Angel Beats!でエロパロ 3at EROPARO
Angel Beats!でエロパロ 3 - 暇つぶし2ch812:名無しさん@ピンキー
10/09/27 02:55:59 HSZLvSjC
どうしても遊佐とのキャラコメが見たいから金欠ながらAmazonの限定版買おうと決意したら
新品3点のみだったでござる
これはもう遊佐と出会えないかもしれない。金欠って悲しい

813:名無しさん@ピンキー
10/09/27 13:10:23 l7xtM4g0
一、809GJ! 投稿間隔が短く感じたら済みません。

二、書き始める前はユイか高松を出したかったけど
 書いてみたらなぜか直井の話になった。

814:名無しさん@ピンキー
10/09/27 13:22:04 l7xtM4g0


 僕は兄になった。
 健人として生きていかなければいけなかった。

 僕はいらない
 必要とされていない

 そう感じる度、苦しくないようにと陶芸に打ち込んだ。
 兄と同じ水準の作品を作ること。
 それだけが僕が僕であるための証だった。

 土練りも、ろくろによる成型も、高台を削る工程も、釉掛けも、
なにもかもが兄とは違った。僕には兄のような才能はなかった。

 父は僕が作ることが出来た一番の作品をこともなげに割った。
 こんなものを作りおって、といって。
 なにが違うのかは、凡庸な僕にはわからなかった。
 ただ壊される日々が毎日、毎日続いた。

 でも僕は嬉しかったんだ。
 兄がいなくなった事実は受け止めようのないくらいに辛かったけど、
それでも、父は僕だけを見てくれるようになったから。

 どんなに厳しくても、泣いたことなんてなかった。
 こうして父と兄の背中だけを見つめて生きていくんだと思っていた。
 なのに、ひとりになることはとてもたやすいことだった。
 どうして。
 僕は、もう僕以外にだれも使うことのなくなった工房で肩を落とした。
 そのときになって初めて涙が流れた。

815:名無しさん@ピンキー
10/09/27 13:24:01 l7xtM4g0

 とうさん。にいさん。

 僕は土くれに呼びかけた。なにも返っては来なかった。
 まるで今の僕のようだった。
 そこに父と兄の面影がないことがくやしかった。かなしかった。

 それから僕は土を練ることを止めた。けれど失われた時間の代償は重かった。
 僕はそれ以外のことをしたことがなかった。
 日常というものが不意に消えて、それで生きていけるわけがなかった。

 学校でもいつもひとり浮いていた。
 いつまでも声変わりしない僕のことを、何人かは気付いていた。
 名のある陶芸家の家柄だから、家庭事情も知られていた。
 ある頃から僕は周りを遠ざけるようになっていた。歪んでいった。
 僕はどこへもいけなかった。

 「お前の人生だって本物だったはずだろ」

 僕は僕でいられる。僕でいい。
 そのことを教えてくれたのは音無さんだった……。
 失ったはずの家族の温もりを感じた。降りしきるあの雨のなかで。
 父と、兄と、あたりまえの暮らしをしたかった。
 僕でいたかった。
 僕は自らの未練を知って、音無さんがいてくれるのであれば、文人として
生きていけると思えるようになっていた。

 音無さん、僕が僕でいられるのはあなたのおかげです。
 僕はあなたのために生きていたい。

816:名無しさん@ピンキー
10/09/27 13:25:28 l7xtM4g0

 かたちあるもの、凛呼としたものを得たかった。
 僕は音無さんの寝室に入り込んでいた。
 音無さんはやすらかな寝息を立てていた。

 ふと葬儀のときを思い出してしまって、顔にふれることは躊躇われた。
 けれど、指でそっとふれてみたら音無さんはあたたかかった。
 僕は血の通ったその口元にふれた。
 乾燥した僕と音無さんの皮膚がくっついて、離れた。
 少しの罪悪感を覚えながら、僕は述懐した。

 「もうひとりにはなりたくありません。でも、それでも僕たちは……」

 いつか離れることになる。それはわかっていた。
 だから僕は約束をしていたんだ。
 こんなかたちで。

 もしもう一度生を受けることがあって、同じような境遇の元に生まれたとしても、
この盟約が僕を証明してくれる。僕が女だということを。
 音無さんとのこの記憶が、僕を僕のままでいさせてくれる。




817:名無しさん@ピンキー
10/09/27 13:25:53 l7xtM4g0
三、直音とか初だった。読んでくれた方に感謝。

818:名無しさん@ピンキー
10/09/27 17:36:33 RbM7K7Md
誰かと思ったw
gj!

819:名無しさん@ピンキー
10/09/27 19:31:34 8eGJEIT3
直井マジアイデンティティ拡散と確立

820:名無しさん@ピンキー
10/09/27 20:08:48 TvMAGfgf
直井くんマジ文人
GJ!

821:名無しさん@ピンキー
10/09/27 22:59:49 6x6jiCSt
801かと思ったら直井でしたGJ
直音で涙させられたのは初めてGJ


822:名無しさん@ピンキー
10/09/27 23:28:56 ViG7oeEg
>>817
ただのホモかよ注意書きくらいしろ氏ね

と思ったけどごめんなさい。GJ
これって女体化?

823:名無しさん@ピンキー
10/09/28 00:01:05 cWOCmFVS
女体化するまでもなく直井は女の子だろ?

824:名無しさん@ピンキー
10/09/28 00:02:02 l7xtM4g0
四、>>822 ありがちとはいえ始めからわかっていても面白くはないので注意書きで凄く迷った
      ところなんですが、上手く書けそうになかったのでこうなりました。内容は仰る通りです。

五、>>818-822 感慨極まります。読了有難うございました。

825:名無しさん@ピンキー
10/09/28 05:00:17 UrR4y1vh
投稿前テスト書き込み・・・

826:名無しさん@ピンキー
10/09/28 05:01:09 UrR4y1vh
暗がりの岩陰で(R-15)
 音無×青目天使という話。
 不安な仕上がりなので読み流すか読まないかしてみて下さい。


827:1/5
10/09/28 05:03:25 UrR4y1vh

 「突然だけど、音無くんがかなでちゃんに襲われたという報告を受けているわ」
 こいつは突拍子もないことを言い出すから困る。
 僕は信用などしない。
 「どういうことだゆりっぺ。統合してからはなにごとも起こってなかったじゃねぇか」
 「それがわからないから苛立ってるのよ。
  遊佐ちゃんからは音無くんは体育倉庫の舞台下に連れ込まれた、とだけ聞いているわ」
 「ったりぃ」
 「普通心配になるよっ、藤巻くんって案外薄情だね」
 「I worry about him」
 「こういうときこそ団結する必要があるのではないか」
 「あさはかなり」
 下僕共がなにやら騒ぎ立てている。
 まともに付き合っていたら僕も噂話を創り出した一員の中に加えられてしまう。
 後で音無さんに白い目で見られるような目に遭うのは御免だった。
 けれど、この噂をただで聞き過ごすわけにもいかない。
 本当に音無さんが窮地に立たされているのであれば、僕はどんなことがあろうとも……。
 だから、ことの信憑性は自分で確かめてみるしかない、と思い立ち、「媒体は必ずその使
い方を……。いつも通りのかなでちゃんであれば……」とまくし立てている女の話を聞き流
して席を外した。僕はこの目で見たものしか信じない。
 「どこ行くんだ? 自称一番っていうくらいに心配してるんじゃないのかよ」
 「貴様らと一緒にいると情報が錯綜する」
 僕の行為は所詮淘汰されかねなかったから、独自に調査をした方がいいだろうと思って
作戦本部室から立ち去った。僕は僕で地下へと乗り込む。

828:2/5
10/09/28 05:05:35 UrR4y1vh

 白皙の佳人の青い目は怜悧なかがやきを見せていた。
 十万億土の先の蓮のうてなを窺わせたかと思えば、枯れ尾花のしんみりとした情景をも
思い浮かばせた。しかしその夏と冬という相反する季節がないまぜになっているかのよう
に、表情は見えなかった。
 「結弦……、ここにいて」
 やがてまなざしは、相手を虜にさせるだけの妖艶なあやしさを漂わせていた。
 馥郁たる香気は音無の潜在的な欲望を揺れ動かした。
 心には迷いが積み重なっていった。
 音無はかなでに口付けをして、そのささやかな胸を包み込むように愛撫した。
 杖木瓦石を受けようとも構わないというくらいに心が堕していた。
 「……はぁっ、……ん、ちゅ……」
 強迫観念に囚われた自暴自棄な少女の弱味につけこんでいるかのようだった。絡み合う
唾液の甘さに音無は理性から逸脱していった。
 二人はわずかな言葉しか発しなかったが、かなでの問いかけには無垢なひびきがあった。
 どこかおかしくなっていたことは間違いない。
 かなでは悪戯好きな子供のようだった。弱味を握っていたのはどちらだろう。
 沈黙に守られた空洞の岩場に、ただ、みだらな水音がこだました。

829:3/5
10/09/28 05:09:36 UrR4y1vh

 途中までは生徒会のNPCを従えていた。
 ここには水もなければ食料もない。長時間の探索は堪える。
 そんな理由から荷物運びをさせていた。
 だが今は足手まといになったので上層で待機させている。
 僕は音無さんがここにいるという噂だけを頼りに厖大な闇のなかにその姿を求めていた。
 広大無辺な空間へと投げ出されて、だんだん苛々としていた。
 だというのに、
 僕を不愉快にさせたいのか、烈々とした金色の目を持ったあの女がそこに立っていた。
 「貴様、音無さんをどこにやった」
 「行かせないわ」
 その言葉で僕は推測することが出来た。この先にいる、と。
 この女が何故ここで足止めしているのかはわからなかったが僕は女に向けて銃を構えた。
 まともに太刀打ちして敵うわけがないということは重々承知していた。
 「……分は悪そうだ」
 「ガードスキル、ハンドソニック」
 女は両腕の制服の裾の内側にするりと刃物を創製した。
 僕は二発だけ銃を放ち、相手の動きが止まったところで手榴弾を投げつけた。
 土煙が立ち込めてあたりが見えなくなったところに乗じて、右の壁沿いを走り抜けた。右、
左、中央。どちらを塞がれるかはわからなかったが、そこは賭けだ。

830:4/5
10/09/28 05:12:38 UrR4y1vh

 どこか近くで破裂音が轟き、天井の岩壁がぱらぱらと砂になって落ちてきた。
 ふと俺はわれに返り、あられもない姿になっているかなでの顔を見つめていた。
 「もしかしなくても、お前はかなでじゃない……よな」
 今の今までどうして気付かない振りをしてきたんだろう。
 熱気にやられているこの状態ではまともな心情は導き出せそうになかった。
 先ほどから違和感は充分に感じていたつもりだった。けれど発情した雌猫のようなこの
かなでに、純然に性欲を呼び起こされて、あるがままに身を任せてしまっていた。
 「ここまでやってしまったのは……その、俺のせいだ」
 濡れた胸元を見て、俺は後悔の念に苛まれた。情に流されるにしても、もっときちんと
したかたちで愛してやりたかった。初めてがこんなかたちなのは悲しい。これ以上は続け
られない気持ちになっていた。ずいぶん自分勝手だと思う。けれど、かなでであってかな
でじゃない彼女にしてしまった行為はただの乱暴だと思った。そう思うともう、そうとしか
思えなくて、連なっていた幾重もの迷いが俺を潰そうとした。とにかく、かなでのはだけた
制服をどうにか元に戻したかった。
 「……言いたいことがあるんだ、聞いてくれるか」
 不甲斐ない自分を叩きつけてやりたかった。
 「“今のかなで”に言いたい。恥ずかしい思いをさせて済まない」
 かなでを守ってやりたかったというのに……。
 酷い男だと思った。思いのままにして、思いのままに止めて。
 俺はかなでの瞳の正面に佇んでいた。
 「あともうひとつある……」
 思いの丈を述べてしまおうとしたそのとき、どこかから足音が聞こえた。
 その音を気にしてか、かなでは「もう還らないと」とだけ言って、消えようとした。
 手をつかもうとしたけれど、その手は雪のようにふっと消えてしまった。
 俺はあまりにもあっさりと取り残されて、アホのように呆然とした。

