレはオスカルを見つめた。
金髪がきらきらと窓からの陽を受けて光っていた。
碧い目は湖のようで吸い込まれそうだった。
 ─本当にこの子は男なのですか─
そう父に尋ねたかったが、何かが憚られた。

夏の暑い日など、二人は上半身裸で水遊びすることがあったが、アンドレはオスカルの肌の白さに目を剥いた。
それはあまりにも白く薄く、自分とは全く違っていた。
抱きついてしまいたいという衝動がなぜ自分にわき起こるのか、アンドレにはわからなかった。
そんなことも最初の数年だけで、二人はもうそんな不作法な格好ではしゃぐことは許されないと、アンドレはばあやから強く戒められた。
二人が宮殿に伺候する日も押し迫っている。
アンドレには王太子妃付き近衛として、オスカルはアンドレの護衛として。
とっくにオスカルは剣の腕前ではアンドレを凌駕していた。
宮殿に上がるには、男も女も窮屈なコルセットをしなければならない。
まだ痩せた幼さを残す体ではあったが、アンドレはしぶしぶ毎日コルセットを付けた。
従僕としての身だしなみを要求されるオスカルも、コルセットを付ける。
それは、わずかに女性らしい膨らみを持ち始めた彼女の体を包み、女であることを隠した。

134:名無しさん@ピンキー
10/11/25 10:25:12 lWFSOy8K
いつまでも声変わりしない、美しい従者は宮殿の中で耳目を引いた。
あの小姓を一晩貸してほしいという男色家などの申し出を、アンドレは真っ赤になって毎回断った。
オスカルをそんな淫らな目で見ることは許さないと思いながら、彼は自分の中の欲望に向き合わざるを得なかった。
 ─オスカルの肌に触れたい─
いつぞや水遊びの時に見たあの白い肌。
あれに思う存分指と唇を這わせたい。
毎晩見る夢はそのような妄想に彩られていた。
その中で、オスカルは小さくはあるが乳房を持ち、脚の間には女の部分を隠している。
「ああ、オスカル……」
彼は自分の男性の部分を掌で握りしめ、従僕の名を呼んだ。
怒濤のような快感が押し寄せ、全てを放出した後いつものように激しい罪悪感が襲ってきた。
 ─許してくれ。俺はおまえを女を見る目で見ている─
彼も貴族の男であるから、貴婦人たちとの恋愛遊戯は多少の心得があった。
だが、それは彼になんの慰めももたらさなかった。
一度、夜会である侯爵夫人との逢瀬を持ったとき、彼はオスカルの顔が僅かではあるがはっきりと不快を示しているのに気がついた。
「オスカル。俺がこんなことをしているのを軽蔑……しているのか……?
「軽蔑はしない。貴族の男なら誰でもすることだ」
オスカルは一度言葉を切った。そして続けた。
「だが、私はアンドレがあのようなことをするのはあまり好きではない」
アンドレは胸を突かれたような気持ちがした。
「わかった。おまえがそういうのなら、俺は二度と戯れの恋はしない」
そして、彼はその後その約束を守ったのである。

オスカルの様子がおかしくなったのは、アンドレがスウェーデン人である友人、フェルゼンを家に招くようになってからだった。
フェルゼンを追うオスカルの視線を気取り、アンドレはオスカルがフェルゼンを愛していることをつきつけられた。
 ─あいつ、女をさっぱり相手にしないと思っていたら、男色だったのか─
フェルゼンは王妃となり今を盛りと美しいアントワネットに夢中だった。
しかし、叶わぬ恋の絶望感からか、女性関係は乱脈を極め、さらに美しい男にまで手を出していた。
「アンドレ。きみのところの従僕……オスカルを今度うちに、ひとりで遊びに来させてくれないか?」
フェルゼンがそう言ったのは、なにも無理強いをしようと思ったわけではない。
オスカルからの好意を充分に感じていたからである。
しかし、それはアンドレの逆鱗に触れた。
自分が隠すだけで身を焼くような恋をしている相手に、気易く触れようとしているこの男は、いくら親友と言えど許せなかったのである。
アンドレは顔を青ざめさせ、拳を振るわせて言った。
「フェルゼン。二度と俺の前に顔を出すな。オスカルに近づくな」
フェルゼンははっとした。
親友もまた許されない恋をしていたのだ。
黙ってジャルジェ邸を辞した彼は、二度とあの美しい主従に近寄るまいと決意した。


135:名無しさん@ピンキー
10/11/25 10:26:29 lWFSOy8K
その日の公爵夫人の舞踏会には、そもそもアンドレは出席予定ではなかった。
土壇場になって近衛の友人の一人から自分の代わりに出席してくれと頼まれたのである。
そこにはフェルゼンもいた。
気まずい思いをしながらも礼を失しないよう、態度を取り繕った。
数日前から風邪を引いたと言って自室に閉じこもっていたオスカルを、連れてこなかったのが唯一の救いだった。
そのとき、広間がざわめいた。
外国の伯爵夫人と称する女が現れたのである。
それは背が高く、豊かな金髪をしていた。
瞳は深いサファイアの色だった。
まさしくそれはアンドレが、もしもオスカルが女であったらと想像していた姿、いやそれ以上のものだった。
伯爵夫人の目がこちらを、アンドレの隣のフェルゼンを見ている。
フェルゼンがダンスを申し込もうと一歩を踏み出すより一瞬早く、アンドレは伯爵夫人の手を取った。
「マダム。一曲お相手を」
伯爵夫人はぎくりとしたが断るわけにはいかなかった。
アンドレは食い入るように伯爵夫人を踊りながら見つめた。
そして、曲が終わらぬうちに「オスカル……オスカルだな?」と言ってしまったのである。
伯爵夫人は身を翻して走り去りった。

オスカルがその日公爵夫人の舞踏会に現れたのは、オスカルが女だと気づいたジャルジェ夫人が、ばあやに言って実現したことだった。
あまりにも不憫だと。
美しい女なのだから、一度ぐらいはドレスを着せてみたい。
きらめくシャンデリアの下で並み居る貴族の女よりも美しいことを証明してやりたいと。
最初は恐れ入って固辞していたばあやも、夫人の頼みであれば断り切れなかった。
そして、孫娘の美しさに涙を流しすらしたのである。
舞踏会は、夫人と親しい公爵夫人のもので、アンドレは行かない予定のものを選んだはずだった。

アンドレは舞踏会から帰ってくると、ばあやを自室に呼び問いただした。
「ばあや。オスカルは……女だったのだね?」
そして、アンドレがその夜あったことをすっかり話すと、ばあやももう隠しきれなかった。
「……はい。男であればこのお屋敷に置いて頂けると思い、偽りを申しておりました」
20年以上も騙されていたのかと思うと、自分の迂闊さにアンドレは目眩がした。
「わかった。このことは父上には言わない。もうさがっていい」
自室で一人、しばらく椅子に腰掛け天井を見つめていたアンドレだが、不意に哄笑がこみ上げてきた。
むせるほど笑い、涙がぼろぼろと出てきた。
そして、思い切ったようにオスカルの部屋へ向かったのである。

136:名無しさん@ピンキー
10/11/25 10:27:29 lWFSOy8K
ちょっと用があるのでいったんここまで。
一応最後まで話は考えてあるので、尻切れ蜻蛉にはならないと思います。

137:名無しさん@ピンキー
10/11/25 10:45:45 2j5sY5s6
楽しみにしております!