831:5/5
10/09/28 05:16:48 UrR4y1vh

 「音無さん! よかったです、ご無事ですか」
 「ん、ああ……」
 先ほどの振動は結局なんだったのかはわからなかったが、こんなところにまで人が駆
けつけて来たことは意外だった。相手が直井だったことに余計驚かされた。てっきり来る
としたらゆりや日向くらいだろうと思っていたから。
 「痛いところはないですか」
 「いや特に……。助けに来てくれたのか?」
 ここは最深部にほど近い。そんな簡単に来ようとして来れるところではないので、直井
のこの献身さはどこからくるのか、と思いながらも礼は言っていた。

 かなでのスプーンが蛍光灯に照らされて銀色に光っていた。その艶やかな光はあたかも
この間の出来事が現実であり、またこれからも起こりうるのだと認識させるようだった。
 「ナチュラルチーズ特有の生きた風味が損なわれていないわ」
 「その新メニューのカマンベールプリンって、本当に美味いのか?」
 あれから、ゆりにこっぴどく怒られた。なんで地下に潜ったのかだの、なにをしてたの
かだの、事細かに詰問された。かなではあの時のことをなにも話してはくれなかったし、
俺にはなにもわからなかった。そしてそのままを話すわけにもいかなかったので随分と
当惑させられることになった。
 考えるところ、かなでも思春期なりの悩みを抱えていたということだったのだろうか。
 俺にはあの場で言えなかったひと言だけが残された。
 かなで、次は誤魔化したりしないから。と、目の前でかなでに言えるのはいつになるの
だろうか、そんな機会は訪れるのだろうか。それも決められず、わからずにいた。
 ただ絡み合う口付けと柔らかな胸の感触は今も思い出せた。しかしそれは次第に誇張
された虚構であることを主張するように、大きな影となって俺のなかに溶け込んでいった。

832:名無しさん@ピンキー
10/09/28 05:17:12 UrR4y1vh
朝っぱらからすみませんでした。

833:名無しさん@ピンキー
10/09/28 21:37:35 ExR/mTeo
GJ乙

834:名無しさん@ピンキー
10/09/28 22:36:12 ZkFYgyHk
サッパリエロgj

835:名無しさん@ピンキー
10/09/29 18:48:58 wLwQYbh7
天使ちゃん激辛麻婆豆腐を食べててきた
予想をはるか上回って美味しくなかった。keyェ…

そんなわけで淫魔伝説のほうですが、中の人の事情によりしばらく投下できません。サーセン
需要があるかはわからないですが


836:名無しさん@ピンキー
10/09/29 20:44:31 s7XGX0X7
まあ休むときはゆっくり休んで
また書きたくなったら書けばいいんじゃないか。
しかし麻婆のせいではないな。

837:名無しさん@ピンキー
10/09/29 23:18:18 NNCvLdRo
>>835
麻婆豆腐食って待ってますぜ

838:小数点の人
10/09/29 23:41:15 L5F4rJP4
途中まで書いてたひなユイの原稿が消滅ェ……
これはもう駄目かもわからんね。今なら死後の世界にいけそうな気がする

というわけで戯れに大山君をいたぶってみる
・3レス
・天使ちゃんマジ悪魔
・裏メインは音無×ゆり

839:if-5.0→13.0 恋とテストと狙撃銃1/3
10/09/29 23:46:36 L5F4rJP4
 「立華奏さん! こんな時に場所も選ばずごめんなさい! ずっと前から好きでした! 僕と付き合ってください!」

 顔が熱くなるのがわかる。きっと今の僕はものすごい表情をしているだろう……ああ、もうはやくふられて終わりたい。

 「……この授業が終わったら廊下に出て」

 ……あれ? 僕、ふられてない?
 少なくとも……即答は、されてない?

 「お、おい!? どういうことだよ!!」
 「ちっ!! あの馬鹿!!」
 「ちょ!! ゆ、ゆりっぺ、早まる、なっ!!」

 えっと……いつまでもあわてても仕方ないか。
 推進エンジンの音と共に天井にめり込む日向君を視界の端でとらえながら、僕は今後の行動について全力で考えることにした。

 考えて……も、仕方の無いことだったようだ。
 授業が終わり、立ち上がった瞬間、近づいてきた立華さんに手をとられ―というより手を繋がれ、強制的に廊下の端まで連れ出される。

 「えっと、その……」
 「大山君」

 な、なんで立華さんが僕の名前を!?

 「生徒会長だから」

 こ、心の中を読まれた!?

 「オーバードライブはパッシブなの」
 「関係ないよねそれ!?」

 い、意外だ……立華さんってこんな感じの人だったのか……

 「それで―大山君」
 「は、はい!!」

 亜麻色の瞳が、僕の顔を見据える。
 銀の髪が窓からの光で透き通るように輝いている。

 「私と……お付き合いしてください」

 え、えええええええええええええええええええええええ!!!!!????

 「……う、うん」
 「よかった……」

 そういい、力が抜けたように僕の胸に寄りかかってくる立華さん。
 こ、これはうなずくしかない……よね?

840:if-5.0→13.0 恋とテストと狙撃銃1/3
10/09/29 23:50:44 L5F4rJP4

 「大山君!! どうだったの?」
 「大丈夫だ大山。女は天使だけじゃない」
 「どうだったんですか? 大山君」
 「大山、大丈夫か?」
 「えっと……」

 これは、正直に言うべきだよなぁ……

 「付き合うことになったよ。立華さんと」

 こんな紆余曲折を経て、僕と立華さん―奏ちゃんと付き合うことになった。

 そうして、時間軸は現代にまで回帰する。
 SSS五人だけの卒業式。奏ちゃんが計画し、音無君が実行したそれが、終わりを告げようとしていた。

 「……じゃ、あたしからいくわ」

 そういい、ゆりっぺが立ち上がる。
 浮かべる笑顔はいつもと同じようで、その実どこか晴れ晴れとしたものに見えた。

 「俺からでもいいぜ?」
 「いや、俺がいくよ」
 「いいわよ。あたしからいくってば」

 なにかから抗うことがなくなり、リーダーという重鎮から解放されたゆりっぺ。おそらく、この世界からも早く解放されることを願っているのだろう。
 決して僕らと共にあるのを嫌っているわけではなく。
 次の人生を―もう一度、笑顔で迎えるために。

 「待ってくれ、ゆり!!」

 別れの言葉を告げようとしたゆりっぺ。それを止めるように、彼女の華奢な身体が音無君に包まれる。

 「え? え、えっと……」
 「好きだった。ずっと……ずっと好きだった。ゆり、俺はお前を……愛してる」
 「お、音無君……なによ。こんな時にいわなくても……」
 「わりい……でも……でも俺は!!」
 「そうね……うん。ありがとう、音無君」

 ゆりっぺが音無君の背中に両腕をまわす。それは互いが、互いを強く求めているようで。

 「……そろそろいくわ。奏ちゃん。今まで本当にごめんなさい。本当なら……もっと早く仲良くなれたはずなのに。大山君。奏ちゃんのこと任せたわよ」
 「……うん」

 僕は強く頷いた。

 「日向君……今までありがとう。今日までいろいろお世話になったわね」
 「いいっての。リーダー、お疲れさん!」
 「……音無君」
 「あ、ああ―っ」

 彼の腕の中でゆりっぺがその首に両腕をまわして引き寄せ―。

 「……ふう。またどこかであいましょ。その時は……結婚でも何でもしてあげる」

 口づけの後、そう笑顔で宣言するゆりっぺ。
 次に目を閉じた瞬間。彼女は僕の前から消えていた。

841:if-5.0→13.0 恋とテストと狙撃銃3/3
10/09/29 23:51:07 L5F4rJP4
 「……先越されちまったよ」

 日向君がボソリと呟いた。

 「……みんな。もう俺もいくわ」

 音無君がどこか虚空を眺めるような目でいう。その先には、先ほどまでゆりっぺが座っていた席があった。

 「そうか」
 「ああ、今からならゆりに追いつくかもしれない」
 「……そうだな。ゆりっぺに会えたらそん時はよろしく頼む」
 「わかった。お前も……ユイに会えるといいな」
 「会えるさ。運は残しまくってるからな。使いまくってやるぜ」
 「それがいいさ……よし。じゃあな、親友!」

 ハイタッチを交わす二人。
 次の瞬間。音無君は僕の前から消えていた。

 「ふう……これでよし、と。じゃ、俺もいくな。大山、お前がルームメイトでよかったぜ」
 「日向く……」

 声をかける前に、彼の姿は掻き消えた。
 みんな逝った。これで残るのは僕と奏ちゃ……

 「あれ?」

 奏ちゃんがいない。広い体育館には、僕しか存在していなかった。

 「奏ちゃん!? 奏ちゃ……これは」

 彼女が座っていた席に、一枚の紙が置かれていた。これは……手紙?

 『大山君へ。これを読んでいるということはあたしは貴方の元にはいないんでしょう
  あたしの未練は……あたしに、心臓をくれた人へお礼をいうことだったの
  それが……それが、結弦だった
  だから、あたしは結弦を追います
  この手紙は、あたしが結弦にこの気持ちを伝えられなかったときに用意したもの
  今、貴方は、この世界中にたった一人なのね
  今までのこと本当にごめんなさい
  立華奏』

 こうして、僕の意識は、この世界から消滅した。

if-5.0→13.0 恋とテストと狙撃銃 fin.

842:小数点の人
10/09/29 23:57:59 L5F4rJP4
反省点
まずは大山君ファンのかた、ひどい扱いをしてごめんなさい。
椎名さんもすまない。今度思う存分イチャイチャさせてあげるから許してくれ。
>>840は1/3じゃなくて2/3です。無限ループ怖いです。

最後に
おつきあいありがとうございました。
次は……今回の音ゆりを補完するかもしれない。

小数点の人でした。
ありがとうございました。

843:名無しさん@ピンキー
10/09/30 00:46:47 D0bdWQe5
GJです~
大山ェ・・・ 天使ちゃんマジ残酷www

844:名無しさん@ピンキー
10/09/30 00:58:02 GOnpDeBE
ある意味天使ちゃんも救われないよな
ゆり×音無←天使ちゃんなんだから

845:名無しさん@ピンキー
10/09/30 19:50:53 aKJK1jbs
捕手をしておこう

846:名無しさん@ピンキー
10/09/30 19:51:59 QPP421UI
大山くんww
これはあんまりだぁ

847:名無しさん@ピンキー
10/09/30 20:47:19 Z7G+eIL0
>845
じゃあ二塁手をしてみるか。

848:名無しさん@ピンキー
10/09/30 21:31:01 QsnerrBu
次スレそろそろ?

849:名無しさん@ピンキー
10/09/30 22:24:11 GOnpDeBE
そろそろだね
450あたりでいいかと

850:小数点の人
10/09/30 23:30:23 bhwIN5Xc
埋めついでに投下

・野ゆり
・1レス
・ひさ子さんチョイ出演。なんという藤巻ホイホイ

851:2.8 ゆりとポニテとハルバート
10/09/30 23:32:44 bhwIN5Xc
 「ひさ子さんっていい人よね」

 ある日の昼休み。食堂で昼食をとる俺に、ゆりっぺがそんなことをいってきた。

 「まあ……そうだな」
 「きっぷもいいしさばさばしてるし、どっちかっていうと女の子にもてるタイプよね、あれは」
 「……ああ」

 ゆりっぺの話を聞きながら俺は昼食をむさぼる。肉うどんうめえ。

 「ちょっと、野田君、聞いてるの?」
 「ああ」
 「む……」

 俺の反応を面白くないとおもったのか。それから数分ゆりっぺが話しかけることは無かった。

 「わたしもひさ子さんみたいにポーにーテールにしようかしら。どう、野田君。似合う?」

 口内の麺を咀嚼し終え、正面をむく。
 そこには髪をポニーテールにした天使―もとい、天使、いやそれ以上に美しいゆりっぺが存在していた。

 「……あ、あんまりじろじろ見ないでよ」
 「ゆりっぺ……かわいい! すごくかわいい!」
 「こ、声が大きいわよ! でも……ありがと」
 「だが、できれば髪型は変えないでほしい」
 「え? なんで?」

 やっぱり……似合ってないかしら。うつむいて、そんなことを呟く。無論、先程の言葉に嘘偽りは無い。
 だが、ある意味、俺の願いは当然のものだった。

 「ほかの男達がゆりっぺの魅力に気づいたらどうするんだ」
 「野田君……ふふ、それもそうね」

 ゆりっぺが、柔らかな笑みを浮かべる。
 そのたびに実感する。俺は、この笑顔を守るためにこの場所にいるのだと。

 「ポニーテールはまたいつか……貴方と二人っきりになったときに見せてあげる」

 そんな言葉を残し、ゆりっぺは颯爽と立ち去っていった。
 俺に、ポニテ萌えという新たな性癖を与えて……

2.8 ゆりとポニテとハルバート fin

852:小数点の人
10/09/30 23:35:17 bhwIN5Xc
反省点
またもや数字の打ち忘れ。油断した結果がこれだよ!
野田君が若干キャラ崩壊。むしろ松下五段化が進む。
ゆりと野田がこんなたわいもないことでいちゃつくといいなあとかおもったり。

最後に
お付き合いいただきありがとうございました。
次は……藤ひさかもしれない。

小数点の人でした。
ありがとうございました。

853:名無しさん@ピンキー
10/10/01 00:38:51 CoVJ7m4j
乙です!
藤ひさwktk

854:名無しさん@ピンキー
10/10/01 00:41:54 FEM99/8W
最近随分勢いあるなwww嬉しい限りだ

855:名無しさん@ピンキー
10/10/01 03:01:04 JiuhjEkG
次も期待してます、小数点の人gj! 

んで僕も埋めに参加します
題『縦ノリは時に悪ノリ』
2レスだけど4巻ドラマCD聞いてない人は読まない方がいいかも

856:名無しさん@ピンキー
10/10/01 03:02:51 JiuhjEkG

教室の窓ガラスとはこれほどまでに分厚いものでしたでしょうか。
今日ほど廊下と教室の間に境を感じたことはなかったかもわかりません。
ですが! 今の私たちにとって隔てるものなどは一切ありませんっ。
 「この位置、この距離からであれば違反には値しないと思います」
 「あー、むしろこれだけ間近で見られるんなら上等ってもんじゃねぇか?」
私たちの視線の奥では、あの頃……そう、活動初期の段階から素敵だと思っていた彼女たちガ
ルデモ、Girls Dead Monsterのメンバーが輝かしい汗を流していました。しなやかで壮健な肉体
を持った彼女たちの演奏は私たちの心を動かすばかりかこの目をも釘付けにさせてくれる。
 私は扉越しに伝わってきたビートに、血液が沸き立つような高揚感を覚えていました。
 「……はい! はい!」
 「ちょっと高松、抑えろよ」
藤巻さんは私の肩を抱えながら、ゆりっぺさんの忠告を思い出すようにと静かに言いました。
 『……っえ、でもこれだけは約束して。
  時と場所と場合と、コンプライアンス的なものは守ってよね。』
私としたことが思いもよらず縦ノリをかましてしまっていましたが、これは理性の働きでした。
と言いますか、隣にいる藤巻さんが一緒に乗らないことが不思議に思えたくらいです。
 「はい! はい!」
 「だから抑えろってっ、まだドラマCD聞いてねぇ人だっているんだからよ!」
ゆりっぺさんの忠告が錘となっていたことは言うまでもありませんが、この衝動をどうして抑え
ずにいられましょうか。いや、いられません。彼女たちは私たちの心を躍らせてくれる唯一無二
の存在なのですからっ。

857:名無しさん@ピンキー
10/10/01 03:04:43 JiuhjEkG
 私は燃え立つような想いを藤巻さんにぶつけました。
 「遠慮が過ぎますよ藤巻さん。……私たちは仲間じゃないですかっ!」
ええ、空は青空です。太陽はさんさんと照り輝いています。リノリウムも光沢を放っています。
私の激情に対して藤巻さんは長ドスを孫の手のように用いて頭を掻きながら応えてくれました。
恐らくは照れ隠しでしょう。
 「へっ、んな恥ずかしいこと口に出すんじゃねぇよ」
そして私たちが熱くガルデモハイタッチを交わそうとしたとき、すぐ近くに大山くんが立ってい
ることに気がつきました。私はつい私らしくもなく、ささやかな手招きをしました。そして大山
くんに、私がどれだけガルデモを解っているかというところを見せてあげようと思い、音楽に合
わせて跳ね上がりました。
 「はい! はい! はいはいはい!
  はい! はい! はい! うーーッはい!」
 「大山、俺たちは来るもの拒まずだぜ?」
でも何故ですか。わかりません。
大山くんは私の意図に反して、困惑した表情を浮かべた後「僕……っ」と言って泣き出してしま
いました。そして私と藤巻さんはそんな場面をガルデモのメンバーに見つかり、絞められること
になったのです。ゆりっぺさんから解散の通達を申し渡されることだけは避けられましたが、そ
れが私の唯一の救いでした。




藤巻を巻き込んでしまいました
それと焼き直しネタが不快だったらスミマセン
以上でした

858:名無しさん@ピンキー
10/10/01 08:50:55 VNGcgvzV
>>850
学―もとい公共の場でにやついちまったじゃねーかGJ

>>855
はい!はい!はい!はい!はい!GJ

859:小数点の人
10/10/01 12:22:18 zUXsBK53
髪をほどいたひさ子を想像していたらいつの間にか一本書きあがっていたという罠。
友人にその経緯を話しながら見せたら「藤巻乙」といわれた、そんなお話。

・藤ひさ
・ひさ子さんマジ乙女
・藤巻さんマジヘタレ

860:11.3 ドスとピックとポニーテール 1/1
10/10/01 12:23:38 zUXsBK53
 「は? あたしのピックがほしい?」

 ある日の昼休み。藤巻が、唐突にそんなことをいってきた。
 わざわざその用事だけのために音楽室まで来たのかよ。暇人だなこいつ。

 「おう、まあな」
 「なんだよいきなり。ギターでも始めんのか? だったらあたしが教えてやんよ」

 長ドスなんてもん得物にしてんだからそこそこ器用だろ。
 それに、放課後の音楽室、夕日が差し込む部屋でこいつと二人きり……うん、この世界で見るにしてはなかなか上等の夢だ。

 「いや、そうじゃなくてよ……」
 「じゃーなんだよ。あたしの教えが受け入れられねえってか。それとも岩沢に教えてほしいのか。美乳好きか。いい目してんじゃねえか。それともユイがいいか。なんだお前寝取る気か」

 わりと久方ぶりに見た夢を三秒くらいでぶち壊してくれたこの男に、しかえしとばかりにまくし立てる。
 つくづくケチだなこいつは。夢くらい好きに見させろって。
 まあ、そういうところに惚れてるんだけどさあたしは。

 「ちげーよ!」
 「じゃあなんだよ」

 藤巻に身体ごと首を近づける。っと、案の定目をそらしたか。まあその反応が好きなんだけどさ。

 「……お守りだよ。お前ツキいいからさ。もってたら……また、戻ってこれるかなってよ」

 なんだ。そういうことか。
 ま、ひさ子姉さんのツキは半端無いからな。あやかりたい気分もわかるぜ。

 「それなら……ほれ」

 あたしのトレードマークともいえるポニーテール。それをほどき、束ねていたヘアゴムを藤巻に手渡す。

 「ほぼ毎日つけてたやつだ。ピックなんかよりもよっぽどご利益あるよ」
 「ひさ子……お前……」

 ヘアゴムを手にし、呆然とする藤巻。

 「ポニーテールよりもそっちのほうが似合うな! あばよ! こいつはいただいたぜ!」

 そんな、三流の悪役のような台詞をはき、藤巻は逃げるように立ち去っていった。
 ……うん。今のはヘタレながらいい判断だったと思う。
 今のあたしは、誰にも見せられないような紅い顔をしているから。

fin

861:小数点の人
10/10/01 12:31:00 zUXsBK53
反省点
今度はラストで作品名を書き忘れ……どうしてこうなった
自分はドジッ娘属性もちなんじゃないかと考えて死にたくなる金曜日の昼下がり。ちょっと職場の地下駐車場にいってトラップに引っかかってくる。
さばさばした子がポニテをほどいて気弱になるのは俺のジャスティス。
ひさ子さんは最終話のゆりっぺや10話のユイと並ぶくらい乙女度が高いと思う。

最後に。
お付き合いいただきありがとうございました。

小数点の人でした。
ありがとうございました。

862:名無しさん@ピンキー
10/10/01 12:44:44 9NBhG5gJ
>>859
ひさ子さんかわええ
GJなんだぜ

863:名無しさん@ピンキー
10/10/01 15:06:05 zfi769U/
なんとなく緊張と緩和(良い意味で)
お二人の話また楽しみにしています

864:名無しさん@ピンキー
10/10/01 16:01:57 QsnclW4s
作者の自己主張がちょっと激しい気もする

865:名無しさん@ピンキー
10/10/02 07:08:19 95vfw3Sd
小ネタです。推敲なしさ・・・
題『ゆり給食に参戦』

866:1/2
10/10/02 07:11:59 95vfw3Sd

 十月。
 たしか旧暦なら晩秋、新暦なら仲秋の一ヶ月ね。
 紅葉はこれから鮮やかさを増すけれど、桜の葉の端々は黄色く色づいていた。
 それは季節の凋落を思わせた。
 でも風が吹いて枝が揺れて、葉擦れが心地よく響いていた。
 あたしはそもそもは炊事当番なんてガラじゃないんだけど……
 あまりの清々しさに充実した勤務態度をとっていた。
 とき折り文句を言いそうになりながらもサラダ用にボイルされた芋の皮むきに勤しんでいた。
 