138:名無しさん@ピンキー
10/11/25 12:23:11 RyQbZv5+
がんばれ!

139:名無しさん@ピンキー
10/11/25 12:33:55 60xlXj4k
オスカルが本当の男(貴族)でアンドレが女(侍女)
つーのはドジンや二次でたまに見るけど
アンドレ貴族でオスカル平民は珍しい
新視点でオモシロス

続き大いにキボーーン!

140:名無しさん@ピンキー
10/11/25 12:46:05 g/vsIJyq
>>139
>アンドレ貴族でオスカル平民は珍しい
>新視点でオモシロス

女医タソが書いてるやん

141:名無しさん@ピンキー
10/11/25 12:59:43 eHCz6T5G
全然許せるよ
いいじゃん、これ!
続き楽しみに待ってます

142:名無しさん@ピンキー
10/11/25 13:01:22 lWFSOy8K

AO身分逆転の続き。陵辱(未遂)表現あり。

オスカルはもう化粧も落とし、いつも通りのブラウスとキュロット姿だった。
「オスカル。入るぞ」
アンドレはずかずかと部屋へ踏み入った。
オスカルは寝台に腰掛け、うなだれている。
「なぜ、隠していた。俺がおまえが女だと知ったらこの屋敷から追い出すとでも思っていたか?
父上だって、そのようなことはしない。おまえは護衛として充分な腕がある。
おそらくわかっていただけたはずだ」
オスカルは黙って下を向いたままだった。
「こちらを向け、オスカル」
そういってアンドレは彼女の腕を取った。
それは思いがけないほど柔らかく細く、彼の心を震わせた。
その時、始めてオスカルはアンドレに理由のない怖さを感じた。
「……放してくれ、アンドレ」
「……いやだ……」
穏やかすぎるほど穏やかで寛容なはずだった主人の目に、妖しい光が灯っていた。
「放せ、放せ!」
オスカルはもがいた。
そんな彼女をアンドレはしっかりと抱きしめ、しっとりとした口づけを強引に与えた。
剣の腕では勝っていても、男の膂力にはかなわない。
彼女はたやすく寝台の上に押しつけられた。
「ずっとおまえを、おまえだけを愛していた。
他の女など抱いたところで虚しいだけだった。
おまえが女でさえあれば、いつもそれだけを願っていたんだ。
愛している。愛しているよ、オスカル」
オスカルは思わず叫び声をあげた。
それはまさしく女の悲鳴だった。
構わずアンドレはブラウスの釦を器用な手つきでひとつひとつはずした。
自室でくつろいでいたオスカルはコルセットをしていなかった。
形の良い小振りな乳房がまろびでた。アンドレはその頂を指でそっとなぞった。
オスカルは泣きながら抵抗していたが、次第にぐったりとして体に力が入らなくなってきた。
こういうとき、以前の恋愛遊戯経験がものをいう。
アンドレはオスカルの服を取り払いながら、自分の服も巧みに脱いだ。
そして、真っ白な肌のそこかしこに口づけの痕を付けながら、処女の部分に指を這わせた。
それは非常に慎重な動きだった。
女の官能を一度は知り尽くした指である。
最初乾いてぴったりと閉じていた彼女の花びらは不意にほころび、蜜が溢れ出た。
オスカルの、「いや、いや……」と切れ切れにいう言葉を耳にしながら、アンドレは唇の愛撫を胸からみぞおち、みぞおちから臍へと移した。
そして、彼女の両脚を開くと金の茂みに顔を埋め、舌で花芽を探り出す。
オスカルがひっと小さく悲鳴を上げた。
しかし、彼は構わず技巧の限りを尽くして愛撫を続けた。
「や、やめて、お願い……」
オスカルの哀願も虚しく、アンドレはオスカルをなぶりつづける。
不意にオスカルの体の中を稲妻が駆け抜けた。
「いやあああああああ~~~~~っ……!」
掠れた悲鳴と同時に彼女は体を痙攣させ、喉を反らせながらアンドレの髪を強く掴んだ。
そして、がくりと体を寝台に投げ出した。
「オスカル。歓びを感じたかい?今度は俺を……」
蕩けそうな顔でオスカルの脚を開いて、今まさにひとつになろうとしたアンドレに、彼女は何事かをつぶやいた。
「うん? なんて言った? もう一度言ってくれ」
オスカルは今度ははっきりと言葉にした。
「私が平民の女だから、貴族の男に慰み者にされるのは当然だとでもいうのか」
と。

143:名無しさん@ピンキー
10/11/25 13:02:20 lWFSOy8K
アンドレは頭から冷や水をかけられたように固まった。
「そんなつもりはない。おまえを慰み者にしようなど……。
いつも、俺たちは最も近しい者として睦みあってきたではないか」
「では、今おまえがしようとしていることはなんだ。主人がいやがる使用人の女を手籠めにしようとしている、それ以外のなんなのだ」
アンドレは頭をがんと殴られたような気がした。
その通りだった。今自分がしているのは、立場を利用した幼なじみへの辱めだった。
アンドレは静かに寝台を降りた。
「もう、二度とこのようなことはしない……。神に誓う」
そう言って口づけの痕が全身に散らばった痛々しい体をそっと上掛けで覆った。
最後にオスカルの白い手を、貴婦人を遇するように取り口づけ涙をこぼす。
「でも、愛している……愛しているよ……ああ、死んでしまいそうだ……」

日を置かずして、オスカルは多額すぎるほどの金を渡され、暇を取った。
オスカルが女だと知り将軍は驚き、知っていた夫人はひどく悲しんだ。
ばあやは孫娘が護衛という危険な職を解かれたことにどこかほっとしているようだった。

アンドレにとって、4回目の縁談が来た。
今まで彼は3回婚約したが、幼い頃からの婚約者は式の直前に天然痘で亡くなった。
残りの2回は破談で、うち1回はジャルジェ家と向こうの家の関係が悪くなったからで、
さらにもう一つは令嬢が従僕と逃げたというものだった。
オスカルと大笑いして「助かった」と言ったことが懐かしい。
今度はジェローデル家の三女、ヴィクトワールだった。
「ヴィクトワール嬢か。オスカルに夢中だったな」
アンドレはひとりごちた。
午後のパリのカフェは、不安定な政情を反映してかどこか落ち着かなかった。
市民活動家とおぼしき数人が一つのテーブルに固まっている。
そこに鮮やかな金髪が陽に光っているのを見て、アンドレは驚いた。オスカルだ。
 ─あいつ、プロヴァンズへ戻ったのではなかったのか─
オスカルは男装していた。
アンドレに気づいたようなので、目配せして外で待っていると、ほどなくオスカルが来た。