 「ユイはご飯を炊いて頂戴。ご飯くらい炊けるわよね、出来れば炊き込みご飯にしたいんだけど」
 「えと……お米は洗うんですよね。洗剤で洗うんじゃないってことくらいはあたしでも知ってます!」
 「しょうがないわね、一度しか言わないんだから。まずはお米をといでざるにあけて水分をよく切って。それからよくすった乾燥わかめとちぎったちりめんじゃこを一緒に炊飯器に入れる。
水の量は、お米とわかめとちりめんじゃこを足したものに対して大体1.15倍だからね。あと油を少量入れるといいわ。それでスイッチオンでOKよ」
 「わかりました! あたし先輩の目玉をひん剥かせるくらいに上手に作りますから」
 「どんな料理よそれ」
 最初、調理場で働いているおばちゃんたちはあたしたち二人のことを怪訝な目で見ていたけれど、「仲村ゆりと申します、調理長が高熱が出したと伺いましたので今日一日お手伝いを
させていただきたいのです、どうぞこき使ってください」とはきはきと返事をしたところ、「若いのに感心ねぇ」とあっさりと受け入れてもらえることになった。

 「なんでゆりっぺが行く必要があるんだ?」
 「それは代わりがいないから……ってこともあるんだけど、本音を言うとね、普段立ち入らない領域に対して好奇心が芽生えちゃったってところなの」
 日向くんがあたしが料理を作れるとは微塵も思っていないようなのは、心外だったわ。
 それにしてもこれを決めた当初、室内には無言の圧力が溢れていた。
 食の恨みは怖いって言うくらいだから、迂闊に手を出したらいけないことだったのかしら。

 そんな下馬評やなんらかの念はともかくとして、あたしはいつの間にか司令塔となっていた。
 カレーに肉うどんにチャーハンに五目あんかけ焼きそば。春雨スープにいんげんとコーンのソテーに杏仁豆腐。
 次々とオーダーに応えて見せたわ。
 もっとも仕込みの大半は前日の内に済ませてあったんだけどね。
 とはいえ麻婆豆腐だけは、辛み成分のせいで目が痛くなりそうだったからメニューから外したわ。

867:2/2
10/10/02 07:15:12 95vfw3Sd
 そんななか、音無くんたちSSSのメンバーに用意したメニューはこれ。
 わかめじゃこご飯、もやしの和え物、きんぴら、そして味噌汁。
 質素な和食だけどこれだったら大勢の胃袋をまかなえると思ったの。

 やがて忙しい時間帯が過ぎて、厨房内から音無くんたちの顔を見るくらいの余裕が出来てきたとき、あたしはウエイトレスさながらにご膳を配膳したわ。
すると「大丈夫なのかこれ、食えるのか。本当か?」とでも言いたそうな目をしてきたわ。日向、藤巻、竹山、松下、四者四様にね。ふふ、そんな目で見るのなら当たるなら当たるがいいわ。
 と、せつな的にとはいえそうした黒い情念を宿していたあたしのその肩を、音無くんがほぐしてくれた。
 「ん、問題なくうまいんじゃないか。特にこの味噌汁の味好きだ」
 「わっかるわー、あなたわかってはる!」
 「俺も好きだぞ。このわかめご飯」
 「っと野田くんはちょっと嗜好が違うようね」
 「いや、俺もどれか選べってんならわかめご飯かな」
 「僕もです」「俺もだ」
 日向くんに竹山くんに松下くんまでそんなことを言っていたわ。
 いいわ、それだけあたしの指示が的確だったってことにしておくから。

 「ありゃ、もう先輩方はお食事済まされたのですか」
 ウォッシャーと格闘していたユイが不安気に訊ねてきたのであたしはいった。
 「わかめご飯好評だったわ。みんな喜んでくれていたみたい」
 「嬉しいですっ、あたし、挑戦した甲斐があったんですね。今まで料理や後片付けとか嫌いだったんですけどなんだか好きになれそうな気がしてきました」
 「突然だったから大変だったわね、お疲れ様」
 あたしはカシュッと音を立てて清涼飲料水のプルタブを開けた。そしてユイとささやかな乾杯をした。
 「……日向先輩、なにか言ってました?」
 「ええっと、ユイが作ったご飯が一番好きだって。やだ、あたしから言わせないでよ、というか結婚しちゃいなさいよ」
 「なに言い出すんですか先輩。それは駄目なんです……だってあたし……」
 「どうしちゃったの急に深刻な顔して。冗談なんだからそんな本気に考えたりしたら駄目よ」
 そんな風にしてあたしは、ユイのことをからかいながら十月にあたるとある一日を乗り切ったのであった。
 
   イメージからそんなに反れてなければ幸い……かな。気が付けばこのスレもう867レスですか、そうですか
   7巻とか12月のCDとか、盛り上がりどころが控えてるんで年末は混雑するかなー、とかふと思いました

868:名無しさん@ピンキー
10/10/02 10:34:43 zfaht5ro
そろそろ誰かえっちぃのください

869:名無しさん@ピンキー
10/10/02 15:32:00 cqdglKro
言い出しっぺの法則
>>867GJ

870:名無しさん@ピンキー
10/10/02 18:48:40 bGJcR1y2
>>867
GJおれもワカメシ食いてぇ

ABスレもDVD全部出し切ったら盛り下がるかもしれないのか…涙が出てきた

871:名無しさん@ピンキー
10/10/02 21:19:30 uugkbfwg
>>867
学校給食のワカメご飯思いだしたGJ

872:名無しさん@ピンキー
10/10/02 22:00:14 udedwAnR
わかめ~というと違うものを連想するが。

873:名無しさん@ピンキー
10/10/03 10:12:27 wLBiItas
>>870
ググるとAngel Beats!のSS書いてる個人ブログ結構ある

874:名無しさん@ピンキー
10/10/03 15:03:07 kN4JwYJp
だがコメがつくこういうような場所は貴重だと思う

875:名無しさん@ピンキー
10/10/03 18:59:31 Qq6vsNpU
八話のキャラコメ見たけど遊佐に萌えた
萌えたんだ

876:9.1話
10/10/04 06:30:37 8zn82X28


ピンポンパンポ~ン♪

日向「今日は飯の時間に流れる放送に飽き飽きしてきた我々『死んだ世界戦線』がメンバー、あなたのお耳の恋人 日向と!強制連行(ドナドナ)された同級生 音無、そして!」
ユイ「みんなの超絶人気ボーカルゆいにゃんがお送りしまーっす!」
音無「おい、なんでこんなことなってんだよ?」
日向「(仕方ないだろ?ゆりが『天使が前みたいに止めに来るか確認するためよ!』とか言って押つけられたんだから!)」
音無「(お前とユイだけだったろ)」
日向「(誰が悲しくてユイのお守りなんかするんだよ!?)」
音無「(本人は随分ノッてんだけど)」
ユイ「よっしゃー!じゃあいきなり一曲目いくぜええええ!」
日向「んじゃま飛び入りゲストオンリーのトークなんて退屈だろうし、コーナーの方いっとこうぜ」
ユイ「さらっと受け流された!?」
音無「コーナーなんてあったか?この放送」
ユイ「定番のお悩み相談です!このコーナーはお悩みに対し、私たちが切り捨てたり笑い転げたり泣き崩れたりしていくコーナーです」
日向「解決する気ねぇ!」
ユイ「冗談です。勿論解決する気もやぶさかではありません」
音無「いや、ちゃんと悩みに答えてあげようぜ」
ユイ「お悩み遭難コーナー♪」
日向「救助しろ」
ユイ「では早速『気になるあの人のオトし方を教えてください』」
日向「まずは屋上に呼ぶ」
音無「意外にベタだな」

夕焼けと下校する生徒を見下ろしながら――
高鳴る胸の鼓動を抑えてそっと彼の背中を――

押す



877:9.1話
10/10/04 06:31:28 8zn82X28



日向「落ちます」
音無「そりゃ落ちるだろ!」
ユイ「オトしドコロが違いますよね!?」
日向「衝撃的な告白だろ」
音無「身も心もな」
日向「あとは最後に一言加えるとさらに効果的になる」
音無「相手は眼下で地面にめりこんでるぞ」

『わたし……本気よ』

音無・ユイ「「怖っっっ!!」」
日向「これで君の気持ちが本気だと伝わるはずだぜ☆」
音無「伝えた先に未来がねえよ」
ユイ「皆は真似しちゃ駄目ですよ!」
日向「じゃあ素直に屋上で『あなたを落とします』って告白はどうよ?」
ユイ「なんだかもう告白の言葉が脅迫の言葉に聞こえてきましたよ」
日向「一世一代の告白はやっぱインパクトがないとな」
音無「そんな告白一代も残すな」
日向「告白じゃなくて告別の言葉になったりしてな」
音無「何に別れを告げる気だ?」
日向「昨日までの私にさよなら」
ユイ「間違いなく恋にさよならですって!」
音無「気を取り直して、次にいこう」
ユイ「『友達が好きな人に素直になれないみたいです。なんとかしてあげられないでしょうか』」
日向「ツンデレなんだな」
音無「ツンデレて」
日向「『勘違いしないでよね!別にあなたのことなんてなんとも思ってないんだから!』って感じか」
音無「ああ、好きな人にそう言っちゃうのは素直になれてないのかもな」
日向「『勘違いしないでよね!別にあなたのこと好きなんだから!』」
ユイ「遠まわしに素直になりました!」
日向「『勘違いしないでよね!別にあなたがファッ○ユー!』」
ユイ「そして脅迫された!?」
音無「ていうか日本語おかしいぞ」
ユイ「でも相手がツンデレなら簡単な方法がありますよ」
音無「いや、ツンデレって確定なのか?」
ユイ「あの子ツンデレだよって言えば万事解決だと思うんです」
音無「どう解決するんだ?」




878:9.1話
10/10/04 06:32:30 8zn82X28
ユイ「素直になれなかったときの言葉が逆の意味になります」
音無「たとえば?」
ユイ「『別にあなたがファッ○ユー』」
日向「結婚してやんよ!」
音無「意思疎通は大丈夫か!?」
「次は、『好きな人がにぶちんでアピールしてもことごとくスルーされます。この困難に立ち向かう案を是非にご教授ください』」
日向「にぶちんかー」
ユイ「にぶちんですかー」
音無「にぶいのかー」
ユイ「………………………………………」
日向「………………………………………」
ユイ「難しい問題ですね」
日向「ああ、難解だ」
音無「なんでこっち見た」
ユイ「にぶちーな人にはやはりストレートに伝えるのがいいと思いますけどねー」
日向「そうだな……試しだ!にぶちーにストレートを投げて反応をチェックしてみようぜ!」
音無「『君が好きだ』」
ユイ「スッ、ストライク!」
日向「役が!逆だァ!!」
ユイ「近年稀に見る動揺っぷりでしたね」
日向「絶妙のタイミングでのボケに我を忘れてツッコんじまった」
音無「俺はボケたつもりはないんだが」
ユイ「でも『好きだ』じゃアピールというか告白になっちゃいますね」
音無「というかさ、もっと自然に好きな人のためになにかしてあげたいって気持ちで行動すればきっと魅力に気づいてくれると思うよ」
ユイ「…………なんか乙女として負けた気がします」
日向「野田とか全然進展しねーけど」
音無「例外っつーか論外だな」
ユイ「……っとそろそろ時間ですね。」
音無「もうか。コーナーひとつしかやってないぞ」
ユイ「今後先輩がたが恋に迷った時には是非相談に来t」
音無・日向「「来ないぜ」」
ユイ「即答!?」
日向「みしろユイが恋迷宮入りしたら相談にてくれていいぜ」
ユイ「いえ、先輩に相談したら失恋コースをぶっちしそうなので遠慮します」
音無「コースアウトして相手跳ね飛ばしそうだな」
日向「……友達が冷たいんだが相談に乗ってくれないか?」