144:名無しさん@ピンキー
10/11/25 13:02:57 lWFSOy8K
「どうしたんだ、その目は!」
オスカルの開口一番の言葉はこれだった。
「黒い騎士騒動の時に怪我をした。今では全然痛まない」
「しかし、それでは近衛は勤まらないだろう」
「ああ。今はフランス衛兵隊にいる」
それを聞いてオスカルはひどくうろたえた。
「……すまない。私さえそばにいればおまえにそんな怪我はさせなかった」
「そんなことはない。それに、衛兵隊は近衛よりもやりがいがある。部下は平民ばかりなんだが、これが結構楽しい」
「そういえば、婚約が整ったそうだな。ジャルジェ将軍家の跡取りがとうとう身を固めるともっぱらの噂だ」
「あれか……」
アンドレはそういって一つしかない目を伏せた。
「あれは、断る」
「断る? どうやって? 今度こそ逃れようがないじゃないか」
「オスカル、聞け。衛兵隊はおそらく今月中にはパリに出動する。
その時暴動が起きたら、われわれ衛兵隊は市民側につくという相談がすでにできあがっている」
オスカルは目を剥いた。
「俺は貴族の身分を棄てる。おまえと同じく平民として生きる」
そして彼は跪いて彼女の手を取っていった。
「オスカル・グランディエ嬢。どうか私と結婚していただきたい」
オスカルの目から涙がこぼれた。
切れ切れに形の良い紅い唇から了諾の言葉が紡ぎ出された。

145:名無しさん@ピンキー
10/11/25 13:04:18 lWFSOy8K
オスカルの仲間の市民運動家たちを立会人にして、二人が着の身着のまま教会で結婚の秘蹟を受けたのはその数日後である。
新床はオスカルのアパルトマンだった。
広くはないがこざっぱりしていて心地よい部屋を見回し、アンドレはここが新居になるのかと思うと胸が躍った。
男装のままの花嫁を抱き上げると、そっと寝台の上に横たえた。
「以前は、無理強いをして悪かった……」
「いや、いい……」
その言葉の語尾をふさぐように、アンドレはオスカルに深く口づけた。
「求婚したとき、おまえに断られると思っていた。
だが、俺は、おまえに一度は言わなければいけない言葉だと思っていたんだ。
……おまえが受け入れてくれたのが、今でも夢のように思える」
彼はそういって柔らかな乳房を掌で思いのままに形を変えた。
オスカルは吐息を漏らす。
「アンドレ……。おまえのことを愛していると、はっきりと自覚させられたことがあったんだ。
おまえ、数ヶ月前にパリにジャルジェ家の馬車を乗り入れて暴徒に襲われただろう?」
「ああ。たまたま通りかかったフェルゼンが助けてくれた。なぜおまえが知っている?」
「剣を持った青獅子の馬車が襲われていると聞いて、ジャルジェ家の馬車だと思った。
見るとその通りで、おまえを救い出そうと飛び出すところを、フェルゼン様に止められた。
その時、つい口から出たんだ……『私のアンドレ』と」
「……え?」
「フェルゼン様にはおまえに言わないでくれと頼んだ。
おまえを救うために暴徒の中に飛び込んだフェルゼン様よりも、おまえのことのほうが心配でならなかった。
……私は、おまえを愛していたんだ……」
アンドレの中で、オスカルへの愛おしさが溢れ、堰を切って奔流となった。
「オスカル。愛している。愛している」
抱きしめる男の腕の力に心地よいものを感じて、オスカルは目を閉じた。
アンドレの膝が、オスカルの脚を開かせた。
ゆっくりとアンドレが入ってくる。
そこはもうすっかり彼を迎え入れるために潤沢になっていた。
ようやく結ばれた、その想いにうち震え、アンドレはその晩オスカルを何度も貫き、愛の迸りを注ぎ込んだ。

明け方、オスカルは言った。
「パリ出動の際には私を連れてゆけ」
「莫迦な。妻を戦場に置く武官などありえない!」
アンドレは一度は強く断った。
「行かせてくれ。私はおまえの護衛なのだから……。それに、もうひとときも離れたくない」
そう言われるとアンドレは断れきれなかった。

二人がその部屋へ戻ることはなかった。
7月13日、オスカルはアンドレをかばって銃弾を身に受けその場で倒れた。
そして翌13日、アンドレもバスティーユ陥落を見ると同時に息をひきとったのである。

 ─ 了 ─

146:名無しさん@ピンキー
10/11/25 13:05:25 lWFSOy8K
元ネタですが。
赤毛のアンだったりします。


>>140
それ読んだことあります。
大好きでした!



147:名無しさん@ピンキー
10/11/25 13:20:17 eHCz6T5G
GJ!面白かった~!
立場は逆転してるのにキャラに余り違和感を感じなかったよ

148:名無しさん@ピンキー
10/11/25 13:38:51 n8bOOxZq
上手い人が書くと上手く書けるものなのですな~、感心した。
身分の高い設定のアンドレって結構魅力的だね。

149:名無しさん@ピンキー
10/11/25 14:00:28 anuCowis
どこかで見かけたツギハギだらけ印象のこらないくらい軽く読めて よかったです 
これからもきのすむまでカキちらしてください(笑) 

どこのサイトよりエロパロがまともらしいですから(笑) 


150:名無しさん@ピンキー
10/11/25 14:15:49 KBVKHxrC
GJ~!
147の言う通りキャラに違和感感じなかった
ベル設定もちりばめられてるしね
一人ヴィクトワールにされてるのが可笑しかった

151:名無しさん@ピンキー
10/11/25 14:30:39 2j5sY5s6
GJ!
ありがたく読ませて頂きました。
女を喜ばせる術を心得ている貴族のアンドレというのも新鮮でした。

152:名無しさん@ピンキー
10/11/25 15:57:34 ZwZ7umdI
アンドレがサンレミーみたいな貴族だったらオスカルを孕ませて
どっかの貴族令嬢にもちょっかい出すかもしれない

153:名無しさん@ピンキー
10/11/25 16:27:10 QkfSL2O3
GJ!すごい面白かった!

154:名無しさん@ピンキー
10/11/25 17:39:33 YhuH0hG9
GJ!
まさかの設定をサクサクっとSSにまとめる発想力はすごいなあ。
従者オスカルの男装もなるほどねーって感じでお話に入っていけて
おもしろかったです。次回も楽しみにしてますう。
ヴィクトワール嬢にはワロタ。

155:名無しさん@ピンキー
10/11/25 21:16:49 lWFSOy8K
>>124とか、エロでなくても読みたいなー。
誰か書いてくれないかなあ。

156:名無しさん@ピンキー
10/11/25 22:57:34 hFgVUl2q


157:名無しさん@ピンキー
10/11/25 23:40:02 ZwZ7umdI
オスカルに日本酒飲ませたい

158:名無しさん@ピンキー
10/11/26 00:17:09 8Y7bReyZ
GJ!立派にベルばらしている!!
とてもよかった。ありがとう。

159:名無しさん@ピンキー
10/11/26 09:26:21 x8S6FBBa
この貴族のアンドレ
従僕であるオスカルに頭が上がらない感じがいいなぁ

160:名無しさん@ピンキー
10/11/26 10:05:07 D/iGN7B1
アンドレの余裕がない所が個人的萌えポイントなので
このアンドレ好きだー


161:名無しさん@ピンキー
10/11/26 10:10:07 g22dVx9M
>>159
なにせ、軍人のくせに剣の腕では従僕(しかも女の)にかなわないんだから、
そりゃ頭も上がらないw

襲ったときに未遂にならずに最後までやっちゃって、
その後昼は従僕夜は愛人とかいう妄想までしてしまった。
ssのさらに二次って、もうわけわからんw

162:名無しさん@ピンキー
10/11/26 11:50:34 /AROxdi/
住人の自由な妄想の連鎖こそエロパロの醍醐味だとオモ。
その中からまた意外性のある、オモロイSSが生まれるのではなかろか。
誰かが言ってたよなあ、他人の妄想っておもしろいって。


163:名無しさん@ピンキー
10/11/26 12:20:17 2V94Yukc
赤ちゃん言葉で話すOAとか見てみたい

164:名無しさん@ピンキー
10/11/26 12:22:41 tZmWWzfx
>>159

それだ!www
ずっと「この貴族アンドレって、ばあやに『アンドレお坊ちゃま!しっかりなさいませ!』ってヤキ入れられてそうww」って思いながら読んでたwww

165:名無しさん@ピンキー
10/11/26 12:29:50 g22dVx9M
ジャルジェ将軍は、いつまでも少佐止まりのアンドレにやきもきして、
「私がこいつぐらいのころはもっと高い階級だったのに」
とかグチこぼしているとか。

これではNATO軍の黒髪少佐か。

166:名無しさん@ピンキー
10/11/26 15:40:10 7gb/cPEg
何かにつけて部下をアラスカに追いやるあの方か。
自分も嫌いじゃないぜ。
切れる度に、部下を最前線送りにするオスカル。
「お前達、たるんでるぞ!一度アメリカで敵の弾をかいくぐって頭を冷やしてこい!」

167:名無しさん@ピンキー
10/11/26 16:27:25 yN+GlPRZ
当時のフランス的だと過酷な外国の最果てって言うと
ハイチあたりですかね。

168:名無しさん@ピンキー
10/11/26 16:31:50 MX6lu7sO
ハイチは黒人奴隷の方が酷い事になってるのでやめてください
当時のハイチでフランス人、やりたい放題で唖然とした憶えが

169:名無しさん@ピンキー
10/11/26 16:39:48 yN+GlPRZ
そいじゃ空想の余地を残すってことで
ニューオーリンズあたりをベースに海賊退治にハケーン

170:名無しさん@ピンキー
10/11/26 17:27:24 7gb/cPEg
>>169

いいね!
で、向こうに行った部下達の報告を聞いているうちに「面白そうじゃないか」と剣を下げ、アンドレの首根っこをつかんで現地に向かうオスカル。
大暴れを楽しむフランス衛兵隊の影で、オスカルや衛兵隊員達が海賊退治のついでに壊した船舶や施設の損害賠償請求の書類を前に青筋を立て怒りに震えるブイエ将軍。
まで妄想した。

171:名無しさん@ピンキー
10/11/26 20:18:03 g22dVx9M
URLリンク(x22.peps.jp)

>18世紀の貴族は男女問わず、コルセットを着用して体型を整えていた

へぇ~。

172:名無しさん@ピンキー
10/11/26 22:49:58 gmycZY3N
オスカル、一応コルセットを付けていたみたいだがコルセットと自分の体が当たって
痛くなかったのだろうか?
あの貧乳ぶりからすると肋骨が浮きだっていて胸は骨張っていたと推察される
その骨張った胸にコルセットはかなり痛かったのでは?
コルセットを付ける手伝いを毎朝するばあやや女中達、オスカルの胸を見て痛々しいとは
思わなかったのだろうかね
女らしい膨らみに欠けているなってね

173:名無しさん@ピンキー
10/11/26 22:54:01 8Y7bReyZ
オスカルはただ細かったんでなくて、
筋肉がちゃんとついてた身体だったんじゃないかと思ってる。
バランスが取れて結構綺麗な身体だったんじゃないかなあと。
毎日馬乗ってるだけでかなりの運動量だと思う。
脚線美だったと思う。

174:名無しさん@ピンキー
10/11/26 22:54:15 sMXxQ/Ho
テスト

175:名無しさん@ピンキー
10/11/26 23:53:37 yN+GlPRZ
>>173
に同意。
結核になったころはどうかわからんけど
結構なアスリート型だったんじゃないかな
コルセットにもいろいろあるし、肋骨の形を変えちゃうものからピンきり。
あとは慣れなんだろうし、みんなが当たり前につけるものなら
痩せてようがデブだろうが細マッチョだろうが気にしないんじゃないかな
私もコルセット持ってるけど、当時のとは比べものにならんのだろうなぁ。

それよかさ、当時の男性はふくらはぎをいかにキレイにプリンと出すかに執心してた部分があって、
オスカルも男装している以上は股関はともかくふくらはぎのラインにはこだわったかと思うので
そのへんどうしてたんだろうなぁ

176:名無しさん@ピンキー
10/11/27 00:19:21 +ACTzxIX
元祖BL漫画

177:名無しさん@ピンキー
10/11/27 00:27:50 gAAhPUCS
あまり貧乳すぎても萌えないな。
普段はコルセットと軍服に隠されているが、
実は意外と豊かだったりするのがいいな。
アンドレも密かに気付いてて、ついつい視線が……なんて。

178:名無しさん@ピンキー
10/11/27 03:44:28 7xuKC2NZ
オスカルとアンドレは美男同士のホモカップルにも見える

179:JxO 家政婦は見た。
10/11/27 09:08:53 IGRwE82j
前スレ900さんの使った女中視点をやってみたくて書きました。前スレのJO結婚の後日談。
ファザコン娘の話です。エロなしです。ごめんなさい! スルーしてください。
一部のセリフ、状況等、某天子、某学園漫画、某歴史映画よりパクリあります。 

あわただしく執り行われた結婚式から程なくしてオスカル様は身ごもられました。
将軍と奥方は大層お喜びになられましたが、オスカル様のお世話していた私は以前より
心にひっかかるものございまして、その事が当たってしまったのではと不安な気持ちになりました。

結婚後もオスカル様の気鬱は一向によくならず、妊娠初期の不安定な精神状態とご家族は
思っておられましたが、私は別の理由を考えておりました。 少佐はそんなオスカル様に
一定の距離をおいて接していらっしゃるようでした。ベルサイユにご自身の屋敷を構えておられて、
そちらで過ごすことが多かったように思います。 そのお屋敷の召使たちの話では
亡くなられた母親の相当な財産を受け継がれていたので、長子でなくとも十分な
資産がおありだそうです。何故オスカル様と結婚されたのかよくわからない、
あのように少佐を拒絶されたお方と何も結婚されなくとも、と申しておりました。