ガラッ
音無「あ、奏!?」
日向「やっべ!ズラかるそ!」
天使「Hand sonic」
ユイ「ええ!?向こうから仕掛けてきた!?」
日向「そりゃしかたねーさ」
音無「?なんでだよ?」
日向「だってあのコーナーで出したのって、みんな天使が投稿したヤツだからな。流石に恥ずかしかったんだろ」
音無「じゃあ他のにすりゃよかっただろ!」
日向「しかたねーだろ!葉書のほとんどが天使からのヤツばかりだったんだから」
ユイ「それってあのメチャクチャ増えたときですか!?」
日向「天使も恋はするってことじゃね?」
天使「Delay」
日向「アッ――――――――」
音無「ッ!ヤバいぞ!」
ユイ「ということで今日は今日はユイにゃんとその他三名でお送りしました!次回は誰になるかわかりません!それでは午後は照れ隠しのHand sonicにご注意ください!それでは!」

ピンポンパンポ~ン♪




879:名無しさん@ピンキー
10/10/04 06:37:43 w1ADSxOb
なんぞこれwwwおもしろwww

GJGJGJ!!

880:名無しさん@ピンキー
10/10/04 08:10:18 pnTCguQZ
ゆる休日


なにやらブックシェルフもといCD/DVD・BD/まんが棚をがさごそ漁っているユイ
「うー、変です。ない。どこですか」
ピンときた。探し物は南極でイセエビのフライを作ったりする映画だ
この間レンタルしたなんか面白そうなやつ
「よく見てみろって、意外と足元辺りにでも埋もれてるんじゃないか」
灯台下暗しってことはよくある
ユイの足元はたたまれていない服やら未開封のお菓子やらでゴチャゴチャだ
「もう返しちゃったとかないですよね……」
「知らねーって」
「じゃあ少しは協力する姿勢を見せてください」
苛々しているらしい。牛乳飲んで小魚食べて成長しろと言いたかった
しかしエスカレートされるのはたまったもんじゃないので一応手伝うことに
「その辺りとかどうだよ」
「えー、もう一度同じところ探させるなんて先輩頭悪い」
「こういうときほどそういうとこにあるもんなんだよっ、いっから探してみろって」
牛乳飲んで小魚食べて成長する必要があるのは俺も同じか
ちょっと悔しいから、あいつより先に俺が見つけてやるという気が漲った
俺は一向に言うことを聞こうとしない灯台の麓もとい足元をかきわけた
するとユイのつま先のすぐ先に青を基調としたDVDのカバーが見えた
「案の定にもほどってものがあるからな」
そいつを拾って突きつけてやったのだけれど
「違います。それ先輩が好きなやつじゃないですか」
ふてぶてしい口調で否定された。んでもってやや冷たい
手がかりを失ってしまった俺は嫌々ながらも探しものがなんなのかを改めて聞いた
「お父さんは職をなくしちゃったことを家族に言えなくて…、お母さんはドーナツを食べてもらえなくて…」
どうやら一家離散状態のような家族の不安を描いた映画らしい。タイトルは聞いたことがあった
暗いのなんて見なけりゃいいのにと思ったがそれは口に出さずにいた

881:名無しさん@ピンキー
10/10/04 08:10:43 pnTCguQZ
「……あー、ない。ほんとどこやったんだよお前」
俺は10分と経たず、すでに諦めモードに入っていた
目の前のユイはせわしくばたばたとしていた。尻を振りながら
だもんでつい出来心から覗き込んだら白だった。ま、それはいい
二人してもう10分ほど探していたそのとき
「へっへっへっ」
「なんだその笑い方、藤巻から教わったのか?」
なんだか品のないような感じで笑いかけてきたユイは俺の顔を見つめてきた
なんだってんだよいったい
「そこです先輩のその素足の先ーっ!」
いきなり叫びだすもんだから驚かされた
ていうか、ああ、あるもんだな
「うん」
見事なしっぺ返し
俺の足元のえびせんの袋の横にひょこりとジャケットが顔を出していた
なんともいえない恥ずかしさがある
というか、ここで気臆れしてはいけない
「……120分か。そっか今日は日曜だった。さっきメシも食ったばかりだし」
だけど先回りされてしまった
「一緒に観ません?」
「そうしてみるか」
映画祭の『ある視点』部門を受賞した作品だけはあった
しばらくしたら忘れてしまった
けれどラストの夢とも現実ともつかないようなシーンでは視線の持つ意味を考えさせられた
あれ、俺こういう話も結構大丈夫なんだ、とか思って
ちらと横を見たら、泣きこそしていなかったけどもユイは目を潤ませていた
途中強盗が登場し始めたシーンでは「ん?」ってなったんだけど、
結果的にはなんだか意義ある休日を過ごせたような、そんな気にさせてもらえた

後書き:ひなユイっぽいもの書いたの初かも。迷宮でもオーライ? >>878GJGJ

882:名無しさん@ピンキー
10/10/04 08:46:02 VKjlHt/f
>>881
gjほのぼのしてよかた
>>878
馬鹿みたいなのは好物gj

883:名無しさん@ピンキー
10/10/04 09:58:41 ndpZSg5r
>>878
ハイテンションで良かったGJ!
>>881
穏やかな感じで良かったGJ!

884:名無しさん@ピンキー
10/10/04 12:15:55 YDch1Sxt
ここまで10日以上エロ無し。

885:名無しさん@ピンキー
10/10/04 15:49:36 VKjlHt/f
書けばいいじゃない

886:名無しさん@ピンキー
10/10/04 17:44:09 Je5D58h2
これは面白いGJ
天使ちゃんw

>>881
心が和みますなぁ
この二人は好きだ

887:名無しさん@ピンキー
10/10/04 18:05:39 w1ADSxOb
>>884
頼むぜ

888:名無しさん@ピンキー
10/10/04 18:50:55 kZR3EgNK
>>884に期待

ゆっさゆさで思い出したがDVD4巻8話のキャラコメ遊佐が喘いでいたよね
うん、電波拾った

889:名無しさん@ピンキー
10/10/04 19:34:38 w1ADSxOb
>>888
拾ったら書け

890:名無しさん@ピンキー
10/10/04 20:31:10 YoZAVVyr
>>876
四コマで似たようなのがあったと思うのだが?

891:名無しさん@ピンキー
10/10/05 06:20:40 DR06wWjx
>>890
そういうことは言わないお約束

892:名無しさん@ピンキー
10/10/06 02:30:13 VM9Iefo+
鬼畜入江たんの腋をかぎまわして舐め回したい
悪いか?

893:名無しさん@ピンキー
10/10/06 06:39:30 rWnytbDF
コンビニショートケーキ

目が覚めたとき、毛布がかけられていることに気が付いた
「あれ……」
俺はぼんやりと壁掛け時計を確認した。時刻は23時30分だ
体を半身に起こしながらテーブルの上を眺めたら、そこには一枚のメモが置かれていた
なんだろうか
ユイの書置きに違いなかった。なんだか少し不安だ
そこにはこんな風に書かれていた
「先に眠ります。それと先輩、勝手にケーキ食べるなんてヒドイです」
簡便に済ませているだけにじわりとくるものがあった
俺はもう一度手紙を寓目して、はたと思い出した
そうだ、俺……いけねぇっ
眠気が一気に吹っ飛んだ。俺は慌ててユイの部屋をノックして言った
「起きててくれよっ、今からすぐ代わり買ってくっから!」
するとくぐもった声が扉越しに聞こえてきた
「これでも楽しみにしてたんです、あたしは。でももう時間ないですからいいです」
「んなこと淋しいこと言うなって、笑って待ってんだ」
俺はマンションの階段を駆け下りた
 ―ユイが帰ってくるまで待ってるつもりだった
 毎日よくもまあ励んでるよなと、軽く労ってやりたかったんだ
 でも出迎えてやりたいという気持ちとは裏腹に、容赦ない眠気が襲ってきて、
 気を紛らわせようとして冷蔵庫を物色してみたら洋菓子店の包み箱があったんだ
 開いてみたらガトーショコラとショートケーキが寄り添うように並べられていた
 鈍感な俺は、二つとも平らげてしまった。これといった疑問もはさまずに
 それから、腹七分目くらいのなんともいえないいい気持ちになったんで、つい……
安物のケーキじゃ釣り合わないかもしれない
それでも、まだ、今日のうちなら何とかなるんじゃないか
そう思ってコンビニに猛ダッシュした、運良くもショートケーキは陳列されていた
息急き切らしていたもんだから店員に訝しげに見られたものの、俺は即座に清算を済ませた

894:名無しさん@ピンキー
10/10/06 06:39:55 rWnytbDF
玉のような汗をかきながら時計を確認したら、まだ55分だ。なんとか……間に合った
「ぜぇ、はぁ、ユイ……これ、っとああ、取り皿とフォーク用意するな」
ここでケーキを落としたりするようなミスをしたらそれこそ取り返しがつかない
慎重に取り皿の上に乗せて、フィルムを剥がした。飲み物は単なるペットの紅茶
ユイはテーブルのすぐ下に敷かれたラグマットの上で横になっていた
毛足の長いその織物の肌触りはさらさらだ
俺がさっき眠ってしまったようにユイのやつも眠ってしまったんじゃないかとさえ思えたが
こちらがひと通り用意を済ませたところで、長閑に上体を起こした
「んじゃ乾杯しようぜ」
「え、はい」
グラスがカチリと鳴った。ようやく気を取り直してくれたのか
「先輩……今日あたしの誕生日だったって知ってたんですか?」とユイは訊ねてきた
「正直に言えばだ。起きるまで忘れてたんだ……だから勝手にケーキも食べちまってた」
「大事にしてくれるつもりなら忘れるなーっ!」
お、元気だ
そのひと言で俺の方もようやく安心することが出来た
いつもの俺たちに戻れた。そんな気がした
時計を見てみたら、もう長針と短針はくっ付いていた。ったく、言い遅れちまった。
「あのさ、誕生日おめでとう」
だけれどユイは不満たらたらに言ってきた
「先輩にもっと甲斐性があったらホールケーキにキャンドル立ててふーって出来たのに!」
「そ、そーだな。でもそんな悪くはないだろ、これだって」
「悪くはないですけどあたしの涙を返せーっ!」
どこに泣く要素があったんだ。準備してたケーキ食われてショック受けてたときか??
「泣いたら悪いかごらーっ!!」
いつも通り明るい調子に戻ってくれたので俺の方もヘッドロックをかましてやった
今日という日は、俺とユイにとってささやかながら特別な日になっていた
騒々しいが……、こんな日がたびたび訪れるなら、それはそれで楽しいか

後書き:概ね23:50でした。ひなユイ楽しいかも

895:名無しさん@ピンキー
10/10/06 06:50:32 w7O8+Hcj
>>893
GJにやけるな
一行目がショートコントコンビニに見えた、重症だ

896:名無しさん@ピンキー
10/10/06 07:07:46 gKsqrxnA
前作の方が味があった
ともあれGJ!

897:名無しさん@ピンキー
10/10/06 08:06:28 B55OoRgT
デジャビュや、これデジャビュや…
と思ったら23:50だったかGJ

898:名無しさん@ピンキー
10/10/06 12:40:12 ZIt0IGUH
+   +
  ∧_∧  +
 (0゚・∀・)   
 (0゚∪ ∪ +        
 と__)__) +


899:名無しさん@ピンキー
10/10/06 17:15:38 VM9Iefo+
+   +
  __
Σ___)  +
△[___]
 川0  〉|  ワクワクtktk
 W0゚ ヮ/
  >ー‐'、     +
 (0゚∪ ∪ +
 と__)__)   +


900:名無しさん@ピンキー
10/10/06 23:23:26 daB6qAwa
テカテカTKwww
>>894
GJGJGJGJGJ!!

901:小数点の人
10/10/06 23:40:59 U6DH2Q1K
ひさびさの投下いきます
・藤ひさ
・藤巻の出番はほぼありません

902:if‐12.0 手紙と指輪とプロポーズ 1/2
10/10/06 23:42:22 U6DH2Q1K
 藤巻が死んだ。影に食われ、この世界から完全に消滅した。
 悲しいのに、涙はでなかった。我ながら、ひどいな女だと思った。
 一週間がすぎ、SSSはもとの日常を取り戻しつつあった。
 あたしも、バンド練習にはしっかり参加していた。
 それでも―あんなに好きなギターだったのに。
 バンドでの練習は、非常に作業的なものだった。あたし以外がそれに気づいていないのがかえって辛かった。

 ある日のこと。ミーティングを終え、一人になったところを、ゆりに呼び止められた。

 「ひさ子さん。ちょっといいかしら」

 振り返り、答える。

 「ん。ああ。今度の陽動のことか?」
 「違うわ」

 間髪入れない答え。なんだ。ゆりがそのこと以外であたしに声をかけるなんて、珍しいな。

 「これ……貴女あてのものよ」

 そういい、右掌を差し出すゆり。
 これは……木箱?

 「それじゃ。やることはやったから」

 言い切り、風を切るような歩みでゆりが立ち去っていく。

 「いったいなんだってんだよ……」

 そうぼやきながら、木箱のふたを開けてみる。

903:if‐12.0 手紙と指輪とプロポーズ 2/2
10/10/06 23:43:28 U6DH2Q1K
 「……これ、って」

 なんだよ……これ。
 はは、あいつ馬鹿じゃねえの。

 「あはは……ばっかでえ。あいつ」

 こみ上げる涙意。胸の奥に生まれたひっかかるような感触が身体中に広がっていき―

 「ふ……じまき、ふじ……まき、藤巻。藤巻! 藤巻! 藤巻! 藤巻藤巻藤巻! ふじまきいいいいいいい! あああああああああ!」

 慟哭。
 心の奥深く。自分でも見当がつかないほどの深遠に封じ込めた感情が、あたしの魂に火を点す。
 なんだよ、この指輪。
 はめろってのかよ。あたしらまだ未成年だろ。それ以前に付き合ってすらねえだろ気が早すぎるんだよ。
 それに……なんだよ。この手紙。
 お前がアホなのは今さらだから文脈の無さにはあえてつっこまねえけどよ。
 ふざけてるっつうかなんつうか……口で言えよむしろなにが何でも生き残れよ馬鹿!

 「まったく……勝手すぎるぜ、あいつ」

 笑い泣き、指輪を手にはめる。
 あつらえたかのように左手の薬指にはまる銀の円環。いつサイズ調べたんだよあの変態が。
 身に着けた指輪を空に――天高く掲げる。 その先にいるはずの馬鹿に、あたしの所有権を証明する。

 「いいぜ。こんな女でよけりゃ嫁になってやるよ」

 『俺みたいなアホが相手で悪いがよ。一緒になってくれねえか?』

if-12.0 手紙と指輪とプロポーズ END

904:小数点の人
10/10/06 23:46:51 U6DH2Q1K
後書き
いつになったらうちの藤ひさは普通のカップルとして成立するんだろう。
夫婦として成立している場合のほうが多いかもしれない。
次回があれば藤ひさで初体験後の翌朝+二回戦(R-18)でお会いしましょう。

お付き合いいただきありがとうございました。
小数点の人でした。
ありがとうございました。

905:名無しさん@ピンキー
10/10/06 23:56:17 daB6qAwa
>>904
リアルタイムGJ!!

当然二回戦も書いてくれるんだよな!?!???!?!

906:名無しさん@ピンキー
10/10/07 00:10:40 i3P4Kudk
>>904
GJ
エロも楽しみにしてるよ

907:名無しさん@ピンキー
10/10/07 00:14:24 T7zXoanx
最近藤ひさが多くて非常に嬉しいぜ
>>904
まじGJ

908:名無しさん@ピンキー
10/10/07 00:25:36 RgBo6+UL
GJ!
キャラコメにて藤巻→ひさこが確定したからかもしれんな

909:名無しさん@ピンキー
10/10/07 08:18:33 ZeX0xJ3o
素晴らしい

910:名無しさん@ピンキー
10/10/07 08:21:15 slZpZfCV
凄く良いんだけどルイズのコピペ思い出したw

911:名無しさん@ピンキー
10/10/07 08:50:53 i3P4Kudk
>>910
見直したら吹いたww

912:名無しさん@ピンキー
10/10/07 12:08:25 gcnPz1VV

スタジオで

 中央環状線沿いにあるとあるビルの五階にそのスタジオはあった。立地がいいこと
はさておき、機能的で洗練されているから使い勝手がよいんだと。
 音楽のことはよくわからなくともロビーの広さがなんとなくそれを物語っていて、備え
付けのソファーの心地も悪くなく、待ちのストレスをそれほど感じさせない造りだった。
 しかしここであんな事になるとは思ってもみなかった。

 ユイいつもここでやってんだよなとか思いながら、練習を終えるのを待っていたら、
「つかれたー」と言って当の本人がフロアに顔を出した。
 そうとう熱唱したらしく、頬を上気させていた。なのでつめたーいから選んだ缶コーヒ
ーを顔に押し付けてやろうかとも思ったが、おそらく喧嘩に発展するだけなのでやめた。
 奢ってやって、ひと息がついた折、岩沢やひさ子たちがAスタから出てきた。フロント
で機材の返却をして、支払いを済ませていた。
 そこで俺は一つ気になったことが出来たからユイに訊こうとしたら、
「先輩たちよりは少ないですけど負担分は払ってますって」と先に答えられた。
「なら問題ないか」
 仕送りと俺のバイト代でまかなっていただけに関心事だったんだけど、それを聞いて安
心した。一応体面は保たせてやりたかったし、岩沢たちも苦労してやりくりしてるんだか
ら一人だけ支払わないというのもないなと思っていたから。
「今日はミーティングとかないんだよな? 俺挨拶だけしてくるから、それ終わったら一
緒に帰るか」
 ユイがこくりと頷いたのを見送って俺がフロントへと近づくと、ひさ子が気付いた。
「送り迎え?」
「一応。っていうか久しぶりか久しぶりじゃないかわからないけど、久しぶり」
「うわ、なんだその言い方、周りくど過ぎるぜ」
「いいじゃねーかよ、ほっとけ」

913:2/2
10/10/07 12:08:56 gcnPz1VV
 前に会ったときはこうだったとか、ああだったとか、そんなことを話し合って旧交を温
めた。藤巻とは仲良くやってんのかとからかうと、勝手な想像すんなと肩をはたかれた。
 その後、岩沢にはユイに渡してやってとのど飴を渡され、関根とは少し馬鹿な話をして、
入江には軽く会釈をされたところで、こんなものかなと思い後にしようとした。すると、
「しっかり送ってあげてくださいね」と入江に念を押された。
 ああと相づちを打ってから、俺は心のなかで約束をした。
「心配すんな。あいつはみんなのおかげでもって元気にしてるし、俺はあいつがいるから
こそ幸せなんだ。だから、そのために出来ることだったらなんだってするさ」と。
 んで、色々な感情を隠すため鈍感をよそおってユイにつき添ってたら、突然ユイが
「もの言わぬははらのふくるるわざ!」と言って俺の横っ腹に肘鉄を食らわしてきた。
 椎名から教わったんだろうか……つか、瞬間、呼吸できなかった。
「なにか言いたそうなお顔でしたので、つい」
「あ……、はっ、お前なぁ……、要は俺がアホな顔してたってことだろ?」
「そんなとこです」
 そんなことはわかってることなんだから……とは思いながらも、なんだったろう、これ。
思わずほろっと涙を流してしまっていた。なんとなく、ピエロの頬に描かれた涙のような
滑稽な涙だ。
「えええっ、ひなっち先輩泣かないで下さいよ!」
「ぐっ、ああ、そんなつもりなかったんだけどな」
 俺はひとしきり情けない姿を見せた後、心のなかの約束はどこへやら、逆にユイに介護
されるようにして家路につくことになった。

 それからというもの、岩沢たちに遠目で見られていた感があったのでそれが恥ずかしく
て、スタジオへの見送りも控えて、ただ学生生活とバイトの日々を送るようになってしま
った。なんて情けない、と自省するばかりだった。
 思ってもみない目に遭って、以来俺は少しだけ変わってしまったかもしれない。


914:名無しさん@ピンキー
10/10/07 12:15:12 ZeX0xJ3o
>>910
不覚にも

915:名無しさん@ピンキー
10/10/07 12:24:06 jpO5qNZN
>>913 リアルタイムgj
>>914 bad job

916:名無しさん@ピンキー
10/10/07 13:45:18 fR2Ugfxj
>>912
GJ。以前投稿されたどれかの続きかいな?