私が不安に思っていたこと、それはアンドレのことです。私を含めてお屋敷の
何人かの者はオスカル様とアンドレのことを気づいておりました。彼がオスカル様を
お慕いしていたことはずっと以前から知っておりましたが、オスカル様がアンドレの
気持ちに答えたのはいつのことなのか、はっきりとはわかりません。多分フランス衛兵に
移られたあたりではないかと思います。オスカル様の寝室をお掃除したときに、やはりこれはと
思うことが幾度かありましたし、二人の雰囲気が微妙に変わっていることにもきづきました。
下働きのものがお庭で二人が抱き合ってキスしている姿を見たとも言っておりました。

少佐の求婚をお断りしたはずなのに急に気が変わって承諾されたこと、
アンドレがお屋敷を下がったこと、さらに身の回りのお世話をしているものの話
を思い合わせるとオスカル様は少佐と結婚される前から身ごもられていたと
思われてなりません。多分、いえきっとアンドレの子供なのでしょう。
少佐がどこまでご存知なのかは知る由もございませんが、あのように距離を
おかれた態度をおとりになるということは知っていらっしゃるのではと思います。
いったい少佐はどのようなお気持ちでオスカル様と結婚されたのでしょうか。

ご夫婦の微妙な関係に変化がおこってきたのはお子様がお生まれになってからのことです。
待望の男子ではなかったので将軍はがっかりされておられました。早産という事で
ご家族はとても心配されましたが、オスカル様にそっくりの健康な女の赤ちゃんでした。 
はじめて令嬢と対面された少佐はながいことじっと生まれたお子様を見つめておられました。
その頃からご自分のお屋敷にこもることが多かった少佐がこちらのお屋敷で過ごすことが
増えてまいりました。 気がつくとお子様の傍に座ってお顔を見ながら微笑まれています。


180:JxO 家政婦は見た。
10/11/27 09:18:05 IGRwE82j
少佐は端正なお顔立ちですが、オスカル様のように人目を引く容貌というわけではございません。 
でもしばらくご一緒しているとこの方の物腰や立ち居振る舞いに人を惹き付ける天性の魅力が
あるように思えました。人をというよりも女性をと言い換えたほうがよいのかもしれません。
最初にこの方のお噂を聞いたときには不思議に思った数々の艶話もなんとなく納得できるような、
そんな気がしてまいりました。

このような方がこれほど子供好きであったとはと、お屋敷のものは不思議な気持ちがしておりました。 
オスカル様は文字通り令嬢を溺愛しておられました。そうすることでアンドレへの思いを
耐え忍んでいたのかもしれません。少佐は一風変わった愛情の示し方でオスカル様の
前ではあまりそういった態度を見せませんでしたが、お子様と二人だけのときは
とても可愛がっておられました。そうした少佐のことをオスカル様はどう受け取ったのか、
はっきりと断言できませんが、お子様の存在がだんだんとお二人の距離を近づけてきた
ようなことは皆感じておりました。 数年後には二人目の女の子が生まれました。

令嬢は成長されるにつれて益々オスカル様に似てこられました。お母様よりも
お父様が大好きでいつもお傍にまとわりついていました。このころになると
少佐はオスカル様の前でも隠すことなく令嬢を可愛がっておられました。 
令嬢の喜びそうなご本を取り寄せて読んでさしあげたり、乗馬を教えたり、
はてはお召し物の誂えまであれこれと気遣いされて、実の父親でもここまでは
と思うほどでございました。 

オスカル様が感冒にかかり、感染を避けるために令嬢が少佐のお屋敷へ
避難されることになったときは、お父様と一緒でないと行かないとだだをこねられ、
仕方なく少佐はご一緒にご自分のお屋敷に滞在されました。 やっと帰れる頃に
なった時は、帰りたくないとおっしゃってなだめるのが大変でございました。
少佐が令嬢にお庭の薔薇を好きなだけ採っていいから、戻りましょうといってくださり
それでやっと令嬢はお屋敷に戻ったのでした。召使の話では少佐はお庭の薔薇をとても大事に
されていて、ご家族といえども勝ってに手折ることを許さなかったのに、と驚いておりました。

令嬢が13歳を迎える頃にはその美しさが世の評判となりはじめました。オスカル様は美貌の
近衛将校として伝説となっておりましたので、そのオスカル様にそっくりな
伯爵令嬢ともなれば、世間の注目は当然のことと言えましょう。早くも結婚のお話が
でるようになってまいりました。 当のご本人はといえば、相変わらずお父様が一番で、
まだ幼いこともありお父様と結婚するのと真面目な顔でおっしゃっておりました。



181:JxO 家政婦は見た。
10/11/27 09:23:50 IGRwE82j
ご両親と社交界に出るころには、美しい令嬢を一目みようと降るように様々な招待状が
おくられてくるようになりました。どちらへ行っても賞賛のまとでしたが、
令嬢はあまり嬉しくは思っておられないようでした。令嬢とお庭で花を
摘んでおりましたときに私にぽつりと言われたことがずっと心に残っております。 
「お父様よりも魅力的な方はいる?」
お嬢様、世に素敵な殿方はたくさんおられますから、と申し上げたものの
実の親子ではないと知っている私としてはなんとも複雑な思いで胸をつかれました。

社交界で様々な殿方に会えば会うほど、令嬢のお父様大好きの思いは強くなる一方でした。
背もずいぶんと伸びて大人っぽくみえる令嬢が、相変わらず子供のように
頬を寄せて抱きついたり、腕を組んで寄り添っていたり、肩に頭を乗せて
甘えてみたりと知らない人がみたら、少佐もずいぶんとお若くみえるだけに
とても親子にはみえず、一体このお二人は?と思われてしまうこともあるの
ではないかと心配するほどでした。

ある秋の日の午後テラスで少佐と令嬢がお茶を飲んでおられました。
その頃かなり条件のよい縁談が持ち上がり結婚ということが
現実味を帯びてきたせいでしょうか、明るい性格の令嬢にしては
ずいぶんと塞ぎこんでおられる事が多かったようです。
令嬢はテーブルに置かれた少佐の手をじっと見つめていたかと思うと、そろそろと
白い手をテーブルの上に滑らせて細い指先で少佐の手に触れられました。
そのまま少佐の手を取るとご自分の唇に持っていきキスをなさいました。
少佐がいぶかしげにどうしたの? と問いかけると令嬢はその手を唇に
あてたまま、少佐の顔をじっとみつめたまま何も答えませんでした。
ふいにオスカル様と瓜二つの青い瞳から涙が溢れ出し、令嬢は立ち上がると
庭のほうへかけていかれました。

そのお二人のご様子をお部屋から見ておられたオスカル様の顔色がさっと変わったことを
私ははっきりと見ました。オスカル様はテラスへ出て少佐の隣に座ると、あの子は早く
結婚させたほうがいいと思うが、どう思うか?と尋ねられました。少佐はすこし黙ったまま
考えておられましたが、
「そうですね。 あの子は貴方に似すぎているから。」とおっしゃいました。

結局令嬢はその条件のよい縁談をどうあっても嫌だといいはり、お流れになってしまいました。 
それまでさほど令嬢の結婚に乗り気ではなかった少佐もその後はご自分で結婚のお相手を
探しておられたようです。ある日少佐の縁戚で令嬢よりも一回り年上の青年貴族を
連れてこられました。同じ一族だからでしょうか、髪の色瞳の色などは違うのですが、
なんとなく雰囲気が少佐に似ておられる方でした。条件はさほどよくありませんでしたが、
令嬢はやっと首を縦に振り、相当な持参金を持ってその方のもとへ嫁いでいかれました。

時折ご実家に遊びにこられる令嬢のすこぶるお元気でお幸せそうなご様子にほっと胸を
なでおろしました。 令嬢がご自分の出生の秘密を知らずに嫁がれて本当によかったと
神様に感謝しております。もし知ってしまったら、我儘いっぱいに育てられた一途な
ご気性の方だけに果たしてどのような事態になっていたことか。それを思うと今でも
冷や汗がでるほどでございます。
このままこの秘密が闇に消えていくことを切に願ってやみません。

Fin


182:名無しさん@ピンキー
10/11/27 10:08:27 c2zPm39S
前スレ900です。

GJ!
綺麗な話ですね、うっとりしました。
ジェローデルの気持ちはどうだったのかなあ。
娘の気持ちや、実の娘でないことから葛藤したんだろうな。

183:名無しさん@ピンキー
10/11/27 11:36:27 mEFo+M/g
GJ!父として初めはぎこちなくも(複雑な心境もあり)娘を愛おしんでいくジェローデルと
何の疑いもなく父を慕う娘の情景が良かった!
900さんのお話読んだ時も勝手に色々妄想させていただきましたが
こうしてまたSSとして読めるのは嬉しいなぁ

184:名無しさん@ピンキー
10/11/27 13:12:08 RJgfwIQd
結局平民のアンドレは切り捨てられてあとは幸せなんだねぇ

185:名無しさん@ピンキー
10/11/27 13:15:37 +ACTzxIX
アンドレがその後どうなったのか気になる

186:名無しさん@ピンキー
10/11/27 14:43:38 I6QgDIjW
OA主義の私でも読めてしまったw
GJでした!

187:名無しさん@ピンキー
10/11/27 14:44:45 Ix9X8xNc


188:名無しさん@ピンキー
10/11/27 15:40:38 nROiMZyt
二人目の女の子がジェロの子なら、ジェロはこっちの方が本音は愛しかっただろうね
でもOAの子ほどは客観的魅力はないだろうな
ジェロはアンドレの子を押し付けられても、オスカルと実娘を得たのなら勝ち組で
平民アンドレはやっぱカワウソだね

189:名無しさん@ピンキー
10/11/27 17:00:49 +ACTzxIX
18世紀の平均寿命って何歳くらいだろうか?

190:名無しさん@ピンキー
10/11/27 17:30:53 NmOgtNIO
30歳くらいかな

191:名無しさん@ピンキー
10/11/27 17:45:43 NmOgtNIO
父親がアンドレなのになんで劣性遺伝がでるんだよ
うそくせえ

192:名無しさん@ピンキー
10/11/27 17:49:30 qjUMmk5R
金髪は劣性遺伝だかんねw
でもそんな事は言いっこなし
たまにはジェロがいい目にあってもいいじゃないか
(他人の子を育てるってオマケがついてるけど)

193:名無しさん@ピンキー
10/11/27 18:35:16 Gc7asayu
生まれた時には金髪、碧眼でも・・・
成長するにしたがって少しずつ黒髪、黒い瞳に変わっていったらどうなってたんだろう?


194:名無しさん@ピンキー
10/11/27 19:29:07 IGRwE82j
179です。読んでいただいてありがとうございます。また頑張ります。

劣性遺伝は悩みました!ロバート・プラントの奥さんがインド系だったけれども
子供が金髪だったことを思い出し、また青い瞳はネットでみると遺伝子が持って
いればまったくありえないことはなさそうでしたので、自分のいいように解釈しました。

子供がオスカルに似ていることがどうしても必要でした。脳内妄想では
ジェロはオスカルと仲よくなってもアンドレに勝てないことを知っているので、
そんな時オスカルにそっくりな女性に一途に愛情をしめされたらどんな気持ちがするのかな、と。
もう少しそのあたりをうまく書ければなあと思います。


195:名無しさん@ピンキー
10/11/27 19:32:03 ZGKa/Xyj
同じ親から生まれている兄弟でも
肌質や髪の毛の色も違う西洋人もいるから、
違和感ないかったよー。
おもしろかった、ありがとう。

196:名無しさん@ピンキー
10/11/27 19:38:12 wvWh0jQW
こんな所でロバプラの名前を見ようとは。
オスカルが本物の男だったら、
初期のロバプラとペイジみたいな(見た目の)コンビだったんだろうねぇ

197:名無しさん@ピンキー
10/11/27 21:36:24 LxD8odAk
ジェロはOAの娘を自分に夢中にさせて、実はほくそえんでた感じ
こういった復讐もあるね

198:名無しさん@ピンキー
10/11/27 21:54:31 IGRwE82j
>>196
ブロンドと黒髪の長身が両雄並びたつのは絵なるよ。ベルばらとイメージ重なるな(あくまで見た目)。
NATO軍黒髪少佐の作者は絶対にファンだと確信してるけど、リヨタンはクラッシックの
人だから違うだろうなあ。

199:名無しさん@ピンキー
10/11/28 02:31:03 xReGB3iq
親が金髪と黒髪の子供は赤毛になるかもしれない

200:名無しさん@ピンキー
10/11/28 13:43:14 sgWWkiXQ
金髪は劣性遺伝だから、黒髪の人間が金髪遺伝子を持っていることはあり得る。
両親とも黒髪でも、両方に金髪遺伝子があれば子どもは金髪の可能性が1/4。
片親が金髪遺伝子を持っている黒髪、もう片方の親が金髪の場合、子どもが金髪の可能性は1/2。
青い目も劣性遺伝だから同じく。

アンドレが金髪と青目の遺伝子を持っているとしたら、ありうる親子の組み合わせのはず。

201:名無しさん@ピンキー
10/11/28 13:58:51 sgWWkiXQ
>親が金髪と黒髪の子供

ありうる組み合わせは、黒髪、金髪、赤みがかかった金髪(黒髪の親が赤毛の遺伝子を持っていた場合、1/2の確率で)

202:名無しさん@ピンキー
10/11/28 14:23:37 LfFyr7Sa
そろそろSS投下よろしくお願いいたします。

203:名無しさん@ピンキー
10/11/28 15:17:27 tkZQUXhu
>>200
エンドウ豆じゃないんだからw
実際にはもっと低いよ

204:名無しさん@ピンキー
10/11/28 19:17:37 sJnwkYt3
メンデルの法則だっけ
自分はこれで理系の科目×になったよ
さっぱりわからないからね

205:名無しさん@ピンキー
10/11/28 19:56:01 RnasaNI+
>>204
両親の一方が日本人と外国人のハーフの場合、子供はクオーター
というのはわかるよね?
つまり日本人の血が4分の3で 日本人の血じゃないのが4分の1
ちなみにアメリカ人という人種はいないからね 

206:名無しさん@ピンキー
10/11/28 20:18:12 tkZQUXhu
ハーフ、クオーターとメンデルの法則を一緒に語るなんて
さすがベル婆はインテリジェンス!