日向「一回セックスしたくらいで彼女ヅラとか、超迷惑なんだよっ!!」
ユイ「…っ!!」

917:名無しさん@ピンキー
10/10/07 17:19:15 ZeX0xJ3o
>>916
ヤンデレ化しそうな

918:名無しさん@ピンキー
10/10/07 17:35:43 NG2ciyfx
>>913
面白いと思ったけどエロくはないな。少し残念

919:名無しさん@ピンキー
10/10/07 19:36:34 3Sqez6pc
>>916
日向「一回セックスしたくらいで彼女ヅラとか、超迷惑なんだよっ!!」
ユイ「…っ!!」

身も心も許していた相手から浴びせられた冷たい言葉にショックを受けたユイは、ひとり、雨の降る学園のキャンパスを傘も差さずに彷徨っていた。
「捨てられた…」
天を仰ぐと、涙が雨と混ざり合って、頬を流れ落ちていった。
「センパイが初めてのひとだったのに…」
…でも、センパイははあたしのことなんか彼女だなんて思ってない。
『日向って、男同士で付き合うぶんには、すげーいい奴なんだけどさ… あいつ、オンナの扱いはムッチャクチャ酷えんだよな~』
『戦線メンバーだけじゃなくって、NPCの女子にも見境なく手エだしてヤリまくってるし… ありゃあ、病気だな、SEX依存症』
『オンナが切れると、禁断症状起こしたみたいにそわそわしてる。日向にとっちゃ、オンナは煙草みたいなもん』
他のセンパイたちの慰めの言葉も、ユイには虚しかった。
彼にとっては、多分すべて、行きずりの関係だったのだろう。
最初はユイのほうも、真剣に彼と付き合うとかなんて考えていなかったし、ちょっと淡い気持ちで惹かれていただけだった。
しかし、彼に身体を許し、結ばれた後には、いつしか本気になってしまっていた。
でも、相手にとっては、退屈しのぎに生意気な下級生をほんのちょっとつまみ食いしただけだった。性欲処理に使われただけだった。
汚れてしまったような気がした。生きていた頃よりも、自分の肉体が忌まわしく汚らわしいものに思えた。
「センパイのこと、忘れること出来るかな…」
心の痛みも度を過ぎれば、そのうち感じなくなることを、ユイはよく知っていた。
世の中には必ず犠牲になる人がいる。残念だけど、自分がそうなってしまっただけのこと… 生きていた頃は、いつも、そう自分に言い聞かせて、
自分を無理矢理に納得させてきた。
なまじっかな同情なんかじゃこれっぽっちも癒すことの出来ない地獄。それは実際に経験してきた人間でないとわからない。
「まっ、い~や… バイバイひなっちセンパイ。次は音無センパイにでも遊んでもらおっと」
この世に永遠に続くものなどないのだ。幸せも、苦しみも。
「それにしても、センパイのおちんちん、大っきかったなあ…」
今度日向に会ったら、アベサダよろしくアレをぶった切ってやろう、ユイはそう思った。

920:名無しさん@ピンキー
10/10/07 20:36:24 jpO5qNZN
被害者意識に関しては形にしたやつが正当で本当とは思わない
それぞれ同じ思いをしているとしたら、という想像力の方がよほど大事だ
文体や流れで加害者と犠牲者が分別されるのはよくない
ただ書いた時点で被害者にも加害者にもなりうることをみんな忘れてないか

921:名無しさん@ピンキー
10/10/07 22:18:23 Ki/mVqKr
そろそろ480KBですな

922:名無しさん@ピンキー
10/10/08 17:35:33 bnjFkE07
ここまで来たら1000までいきたいな

923:名無しさん@ピンキー
10/10/08 19:33:38 w7+D0y8Q
もう4スレ目に入るのか
早いな

924:名無しさん@ピンキー
10/10/09 18:26:20 ebN+r2Zq
埋め
ABのDVDが終わったら過疎化するんだろうかねぇ…

925:名無しさん@ピンキー
10/10/09 23:15:10 bHmXo+pK
んなこたーない

926:名無しさん@ピンキー
10/10/10 01:19:46 yf+rIIyu
すでに過疎化してると言うのに何を今更

927:名無しさん@ピンキー
10/10/10 01:51:53 PefOHNpm
一部虐待モノってここでは歓迎されるの?

928:名無しさん@ピンキー
10/10/10 07:58:46 bcEef3P2
>>927
レイプスレや牧場スレもあるでよ

まぁ、注意書きすればおkだと思うけど

929:名無しさん@ピンキー
10/10/10 08:25:14 PefOHNpm
>>928
そうか。拒絶反応する人居るから迷ってたんだ

930:名無しさん@ピンキー
10/10/10 09:59:59 yf+rIIyu
エロパロすべてに言えるけど
嫌なら見るな

理解ある大人ならスルーするから存分に投下したまえ
480

931:名無しさん@ピンキー
10/10/10 10:03:02 bcEef3P2
tear

932:名無しさん@ピンキー
10/10/10 20:59:06 bcEef3P2
次スレは?

933:名無しさん@ピンキー
10/10/10 22:58:52 TC8embvd
>>932
>>1

934:名無しさん@ピンキー
10/10/11 11:55:04 pQQruCUy
もうちょっとついでに梅

935:小数点の人
10/10/11 12:16:05 xOwdqYB4
埋めついでに投下いきます
・藤ひさ
・本編改変
・3レス

936:if-12.0 ドスとギターと60億分の1の恋 1/3
10/10/11 12:17:36 xOwdqYB4
 「叶えたかった夢? そうね……結婚かな?
  がらでもないけどさ、女の究極の幸せだとおもうわけよ
  まあ、家事炊事がまったくできない。おまけに女らしさのかけらもないあたしなんかを、誰がもらってくれるんだって話だよな
  極道の娘に生まれたこと? そりゃ恨んでるさ。もちろん、親父や母さんじゃなくて―神様を、ね
  だから、あたしはこの戦線にはいったんだ。あたしの幸せを全部奪った神様に、一泡吹かせるためにね」

 「それは……」

 「じゃあ音無。お前が結婚してくれんのかよ」


 ……もう聞いていられなかった。
 音楽室の扉をあけ、ひさ子の前に現れる。

 「俺が結婚してやるよ!」

 けっ。驚きすぎだよてめえら。特にひさ子。お前はとっくに俺の気持ちに気づいてたろうが。
 今更プロポーズの一つや二つで驚くなよ。普段のキャラがかけらも見当たらないぜ?

 「俺が……結婚してやるよ
  これが……俺の本気だ……!」

 いや、俺も人のことはいえないか。
 なにが結婚してやる! だっつの。われながらキャラ崩壊はなはだしいわ。
 ま、ここまできたら―崩れまくって塵になるのも悪くないかもな?

937:if-12.0 ドスとギターと60億分の1の恋 2/3
10/10/11 12:19:00 xOwdqYB4
 「あのな……お前は、本当のあたしをしらねえだろ」

 「現実が……生きてた頃のお前がどんなやつだったとしても。俺が結婚してやるよ。お前が、どんな女だったとしてもだ」

 極道? そんなもんしらねえよ。俺のしってるひさ子はギターが上手くて麻雀がくそみたいに強くて、めっちゃさばさばした気っ風のいいヤツで―笑顔が似合う、いい女なんだ。

 「あたし……なんでもやったぜ? かつあげもしたし、万引きもしたし、詐欺も放火も強盗も!」

 「どんな女でもっつったろ!」

 その程度で、一回いったことを覆すかよ。

 「補導された事があっても、逮捕された事があっても、もし、人を殺した事があっても!
  ……それでも、俺はお前と結婚してやるよ……ずっとずっと、そばにいてやるよ」

 結婚ってのはそういうことだろ。

 「ここで出会ったひさ子はひさ子の偽者なんかじゃねえ。ひさ子だ。
  お前が現実でどんな女だったとしても、俺は……好きになっていたはずだ
  また60億分の1の確立で出会えたら、そん時もまた、お前がどんな犯罪してようとも、お前と結婚してやんよ」

 「……無理だよ。あたし、お前と違って学校とかいってないもん」

 漏れるようにこぼれる声。呟きのように小さなそれには、確かな慟哭の気が孕んでいた。
 だから、そんなのかんけーねえんだよ。60億分の1って事はそういうこったろ。

 「俺もお前も麻雀やってんだろ? ある日、どっかの雀荘で同じ卓を囲むんだ。それが出会い。
  話するとさ、気があってさ。いつしか付き合うようになる。同棲もはじめる。お前と生きていくためにまっとうな仕事も始める。そういうのはどうだ?」 

 「……ん。悪くないな」

 そういい、明るく―それでも目元は潤んだ泣き笑いをするひさ子。
 ああ、お前の笑顔があれば俺はなんだってやれるさ。

 「その時はさ。あたし一人のためにあちこちの組の下請けに大忙し親父と母さん。楽にしてやってくれよな」

 当たりめえだ。ひさ子の家族ってことは俺の家族にもなるだろ。天涯孤独だった俺に両親ができるんだ。そいつは最高じゃねえか。

 「任せろ」 

 「……よかった」

 そうこぼした瞬間。ひさ子の姿は俺の目の前から掻き消えていた。
 愛用のリストバンドとヘアゴム。愛器の青いジャズマスターを残して。

938:if-12.0 ドスとギターと60億分の1の恋 3/3
10/10/11 12:20:11 xOwdqYB4
 「……よかったのか?」

 そう背後から声をかける音無。ユイや岩沢が消えた理由はしってるからな。
 だから―

 「……よかったさ」

 あいつが消えたって事は、心が満たされて幸せになったってことだから。
 俺のプロポーズであいつが満足できたなら最高じゃねえか。

 「お前は…これからどうする?」

 だから、俺は泣かない。こうして空を見上げてるのも、今にも泣いちまいそうだからだ。
 泣かねえよ。あいつは幸せになれた。俺が泣く理由はどこにもない。あいつも涙を浮かべてはいたがそれはきっとうれし泣きだ。
 
 「俺も最後まで付き合うさ」

 ひさ子はこの世界を全力で生きた。俺はまだやんなきゃいけねえことがある。

 「まだまだ心配なやつらが、残っているからな」

 松下五段、TK。それに俺とひさ子はいつも同じ卓を囲んでいた。
 もともとあいつらを麻雀に誘ったのは俺だからな。ひさ子が消えた以上、そいつらを見届けるのは俺の仕事だ。

 「…そうか」

 音無の言葉に答えず、俺はひさ子のリストバンドとヘアゴムを拾う。リストバンドは腕に、ヘアゴムは―二重にして左手の薬指に巻きつけた。
 どうせ結婚するんだ。今からこうしててもいいだろ。
 ちゃんとしたやつは、後々買ってやるから。
 だから、待っててくれよ。
 俺も―次の世界へいくから。
 
 if-12.0 ドスとギターと60億分の1の恋 fin.

939:小数点の人
10/10/11 12:25:09 xOwdqYB4
反省点
sage忘れました。本当にもうしわけありません。
十話のひなユイを藤ひさでやってみたら想像以上にしっくりきた。
藤ひさマジ夫婦

お付き合いありがとうございました
次回があればひなユイアフターでお会いしましょう
小数点の人でした
ありがとうございました

940:名無しさん@ピンキー
10/10/11 16:35:43 C9RxfZAI
むぉ~。切ないぞお!
GJ!!

941:名無しさん@ピンキー
10/10/11 18:47:53 OZux0n97
違和感ねぇGJ

942:名無しさん@ピンキー
10/10/12 00:58:36 i6CFkD+i


943:名無しさん@ピンキー
10/10/12 06:09:33 aV1RSoXB
ひさえろきやい

944:名無しさん@ピンキー
10/10/12 07:14:20 aV1RSoXB
ひさ子エロ期待
だったorz

945:名無しさん@ピンキー
10/10/12 10:48:22 O4GFVpd0
そろそろ次スレかな

946:名無しさん@ピンキー
10/10/12 16:37:12 aV1RSoXB
ひさ子って何カップ?