さすがだわぁ

207:名無しさん@ピンキー
10/11/28 20:51:37 dlpLU36S
もし髪や瞳の色が違う子が生まれたら浮気疑われたかなあ。昔はDNA鑑定なんて
ないものね。
何年か前にルイ・シャルルのDNA鑑定がおこなわれブルボン王家の血筋ってはっきり
わかったというニュース聞いて、パパがフェルゼンじゃないと証明されてよかったとオモタ。


208:名無しさん@ピンキー
10/11/28 21:18:36 NRTZGZsw
母親の血筋とわかっただけで
父の血筋はわからなかったんじゃない?

209:名無しさん@ピンキー
10/11/28 21:50:31 dlpLU36S
あらら、ネットで見たらパパの血筋はやってなかったのね。すごい勘違いしてたわー。
ブルボン王家のお墓にいれられたって聞いたような気がしてからてっきり。

パパの血筋を調べなかったのは・・もしやブルボン王家の血がはいって
入ってなかったらってヤバイと危惧した人が多かったからだったりして・・・。

210:名無しさん@ピンキー
10/11/28 22:13:53 RnasaNI+
>>206
だって理代タソファンですもの~w

だけどメンデルの法則だって 確率計算では一緒だよ
色盲染色体が X'とすると女の子は色盲遺伝子を持っていても
X'X'と二つ揃わないと顕現しない
それに対し、男の子はX'Yとなると色盲
によって、同じ両親から生まれても男の子は女の子より色盲になる確率は倍

ね?>>206わかったぁ?

211:名無しさん@ピンキー
10/11/28 23:06:53 tkZQUXhu
人種と遺伝子をごっちゃに語るなんて
さすがベル婆はインテリジェンス!

さすがだわぁ


212:名無しさん@ピンキー
10/11/29 00:14:01 rXWWCxTv
>>211
メンデルの法則や髪の毛の発現優劣はともかくとして、
人種と遺伝子は一緒に語れるだろ。

213:名無しさん@ピンキー
10/11/29 00:44:57 dimDEsiQ
それで、日本人と韓国人と中国人の遺伝子はどうなってるんですか?

214:名無しさん@ピンキー
10/11/29 01:10:28 gljTQ4HF
ためになるがエロから遠ざかる話ばかりだ

215:名無しさん@ピンキー
10/11/29 05:16:23 2xgr3UWt
>>209
ミトコンドリアによる遺伝子解析だったので、父方が誰なのかは
探りたくても探れなかったんですよん。
髪の毛もミクロレベルで表現型がかなり違うので、
表現型から17世が16世の子か調べられないかとも思うけれど。

げふぃんで申し訳ないが、私の考えるO様のあそこってこんな感じ↓
URLリンク(en.wikipedia.org)
(イラストじゃなくて写真のほう)
色素薄いんだろうなーと。



216:名無しさん@ピンキー
10/11/29 05:52:31 X1g2vzyf
パイパンだと・・・?

217:名無しさん@ピンキー
10/11/29 07:58:38 bfTjAJNt
色はともかく、いかにも使い込んでますよ~感が漂っているのはいただけない。
オスカルは全体的にもう少し慎ましやかなイメージかな。

218:名無しさん@ピンキー
10/11/29 09:03:32 syZmj21r
パイパンより僅かでも毛がある方がエロさを感じる
プレイでパイパンにするならそれもまた良し

219:名無しさん@ピンキー
10/11/29 10:52:43 Cn70iz02
>>211
同じベル婆でもインテリにはほど遠い階層の方なのね
カワウソス

220:名無しさん@ピンキー
10/11/29 11:12:37 0C8FK1gT
まあ、でも18世紀の人間だったら、単純に目や髪の色だけで親子判定しそうだな。

221:名無しさん@ピンキー
10/11/29 12:16:36 Izv7re/E
昔、伊藤蘭が主演のドラマで、両親の血液型からは生まれない血液型なので、
母(加藤治子)が浮気をしてできた子だと思っていて、でも絶対にそれを認めない
母親を憎んで縁を切った。なのに自分が産んだ子も自分と夫との血液型からは絶対
生まれない型で驚愕。
真実を詳しく調べると、ある地方ではそういう子が多数出ているということが判明し、
伊藤蘭はその地方出身の子だったというドラマがあった。
そりゃ、普通はDNA鑑定まで昔はやらなかったからねー

222:名無しさん@ピンキー
10/11/29 12:52:12 syZmj21r
OAの子供ならOそっくりの気性の荒いクソ生意気な娘をAが猫っ可愛がりすればいいんじゃねと
適当お気楽な妄想でおなかいっぱいになれる自分って幸せ
(ジェロとファザコン娘タンはあれはあれで萌えるからいいの)

223:名無しさん@ピンキー
10/11/29 13:03:04 JEW3QIzt
URLリンク(blog.livedoor.jp)
これ面白い。だれかこれ元にしてss書いてくんろ。

224:名無しさん@ピンキー
10/11/29 13:54:05 l9AzUOx0
>>215 なるほど~。勉強になったよ。アリガト。パパの血筋は今一つ確信もてない
   ケースもあるからちょっとかわいそうではあるけど、男の人は痛い思いしないから
   仕方ないかな。神様は変なところで平等だわ。

アンシャン・レジームにDNA鑑定なくてよかったよ。「フランス革命の肖像」
という新書にタレーランとドラクロワの肖像があるけど鼻がそっくり。タレーランって
フランス文化にも多大な貢献をした人だったのね。 リヨタンはどうしてタレーランの脚の障害を
きちんと描かなかったのかなあ。 脚が悪くても女にモテモテという所がいいのに。

   

   
   

225:名無しさん@ピンキー
10/11/29 18:14:51 gljTQ4HF
>>223
愛する女性のために一生独身を貫き通した男。ドラマみたいだよ

226:名無しさん@ピンキー
10/11/29 21:25:06 0C8FK1gT
でも「一生独身」って
ものすごい純愛派か、ものすごい遊び人か、(あるいは各種スペックがあまりにも悲惨か)、
の両極端しか思いつかないので、ドラマみたいではあるけれど、
共感して感動する自信がない。

227:名無しさん@ピンキー
10/11/29 23:46:09 Pal4IQAi
>>222
逆にAそっくりな娘だったら、Oが父親化しそうだな

ちょっと妄想しちゃった
赤ん坊ができちゃって将軍も渋々認めて、産まれたのが黒髪の女の子
がっくりする将軍も、「これからも励みますから、ご安心下さい父上!」
とかぶっちゃける娘に、「くれくれも育て方には気をつけてくれ!
決してあんな風には・・・!」とAに懇願する将軍
Aそっくりな娘にメロメロなOと、少し疎外感を感じるA
母親のように接する母親に嫉妬して、母親らしくなろうとするO
(母性本能というよりは、『母親は私だ!』という感じで)
数年後、待望の男の子が!それもOそっくりの
皆が喜ぶが、Oは娘の方が可愛くて、教育は男性陣にまかせっきり
息子は寂しい思いをしつつも、祖父と父親独占状態で、昔のOのようにAを振り回す(父親なのに)
シスコン・ファザコンな息子は、当然Oと対立しているような親子状態(お互いに親子な感覚が薄い)
適齢期な娘の嫁ぎ先に、あれこれケチをつけるOと息子
苦労人なAと、父親に同情しつつも自分の為なので強く出れない娘・・・
ってここまで書いて収拾つかなくなった
長文スマソ