947:名無しさん@ピンキー
10/10/12 19:05:58 ce4nGkcV
誰も立てないなら立ててきちゃうけど
まだ早いかな?480は超えてるっぽいし

948:名無しさん@ピンキー
10/10/12 19:23:18 i6CFkD+i
おk
梅は任せろ

949:名無しさん@ピンキー
10/10/12 19:35:04 ce4nGkcV
スレリンク(eroparo板)

ほい。上手く立てられてるかね

950:名無しさん@ピンキー
10/10/13 17:05:50 EdhNXuoM
うめ

951:名無しさん@ピンキー
10/10/13 22:23:00 9Y2VgsGP
こめ

952:名無しさん@ピンキー
10/10/14 13:59:20 2UXbg3pv
ひさ子




エロ

953:名無しさん@ピンキー
10/10/14 14:06:39 8zA8K4Is
梅梅

954:名無しさん@ピンキー
10/10/14 20:38:16 mjiRr4o1
うめ

955:名無しさん@ピンキー
10/10/15 17:43:17 mTXFVZYW
うめ

956:名無しさん@ピンキー
10/10/15 18:13:02 yDXoNmyL


957:名無しさん@ピンキー
10/10/15 18:13:05 K7bql6zG
AA貼って埋めたほうがはやいんじゃねぇの

958:名無しさん@ピンキー
10/10/15 18:36:24 ANlqgfRT
別に急ぐこともない

959:名無しさん@ピンキー
10/10/15 19:12:44 yDXoNmyL
せっかくだから>>1000まで行きたいなぁって欲望

960:名無しさん@ピンキー
10/10/16 06:35:09 7Zhxke5U
1000までいくと表示できなくなるだろ

961:名無しさん@ピンキー
10/10/16 07:18:00 Axum615K
次の犠牲者は誰だろう>卓

962:名無しさん@ピンキー
10/10/16 20:27:24 cPS6NP+d
ひさ子





エロ

963:名無しさん@ピンキー
10/10/16 21:50:14 cPS6NP+d
ある日の放課後、戦線メンバーの藤巻に「今晩俺の部屋でマージャンやってかねえ?」と言われて、
迷わずOKしたひさ子。
何の疑いも持たずにルンルン気分で藤巻の部屋に入ると、松下五段とT.K.が先に来て待っていた。
「おっ、五段にT.K.… わり~ね、今夜もカモらせてもらおっか」
いきなり後ろから羽交い絞めにされ、服を脱がされるひさ子。
「やっ… 藤巻っ、なにするのっ!?」
「つれねえなあ」
五段とT.K.も立ち上がってそばまで来ると、ひさ子の身体に触れ、撫で回しはじめた。
「俺たち、ずっと前からお前の事好きだったんだ…」
「フォオー、イッツゥア~ダイナマイツッ!!」
男子の腕力に敵うわけもなく、仕方なく身体を許してしまうひさ子。
口には藤巻のチンコが、マンコに五段のチンコが、アナルにT.K.のチンコがいっせいに入ってきた。
男たちは激しく腰を動かし、同時に発射した。

続きはどなたかお願いします

964:名無しさん@ピンキー
10/10/17 11:39:12 bB4gjcti
ひさ子チュッチュチュッチュ

965:名無しさん@ピンキー
10/10/17 14:29:52 bB4gjcti
僕の名は大山。いちおう戦線の古参メンバーだけれど、特徴がないのが特徴だ。
その日の夕方、僕は藤巻くんの部屋に遊びにいった。すると、ドアが半開きになってて、その隙間からあえぎ声が廊下に漏れ聞こえてきた。
おそるおそる、部屋の中を覗いてみると、全裸のひさ子さんの身体にに群がるように、藤巻くんや松下五段、それにT.K.までもが素っ裸になって
のしかかり、汗まみれになって激しく動いていた。
胸が大きくてグラマー、それでいて締まるところが締まったメリハリのある身体つきのひさ子さんに、ムサい男たちの身体ががっちり絡みついて、
みんな玉のような汗を撒き散らしながら、獣のようなピストンを叩き込んでいた。
僕は目の前の現実離れした光景を理解するより、ひさ子さんのピンク色をしたきれいな乳輪やぴんと立った乳首、薄い陰毛の向こうにちらちらと見える
ピンク色の性器や尻穴を凝視するのに精一杯だった。
下になった松下五段は、大きな両手でひさ子さんのきれいなおっぱいをむんずと掴み、めちゃめちゃに揉みしだきながら、容赦なく腰を突き上げていた。
T.K.はひさ子さんの小振りのお尻に覆い被さるようにして、勢いをつけて腰をばっちんばっちん動かしていた。
藤巻くんはひさ子さんにイチモツを咥えさせ、ポニーテールを掴んで彼女の頭を自分の腰に打ち付けていた。藤巻くんの腕で隠れてしまって
表情はわからないが、ひさ子さんのほうもだんだんと息が荒くなっていくのがこっちにも聞こえてきた。
五段がおっぱいから手を離すと、きれいな元のかたちに戻ったおっぱいがぶるんぶるんと大きく揺れた。
四人の生々しい息づかいと、ばっちんばっちん、ぐちゅぐちゅぐちゃぐちゃという音が部屋じゅうに響いていた。

あとは頼んだ

966:名無しさん@ピンキー
10/10/17 16:52:34 /1WpTiLV
>>965、963
GJ

967:名無しさん@ピンキー
10/10/17 17:28:27 bB4gjcti
ひさ子




セックス

968:名無しさん@ピンキー
10/10/17 20:40:12 bB4gjcti









969:名無しさん@ピンキー
10/10/17 21:04:05 WXHHYuag






970:名無しさん@ピンキー
10/10/17 21:14:38 /1WpTiLV
ひさ子「あんあん!!いっくううぅう!」

971:名無しさん@ピンキー
10/10/17 22:11:00 bB4gjcti
やるじゃなイカ

972:名無しさん@ピンキー
10/10/17 22:26:55 kyDx0WHs
なんぞこの流れwww

973:名無しさん@ピンキー
10/10/17 22:30:54 zbPM3KWJ
Angel Beatsで寝取られ!みたいけど別に寝取られて欲しいキャラがいない…と思ってたがひさ子いいな。
昨今の人気キャラは何故ロリばかりなんだ。

974:名無しさん@ピンキー
10/10/18 09:40:09 d4Ao69cv
寝とられひさ子チュッチュッチュッ

975:名無しさん@ピンキー
10/10/18 16:20:43 Eo0z5pwq
寝とられひさ子みたい

976:名無しさん@ピンキー
10/10/18 17:36:58 d4Ao69cv
藤×ひさは俺にとっては寝取られ

977:名無しさん@ピンキー
10/10/19 19:32:51 My2Ncvpj
チョコボール松下

978:名無しさん@ピンキー
10/10/20 08:36:04 1H+MGGyg
埋め

979:名無しさん@ピンキー
10/10/20 11:47:49 cT4OHvNt
パラレルモノしか思いつかない・・・

980:名無しさん@ピンキー
10/10/20 12:37:37 eDrIF/M2
どうぞどうぞ

981:名無しさん@ピンキー
10/10/20 15:32:17 1H+MGGyg
音無「そういや、ひさ子って、上の名はなんていうんだ?」
ひさ子「あたし? あたしはたぶ…」
岩沢「藤巻」
関根「藤巻」
入江「藤巻」
ひさ子「ちょwwwこらwwww」
そのやりとりを、柱の影から覗き見している藤巻。
藤巻「…ポッ///」
ひさ子「こらぁ~藤巻テメェ誤解すんなぁ~!!」

982:名無しさん@ピンキー
10/10/20 21:46:59 sCyD/f5t
>>981
デムパ受信

「……ユイ、消えたって?」
「ああ。『結婚は女の究極の幸せ。音無先輩は叶えてくれますか?』やけくそでそういったユイに日向のやつが『俺が結婚してやんよ』だってさ」
「やんよって……はっ、あいつららしいちゃっあいつららしいわな。お前はどうおもうよ」
「いいんじゃね? まあボーカル返せよコラッ! って日向のやつに言いにいこうぜー。って話は出たな、さっきの話し合いで」
「いや、そうじゃなくてさ……結婚だよ」
「あ? じゃあよ。ここでしたいっていったら……お前がしてくれんのかよ」
「……いいよ。俺と結婚してくれよ、ひさ子」
「っ!! マジかよ……」
「マジだよ」
「……ちっ!! 物好きな男だな」
「あそこでうなずかなかったら男じゃねえよ」
「……いいのかね。関根と入江をおいて、あたしだけ幸せになって」
「そうだな……てか、幸せって自覚はあったのな」
「……まだ微妙だけどな。あんたならどうにかしてくくれんだろ」
「……任せろ」
「おう」

終われ!

983:名無しさん@ピンキー
10/10/20 22:29:27 fxa8vRQA
おい終わるなおい

984:名無しさん@ピンキー
10/10/21 00:34:57 aJRPEdcJ
藤ひさマジ夫婦

985:名無しさん@ピンキー
10/10/21 07:32:39 tXP+kLEz
藤巻ってメガネかけてて筋肉質な人だっけ?

986:名無しさん@ピンキー
10/10/21 08:21:49 ZMWqbuiv
ひさ子




ドピュドピュ

987:名無しさん@ピンキー
10/10/21 08:53:04 C2lwyjO0
>>985
それは高松や!

988:名無しさん@ピンキー
10/10/21 12:15:21 h3bxlvnq
>>985
クソワロタwwwっw


989:名無しさん@ピンキー
10/10/21 17:54:52 aPW50qto
音無「そういや、ゆりの上の名前、聞いてなかったよな」
ゆり「…(ボソッ)」
音無「えっ、何? 何て?」
ゆり「…(ボソッ)音無」
音無「…(ゴクリッ)」
ゆり「…ポッ///」
音無「あ~」
ゆり「…(チラッ)」
音無「…そっそうだ、よ、用事思い出したあ~」(ソソクサ)
ゆり「くぉるぁあ~ッ、逃げんなぁ~ッ!!」

990:名無しさん@ピンキー
10/10/21 20:28:56 rWPl7W29
A

991:名無しさん@ピンキー
10/10/22 12:03:07 2Y7MP5FA
ひさひさパイパイ

992:名無しさん@ピンキー
10/10/22 22:15:11 Yua8doNe
n
g
e
l

993:名無しさん@ピンキー
10/10/23 15:15:57 RgNrX1EU
「そういやよ」
「なに?」
「ゆりっぺの苗字って何だっけ」
「……日向」
「は?」
「だから、日向よ」
「いや、どう考えても違うだろ」
「知らないのによく断言できるわね……じゃあ、貴方がそうしてよ」
「それ……結婚してくれってことか」
「そうとっても……かまわないわ」
「そっか……じゃあ、するか。結婚」
「……うん」

994:名無しさん@ピンキー
10/10/23 15:34:44 quoDi9CL
>>993
ユイ「…せんぱい?」
日向「!!!」
ユイ「…ひ~な~た~せぇ~んぱぁ~い?」
日向「いやあのこれはそのっ」

995:名無しさん@ピンキー
10/10/23 15:40:06 mXP1Uuqv
>>989>>993
ゆりっぺ何股かけてんだよ

996:名無しさん@ピンキー
10/10/23 16:42:33 K/3eyHSx
ゆりっぺマジ子悪魔w

つーか、母ちゃんだろそれ

997:名無しさん@ピンキー
10/10/24 07:34:09 u0HywANQ
1000イクー!

998:名無しさん@ピンキー
10/10/24 10:28:35 PLuAmIOY
Angel Beats!でエロパロ 4
スレリンク(eroparo板)

999:名無しさん@ピンキー
10/10/24 11:30:15 4K/GaDPj
1000

1000:名無しさん@ピンキー
10/10/24 11:34:26 XNmbYCho
>>1000だったらドラマCDはまさかひさ大

1001:1001
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もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。


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