228:名無しさん@ピンキー
10/11/30 00:52:39 /ed+4iUy
所帯臭はうんざり
どっか逝って

229:名無しさん@ピンキー
10/11/30 08:42:02 Bn3GAlgY
父親似なら、男の子は?
ジャルパパが急死し、伯爵家を継いだオスカル。革命で貴族制度がなくなり
アンドレと結婚。父親そっくりな息子(この場合遺伝考察は楽)は超マザコン。
文学に傾倒し、挙句の果てに10歳以上年上の母親に似たブロンドの有名女優と大恋愛。
勝手に結婚してしまう。
自分のことは棚に上げて身分違いの恋に怒るオスカル。わが身を投影し、
息子に同情的な父親。

うーん、こりゃもうベルばらじゃないかな。 失礼いたしました。
もとネタはミツコ・クーデンホーフ・カレルギーでした。
  

230:名無しさん@ピンキー
10/11/30 08:47:06 YR7Ov+1C
いーじゃないか
妄想は自由だよ
オスカルそっくりの息子は最強だろうな~
アンドレ似の超マザコン息子ってのもいいね

231:名無しさん@ピンキー
10/11/30 08:58:49 KpO3JI2B
>>229

似たような話を魔利亜タンが書いてた気がする >
貴族制度消滅後にOA結婚。


232:名無しさん@ピンキー
10/11/30 09:56:00 o149ePkJ
OAの子供は美形だろう

233:名無しさん@ピンキー
10/11/30 10:25:22 uzeqturs
知人のイタリア人が元だかなんだかミラノの貴族出身で
実家が史跡になっているような人(本人はマンション住まいのヲタク)なのだけど
いつも一緒につるんでいる彼の大親友が造園業者。
なんでも親父の親父のずっと前から家ぐるみで付き合ってる
ってな事なんだけど、それってもしや元主従関係だったのかなぁと
一連のベルばら妄想読んで思う。

234:名無しさん@ピンキー
10/11/30 10:33:05 Bn3GAlgY
>>230
オ、オスカルそっくりの息子・・・。
うわ~想像しただけで気絶しそう。かっこいいだろうなあ。



235:1リーブルの行方 その1
10/11/30 13:41:15 CznOz4Yx
1/1 オスカル×ロザリー
ありがちな展開かとは思いますが。
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読書中のオスカルに温かい飲み物を淹れようと
ロザリーがテーブルの上で少し物音を立てた時だった。

「近頃、アンドレの様子が変わったと思わないか?」

もう夜半になるというのに読書にふけっていたオスカルは、
ふと顔をあげて思い出したようにロザリーに問いかけた。
「あ…すみません、本をお読みになってらっしゃるのに、わたし、お茶を淹れようと。」
「ありがとう、済まない。
以前は就寝前の飲み物はいつもアンドレが持ってきてくれていたのだが、
近頃はおまえの役目になっていたのだね。」
「あ…それは…いいえ、あたしにはいつも通りのアンドレに見えますが」
「おまえがそう感じるならそうなのだろう、
だが、どうも私は奴に避けられているように思えるのだ」

ロザリーにはいくらか心あたりがあった。
先の舞踏会でオスカルが礼装で王后陛下と踊った日のこと。
アンドレも心ひそかにオスカルに想いを寄せているのだと、その日初めてロザリーは知った。
以来、お互い報われぬ愛を心に秘める者同士として、ロザリーとアンドレは密盟を結んだ。
この想いをオスカルに気取られてはならない、と。
もっともロザリーはアンドレよりいくらか勝手が異なった。
心寄せようと所詮は女同士。どんなに恋焦がれようと憧れ以上の関係にはならない。
オスカルもロザリーには心を許し常に傍においておくのは、やはり同性の気安さがあったからだ。
そんな心地よさに慣れたころにオスカルはふと気付いた。
あれほど近しかった幼馴染の顔を見る機会が、以前より減ったことに。
(アンドレは、オスカル様をわざと避けているのだわ)
完全にではないが、ロザリーにもアンドレの心の痛みは幾分かわかる。
(でもアンドレの気持ちをわたしの口からオスカル様に伝えることは出来ない。
…してはいけないのよ。彼だってそれを望んではいないのだから。)

236:1リーブルの行方 その1
10/11/30 13:41:48 CznOz4Yx
2/4
「ロザリー、やはり、おまえは何か知っているね?」
ポットを持つ手がわずかにふるえていた。
オスカルの視線から逃げる素振りは隠しようがなかった。
「い、いえ、あたしは何も」
「ほら、また『あたし』と言った。おまえは緊張するとつい下町訛りが出るね?」
「そんな、オスカル様、わ、わたし…」
「ロザリー、私は私の幼馴染のことが心配なのだ。
めずらしく何か悩み事でも隠しているのではないかと。
彼はいつも快活で、まるで悩み事など無いような人物だったから。」

「アンドレは…用事があるとのことで、一人でよくお出かけになります。」
「一人で出かける?主人のわたしに何も告げずにか?」
「は、はい。その…パリへ。」
このような場合、主人に言えないような所、と相場は決まっている。
ここまでくればオスカルにも心当たりが無いわけではなかった。
「パレ・ロワイヤルだね?」
パレ・ロワイヤルのどの類の店を差しているのかは、言わずともロザリーにもわかる。
「わ、わたしはお酒を召し上がりにと聞いております。馴染みの店があるからと。」
男というものは仕方ないね、と言うが如く、オスカルはやれやれとため息をついた。
”召し上がる”のは酒だけではなかろうに、と。

「アンドレも辛いのでございます」そう言いたいのをロザリーは心の中で押し殺した。
近頃のアンドレはオスカルの相手はなるべくロザリーに押し付けて、
やり切れない自身の想いを紛らわせるために、わざと酒と女に逃げていた。
アメリカからなかなか帰国しないフェルゼンの安否をオスカルが気遣う様子を幾度も目の当たりにして、
オスカルが自身の中のフェルゼンへの想いに気付くより先に、アンドレはそれに気付いていた。
彼女の心を他の男が捕らえてゆく”恐れていたその時”が近いのを、アンドレは日に日に強く感じていた。
「ロザリー、済まないが今夜もお前がオスカルの傍についていてやってくれ。」
ロザリーにそう言い残してアンドレは行く先も告げずに毎夜のように馬を駆るのだった。

そんなアンドレの心の痛みがロザリーにも伝わっていた。
伝わっているからこそ、オスカルにこれ以上アンドレについて話すことは何も無かった。


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